自分はいったい、何者なのか?
本当の自分は、どこにあるのか?
ラッパーだってまだ見ぬ
仕事というステージで活躍できるはず。
ヘッドハンターなら自分が
何に向いているのかわかるはず。
ある時はラッパー、ある時は経営者、
ある時はWEBディレクターとして活動し、
見せかけじゃない、リアルを探求する
「柳田将一」は転職活動に挑んだ!
この度、面接を快く引き受けてくれたのは、
「大学前リクルートセンター
☆JOB,STa」さんと
「人材紹介の株式会社スポリー」さん。
果たしてヘッドハンターは、ラッパー柳田を
どのように評価するのだろう?
合同会社ホームランオフィス
代表社員/ラッパー
柳田将一(40)
大阪育ち。20歳からラップ活動に熱中し、自分のWEBサイトがあったら最高だなと思い作ったのがきっかけでWEBデザイナーに。その後フリーランスの期間を経て2015年、大阪市福島区にホームランオフィス設立。現在WEBディレクターとして活動。過去には大阪の人気イベントのコンピレーション・アルバム第2弾に、所属のグループが収録され、FM802でもオンエアーされました。現在は「流しのラッパー」として結婚式2次会などおめでたい席でラップしたり、ソロ活動をしている。
経営者としての能力 自己評価
WEBディレクターとしての能力 自己評価
俺にヘッドハンターから
オファーが来たぜ!
- えっ! いやっ...あっ、今日の面接の予定のWEB制作者兼経営者の「柳田さん」でしょうか?その格好はどうされたんでしょう? 思っていた印象とだいぶ違いましたもので。
- アイアム、ラッパー!の柳田です。受付をきちんと済ませてから着替えました。どうしてもこの姿で勝負したかったもので。
- そうでしたか…。普段お会いする方々とだいぶ印象が違いましたので驚いてしまいました。では、どうぞこちらへお掛けください。
- 本日はお越しいただきましてありがとうございます。 ヘッドハンターの井上と申します。人材に関わる仕事を長く経験しておりまして、営業マネージャーや、事業開発、人事部長などを経て現職に至ります。どうぞよろしくお願いいたします。
- Yeah(イエー)!
- …えっと、先にお送りいただいていました「職務経歴書」を拝見させていただきました。 これからの面接、前半は柳田さんが歩んできたWEB制作者そして経営者としてのキャリアについてのお話を聞かせていただき、 後半は紹介したい求人の案件についてお話させていただきますので、40分程度お時間を頂戴します。
- まず最初に、柳田さんのWEB制作者としてのキャリアのスタート地点でもある前職の広告制作会社にお勤めされていたところからお話を伺ってもよろしいでしょうか。
- はい。前職の広告制作会社はグラフィックが中心の会社で、コピーライターもデザイナーと同じ程度の人数がおり、WEBの部門は私1名でやりくりしていました。
- ここでの経験がWEB制作者としての柳田さんのキャリアの原点になってますね。現在は経営者として活躍されていますが、どういった部分が今にもいかされていると思いますか?
- 何事も実践でスキルを身に付けていく会社でした。入社してから3ヶ月も経たないうちに見積書や請求書を作成させてもらい、早い段階から商売の感覚を養うことができました。その部分今でも大きく影響しています。
- それは素晴らしい。お金や数字ときちんと向き合うことで、営業的な資質も身に付きますから貴重な経験だと思います。
- Yeah(イエー)!その他にも、WEBを制作するノウハウだけでなく、外部との折衝も自分が中心となってやらせてもらえたので、ディレクターやプランナーといったスキルも身に付きました。
- いい会社と出会いましたね。ここでの6年間の経験が今の柳田さんのベースとなって現在のご活躍につながっていることがよくわかりました。
- 上司や社長にたくさん指導していただきました。そして今の僕がある。特に企画ができるコピーライターがたくさんいたので、発想力なんかもすごく勉強になりました。
- その後、WEB制作者の次のキャリアとして違う会社に転職をするのではなく、フリーランスを選ばれてますね。
- 決断のポイントとしては、自分の力をちゃんと試したいと考えるようになったことです。会社という枠から出て、もっと自由な発想で勝負したかった。だから我を貫き通すためにフリーランスという選択をしました。
- フリーランスになってからも勢いは止まらず、仕事が増え続けて起業に至ったということですが、現在の目標や課題はありますか。
- 経営するホームランオフィスの業績は緩やかですが右肩上がりを続けています。3年後には新規事業を仕掛けたいと考えています。そのためには人員の増加も必要ですが、自分の成長も欠かせない。将来を見据えて経営計画を練ったりと日々奮闘しています。
果たしてラッパーは、ヘッドハンティングされるのか?
