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キャリアコンサルタントの年収っていくら稼げる?実態調査結果も紹介

2016年4月に国家資格となった『キャリアコンサルタント』。

キャリアコンサルタントとは、職業選択やキャリア開発をサポートする専門家のこと。

「人生100年」「生涯現役」と言われる現代に必要な仕事であり、その知識は多くの人の役に立つものです。

「キャリアカウンセラー」「キャリアアドバイザー」など類似の名称も仕事の内容は同じ。しかし、資格を取って初めて名乗れるのが「キャリアコンサルタント」です。

しかし、キャリアコンサルタントは実際どれくらい稼げる職種なのか?それだけで食べていけるのか。気になる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、キャリアコンサルタントの年収などについて、求人情報や実態調査の結果などから解説します。

キャリアコンサルタントの年収はどのくらい?求人情報で確認

キャリアコンサルタントは国家資格ですが、残念ながら平均給与・年収などの公的データは公開されていません。

また、インターネット上で一般公開されている求人情報でも、「キャリアコンサルタント」「人材コンサルタント」など、様々な名称で募集されており、資格の有無も問わないところがほとんどでした。

求人の年収例を見ると、転職エージェントでは未経験者で300万円から、経験者では400万円から600万円という求人が多め。

中には30歳・入社4年目で900万円という例もありました。

えー!?すごい!入社たった4年で年収900万円ももらえちゃうんですか?
でも、この数字はあまりアテになりませんよ。
どうしてですか?
年収例には、特に優秀な人の例を掲載されている可能性がありますからね。
転職エージェントなどで募集されているキャリアコンサルタント、キャリアアドバイザーの求人には、インセンティブ制度を取っているところも多数。

つまり自分の成績、契約件数などによって、給料が大きく左右されるのです。

では、求人情報から、支給される月給額で見てみましょう。

キャリアコンサルタントの給与例
企業・団体 雇用形態 月給
A社(人材紹介・人材派遣) 正社員 月給23万円~35万円
B学院(学校法人) 契約社員 月給25万5000円~
C会(一般社団法人) 契約社員 月給25万5000円~28万4000円
D社(NPO法人) 正社員 月給20万4200円~23万9000円
E社(人材紹介) 正社員 月給25万4200円~60万円
※インターネット上の求人情報より

転職エージェントでは、正社員のキャリアコンサルタント求人が多いのが特徴です。

一方、大学や社団法人などでは非正規雇用が多く、ボーナスが出ないことも。月給は変わらないようでも、正規と非正規とでは年収に大きく差がでます。

独立、フリーランスで活動する場合の給料は、実力次第です。大企業と契約できる人脈を持つ人、研修会の講師ができる人などは、よりたくさん稼げます。

ちなみに、求人情報ではつい高い方の給与額に目が行きますが、入社直後に支払われるのは低い方の額となる可能性が高いです。

年収例と同じで、高い方の額はよほどのレアケースだと思っておくのが無難でしょう。

キャリアコンサルタントって、国家資格なんですよね?

資格の有無でお給料って違ってくるんですか?

求人を見る限り、人材紹介会社では資格の有無を問わないところが多いです。

ただ、中にはキャリアコンサルタント手当がつくところもありますよ。資格手当の金額は、1万円が相場です。

「キャリアコンサルタント」を募集する求人でも、転職エージェントの場合は資格が必要とされていないケースも多数。未経験でも、営業や折衝経験などがあれば歓迎される傾向にあります。

キャリアコンサルタントの実態|これだけで生きていける?