- それでは、ご紹介先と企業のお仕事についてのなのですが、今回はこの「R社」※という会社の新規部門でWEBサービスを展開するポジションが空いておりまして。UIデザイナー、アートディレクターをやってみませんか。※具体的な企業名はここでは控えさせていただきます。
- ほぉー。…。え!?そんな大企業ですか!?WEB制作者としてのスキルを評価をいただいたんですね…。
- 「R社」は、これまで紙媒体中心でおこなってきたのをWEB媒体中心へと移行している過渡期でして、より良いコンテンツを作っていくためにWEBができる人材を求めているんです。
- そうか〜、ラッパーでの転職が良かったなぁ。難しいとは思ってましたが、ダメなら事業責任者とかには行けませんかねぇ。
- 柳田さんは、経営者としてのキャリアもお持ちですが現段階でマネジメントに回るのは時期尚早かと思いました。
ヒアリングさせていただいた内容からすると、経営者ですがプレーヤーとしての意識も高く、何でも自分でやってしまう面が見受けられました。
- おっしゃる通りです…、この短い時間で的確な能力判断、恐れ入りました。
- いえいえ、ヘッドハンティングは人材の能力を冷静に判断するのが仕事ですから。ところで、このオファーは現在の大阪から遠く離れた東京ですが、いかがでしょう。
- 東京かぁ〜、いやぁ〜ラッパーとしてだったら行きたかったなぁ。
ヘッドハンターの
最終評価はいかに?
- 柳田さんはいつも自分を客観的に見ている冷静な人だと感じました。若者をはじめ自分を過大評価する人が多いのですが柳田さんは、そうじゃなかった。自分を俯瞰しているような感じで、WEB制作者、ディレクター、プランナー、経営者と寄り道することなく経験を積み重ねてきている。だからキャリアが充実しているんですよね。
- こういう人材は欲しがってもらえるんですかね?
今の年俸500万なんですが、上がるんですか!?
- 柳田さんのWEB制作者としてのスキルでしたら、僕の経験からすると結構たくさんのオファーがあると思いますよ。
- そうですかぁ〜、ラッパーを望んでたけど、やっぱりダメかぁ〜
※大学前リクルートセンター☆JOB,STaが
抱える案件(東京ベース)の年俸です。
案件の内容により異なります。
黒線・・・ラッパーとしての評価
赤線・・・経営者、WEB制作者としての評価
評価ポイント | 自分自身を客観的に見つめる視点を持ち、課題解決に向けた行動ができていることが全体的に高評価につながった。WEB制作者から会社経営者としてのキャリアを着実に積み上げてきている「専門性」の高さ、自分で自身の課題を見い出し、その課題をクリアしていく実行力の部分は満点。その他の部分でも会話に表れる人柄や、現状だけでなく未来を見据えるビジョンなど、経営者としての資質も優れていると判断された。 |
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コミュニケーション力 | 思いや意見を伝える言葉のチョイスと一緒に、論理性も兼ね備えている。自分の伝えたいことが明確にあり、それをうまく、わかりやすく言葉で相手に伝えられている |
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ビジョン、事業構想力 | 直近の目標や課題だけでなく、3年後の自分と会社のあり方までを考え、それに向けて行動している。将来の事業構想に加え、そこに向かうステップも把握している |
人柄 | 会話、仕草の一つひとつが一生懸命であり、面接担当者に好意的な印象を与えた。経営者としては、時には冷徹な部分も必要だろうが今回はその部分は見られなかった |
メタ、認知力 | 自分の強みと弱みを客観的に把握しきちんと分析、対策までできていた。コーチングを取り入れていることなど、次に何をやるべきかという課題に対するアクションも明確 |
主体・自律性 | 「~したい」という言葉が会話の端々に上っていたことから、自分の思いや考えを追求して自律的に自分を高めていきたいという姿勢が強く感じ取られた |
専門性 | WEBデザイナーまたは、ディレクターとして10年以上のキャリアを持ち、常に努力もおこなっている。そして専門性が高いからこそ、経営者としても成功しているといえる |
面接〆のラップ「go for it」
全身全霊進んだ道 選んだ自分は間違いない
結果なんか気にすんな 売り手市場さ次行きな
今の自分が頼りなくても 踏み出した一歩
明日の自分は変えられる きっと
[HOOK]
go for it!go for it!今が動くとき
行くぜ新世界 飛ばしてくぜ新社会
咲き誇るために行くんだ 繰り返す日々に戻んな
全身全霊進んだ道 選んだ自分に悔いはなし
永遠に転職適齢期 思ったときがはじめどき
[HOOK]
go for it!go for it!今が動くとき
東京からヘッドハンティングのオファーが来た!