では、キャリアコンサルタントの資格を持っている人の現状はどうなのでしょうか。

2018年3月「キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」((独)労働政策研究・研修機構)の結果を元に説明します。

直近1年間の年収については、約3割が「200~400万円未満」、約2割が「400~600 万円未満」と回答。

ところがキャリアコンサルタントを専業にしている人の場合、「年収200~400万円未満」の割合が約半数を占めています

生計について聞いた設問では、「主にキャリアコンサルティング以外で生計を立てている」という人が約4割と最も多い結果に。

つまり、キャリアコンサルタントとしての収入だけでは足りず、他にも仕事を持っている人が多いのです。

求人情報で見た収入例とはかなり異なる印象ですね。

また、キャリアコンサルタント資格保有者の「活躍の場」「現在の職種」「就労状況(雇用形態)」については、次のような結果が。

活躍の場
  • 企業:34.2%
  • ハローワーク、派遣会社、転職支援会社:20.2%
  • 教育機関:17.2%

このほか、地域の若者サポートステーションや女性センター、障害者の就労支援、生活保護受給者の就労支援など、キャリアコンサルタントの活躍の場は多岐に渡ることがわかりました。

現在の職種
  • 主にキャリアコンサルタントの仕事:35.9%
  • その他:21.1%
  • 人事:13.9%
  • 総務・経理・管理:12.9%
  • 営業:6.4%
※上位5つのみ紹介

「その他」には、企業ではなく公務としての職業相談や職業訓練、就職支援、教員や社会保険労務士など、さまざまな職種が含まれています。

就労状況
  • 正社員:38.9%
  • 非正規社員(契約、嘱託、パートなど)28.8%
  • フリー、自営業:10.9%
  • 経営・管理職:7.2%
※上位4つのみ紹介

雇用形態については、活躍の場によって特徴があることもわかっています。

企業で働く場合は正社員、学校などではフリーのキャリアコンサルタント、その他では非正規社員という働き方が多い傾向です。

キャリアコンサルタントの年収アップのポイント!+αの強みを持つ

では、キャリアコンサルタントとして余裕のある生活をするにはどうすればよいのでしょうか。

収入をあげるポイントは、キャリアコンサルタント+α(アルファ)の価値を提供できるようになることです。

IT系の知識に詳しくなる、紹介先に得意な業界を持つ、社会保険労務士も取るなど、コンサルティング相手に有益となる、頼られるようなスキルや経験を増やすこと。

たとえば、キャリアコンサルタントのさらに上のランク「1級キャリアコンサルティング技能士」を目指すのも1つの方法。

キャリアに関する知識を徹底するのです。

上で紹介した独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査では、「1級キャリアコンサルティング技能士を合わせ持つ人の収入は、800万円以上が多い」という結果も。

また、キャリアコンサルタント以外の保有資格については、次のような回答も得られました。

キャリアコンサルタント資格以外に持っている資格
  • 関連資格は持っていない 42.1%
  • 産業カウンセラー 22.7%
  • 教員免許 14.9%
  • 衛生管理者※2 13.3%
※多い順に5つのみ紹介
産業カウンセラーってどんなお仕事なんですか?
産業カウンセラーは、働く人々が抱える問題を自ら解決できるよう、心理的な面でサポートするカウンセラーのことです。
じゃあ、衛生管理者は?
衛生管理者とは、労働条件や労働環境を衛生面から改善し、疾病の予防処置などを行う人です。会社の衛生全般を管理する人と言ってよいでしょう。

このほか、「中小企業診断士」も重宝されやすい資格です。

「2級キャリアコンサルティング技能士」「認定心理士」「心理相談員」「教育職員免許」なども知識としては役に立ちますが、収入にはなかなか結び付かない可能性も。

また、資格があっても思うような収入が得られないケースもあります。資格はあくまで自分のスキルアップ、キャリアアップに役立てるために取るのがおすすめです。

自分ならではの強みを持つキャリアコンサルタントになろう

キャリアコンサルタントは、キャリア形成の専門家としてこれからの時代に必要な仕事です。

しかし、求人は正社員より契約社員や派遣社員、パートが多く、年収には大きなバラツキがあります。

実態調査では、キャリアコンサルティングだけの年収は200万円~400万円未満という人が多く、それだけで生計を立てている人の割合は少なめでした。

キャリアコンサルタント+αの知識がないと、生活していくには厳しいでしょう。

さらに上のランク「1級キャリアコンサルティング技能士」を目指せば、収入UPの可能性も。向上心をもってぜひチャレンジしてみてください。

※掲載の情報は2019年8月現在のものです。
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11月24日 14:25 求人更新
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