- 東京からのヘッドハンティングか。先日の面接での高評価は夢じゃない。俺は自信持っていくぜ。
- どうも初めまして。ラッパーの「柳田将一」と申します。本日はよろしくお願い申し上げます。
- ん?今ラッパーっておっしゃいました? まぁいいか、はるばる東京までお越しいただきましてありがとうございます。早速、いろいろとお話を聞かせてください。
- WEB制作者であり、経営者でもあり、そして営業感覚にも優れているというマルチな方だということで、大阪の広告代理店さんから伺っており、非常に興味を惹かれまして、この度オファーさせていただきました。
- サンキューです!
- …。われわれはヘッドハンターの会社として、こうして人と会うことに重きを置いているんですね。多い方となら、4〜5回の面接をすることもあります。ですが、サングラスをかけたままの方とは初めてです…。
- あくまでスタイルですので、お気になさらず。
本題へ入りましょう。
- では、早速ですが「職務経歴書」を読ませていただくとご自身で経営されてる「ホームランオフィス」も緩やかですが右肩上がりで順調ですよね。このタイミングで転職をお考えとは何か理由でもあるのですか?
- もちろん、新たな世界へ羽ばたくために。
- えっ、あぁ、はい。新しい分野に取り組んでいきたいというイメージでしょうか。具体的にイメージされてるお仕事や業界ってありますか?
- ラッパーです。
- ラッパーを欲しがる企業…、むずかしいですね、それ。
- マルチな活躍をされてる柳田さんの本質がまだ見えてきませんので、質問を変えます。柳田さんのこれまでのご経歴の中でPRできるご経験を教えていただけますか。
- Yeah(イエー)!わたくし自身ずっとWEB制作畑におり、会社経営もやっています。WEB制作のポジションで言えば、プランナーであり、ディレクターであり、営業の部分まで、幅広い経験を持っています。最近では持ち前の企画力を買われて仕事をいただくことも増えています。ラッパーとしての活動も多少は…。
- なるほど、WEBのプロフェッショナルとしてのキャリアを着実にステップアップされてきているんですね。われわれヘッドハンターは積み重ねてこられたキャリアの部分を注目して見ています。今までの経験を一番活かせるところに入社されるのが実に効率の良い転職なんです。
- WEBですか…。ラッ、ラッパーじゃダメですか…。
ヘッドハンターに
本性を見抜かれる!
- 私はラッパーをヘッドハンティングするためにお呼びしたのではございません!第一、ラッパーを欲しがる企業の案件なんてありません。私は純粋に柳田さんのWEB業界におけるキャリアに興味を持った。ラッパーではなく、本当の柳田さんを知りたいんです!
- すっ、すみません!ラッパーとして採用されたかったのは本当です…。ですが、そのために自分を偽っていました…。前回の面接で高評価をいただいたのでもっと評価されたくって、見栄を張るというか、もっと森山さんに良く見られたかったから…。
- い、いいですか柳田さん。弊社はオファーをさせていただいた人と何度も面接をして、心を通わせていきます。「いい会社に入るのではなく、自分にあった仕事を見つけられるように」。そのマッチングをするのが私たちの役割です。すべて人なんです。私たちが人とつながり、企業とつながることでハートフルな働き方をご提案できるようになる。そこに偽りがあってはダメなんです。
- 自分を偽ったこと、深く反省しております。
- 自分を信じていいんですよ。答えはもう出ているんです。柳田さんは、WEBに出会ってからずっと、最初はデザイナー、そしてディレクター、プランナー、経営者とWEB業界で着々とステップアップをしています。もう次のステップも考えられてるはずなんです。
- 確かに考えています。3年後には、会社の人数を増やし4〜5人体制へ。プランナーとしての自分の成長、そしてそれに合わせて会社も成長させていくイメージを持っています。
- そうですよね。だからオファーさせていただいたんです。WEB制作者としてだけではない、マネジメント能力を持ち合わせた人材を。
- はい…。
- PR会社かクリエイティブエージェンシーで、事業部長をやってみるお気持ちはありませんか。これまで積み重ねてきたスキルが活かせるだけでなく新たな経験も手に入りますよ。
東京での評価はどうなる?
- ラッパーとしてのオファーだったら、うれしかったのですが。
- そこはゆずれないんですね。でも、自分の気持ちに正直なところは良いと思います。そういうお人柄も含め本日面接させていただいた内容を踏まえて柳田さんの推定年俸を予想させていただきました。
- えっ!マジで!最初から偽らなければよかったです。これやったら俺、もう東京に引っ越そうかな。
※株式会社スポリーが抱える案件(東京ベース)
の年俸。案件の内容により異なります。
黒線・・・ラッパーとしての評価
赤線・・・経営者、WEB制作者としての評価
評価ポイント | 自分がやりたいことを臆することなく面接の場で表現したその心の強さは、企業に入っても自分の意思をしっかり伝えられる人材になりうると判断され高評価。演じていた自分を取り払って以降、WEB制作者、経営者「柳田」としての評価が上がったのは、論理性の高い会話力と物事を考える際の自分はどうしたいか?という思いの強さからきている。ラッパーという夢にこだわり過ぎたことで自己理解は普通となってしまった。 |
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実績 | これまで勤めてきた会社や積み重ねてきた経験、携わった業務や業界に一貫性があり、WEB制作者としてのキャリアを着実に歩んできたことがプラスと評価された |
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倫理性 | 話の組み立て方や筋道など、面接官にもわかりやすく伝わるように工夫がされていた。さらに専門用語や難しい言い回しを避けてシンプルに説明がされていた |
ストレス耐性 | 周囲や物事における圧力にどれだけ耐えられるかという基準。細かなところにとらわれず、自分の意見や思いを伝える度胸、厳しさに負けない心の強さがあると判断された |
自己理解 | 自分の適性を理解し、それを活かした企業への転職を考えられているかという部分で、夢を打ち出しすぎた。やってきたことを無視して新しいことへの挑戦は難しいようだ |
主体性 | 周りに流されることなく自分の意思を明確に持ち、目標に向かっている姿は高評価だった。自分の強い思いと、それを実現に移す行動力が備わっていると評価 |
印象 | 自分を偽る変装や言動などがラッパーの部分の評価を下げたが、会話の受け答えや質問に対する真摯な回答が評価され、WEB制作者、経営者という面ではプラスとなった |
面接〆のラップ「As I am」
場違いなんてただの勘違い 違う世界なんてどこにもない
一夜漬けに浸かったところで 一人前になれるわけない
着飾ることを覚えて 自分を置き去りになってないか
脱ぎ捨てればいい きっと伝わる熱意もっと届くはずの思い
[HOOK]
そのままのジブンでいい ありのままを語ればいい
歩んで来た道が 教えてくれる未知
偽れば迷う道 素のままで吉
きっとそれが 本当のジブンの価値
飛び出した街 それが君の世界
[HOOK]
そのままのジブンでいい ありのままを語ればいい