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調理師は食を追求するプロ!その仕事内容や活躍の場などを詳しく紹介

調理師とは、仕事として料理を作る人の中で、国家資格の1つである「調理師免許」を持っている人のことです。

国家試験に合格していなければ「調理師」とは名乗れません。

国家資格がなくても、飲食店で調理の仕事に就くことはできます。ただその場合は、区別のために「調理士」と呼ばれることが多いのです。

調理師は、食材や栄養に関する知識も身につけているため、飲食の現場ではとてもニーズが高い職種。

食事に関わる仕事であれば基本的にどこでも就職ができますし、自分でお店を開くことも可能です。

この記事では、そんな調理師の仕事内容や活躍できる職場などについてお伝えします。

調理師の仕事:おいしく安全な料理を提供するためのさまざまなこと

調理師の最も大切な仕事は、お客様のためにおいしく安全な料理を作ること。

そのためには、調理以外の作業もしなくてはなりません。

調理師の主な仕事内容
  • 調理
  • 接客
  • 料理の品質管理
  • 清掃を含めた衛生管理
  • メニューの考案や食材の仕入れ
※業務の範囲は職場によって異なる
掃除は調理師の仕事じゃなくないですか?
いいえ、安全でおいしい料理を作るため、調理師が掃除など衛生面にも気をつけるのは当然のことですよ。

ただ、ベテランの調理師さんはあまりしないでしょうね。

調理とそれ以外の仕事について、それぞれもう少し見てみましょう。

調理師の仕事は、まずプロとして「味」を追求し調理すること

「調理」という作業1つにしても、ただ料理を作るだけではありません。

調理師はいわば、食材のおいしさを調理で引きだすプロ。

食材をよりおいしくする調理方法に精通し、技術を磨き続ける必要があります。

人間の「味覚」や「視覚」、「嗅覚」などを総合的に考え、お客様に「おいしい料理」を提供します。

ところで、「調理師」と「栄養士」ってどう違うんですか?
「調理師」は味のプロ、「栄養士」は栄養のプロです。

仕事内容は似ていますが、「味」と「栄養」のどちらにより詳しいか、という部分が異なりますね。

調理以外の仕事は意外と多い!接客や仕入れを任されることも

調理師になったら、新たなメニューの開発などに集中したいと思う人も多いのではないでしょうか。

しかし調理師には、調理以外の仕事もたくさんあります。

おいしい料理を提供し続けるにも、食中毒を防ぐためにも、まず衛生管理は徹底しなければなりません。

食材を仕入れるところから、品質管理は始まります。

使った調理器具や使用した食器の洗浄は、新人が任せられることが多い仕事。職場によっては、調理師が接客も行うことがあります。

とはいえ、調理師は業務時間のほとんどを調理場で過ごすことが多いですね。

調理師免許があれば就職も給与も「おいしい」思いができる

調理師は、世の中に数ある資格の中でも「名称独占資格」に当てはまります。

「名称独占資格」?何ですかそれ。
その資格を持っている人にしか名乗れない職種の資格のことです。

「調理師」と名乗れるのは、調理師免許を持っている人だけ。

免許を持っていないのに「調理師」と名乗って仕事に就くと、法律で罰せられる可能性もあります。

ただ、調理師免許を持っていなくても「調理師」ではなく「調理士」として料理の仕事に就くことは可能ですよ。

調理師免許を取るメリットは主に2つあります。

調理師免許のメリット1つめは、「就職に有利」だということ。

調理師免許を取得するには、次のいずれかの方法を取ります。

調理師免許の取得方法
  • 調理業務に2年間以上携わり、調理師試験に合格する
  • 厚生労働大臣に認められた調理師養成施設を卒業する

調理師免許を持っているということは、知識や経験があり、技術が認められているということ。「国家資格」ですから、信頼性も高いです。

そのため、調理師の資格を持っていると就職の際に優遇されやすいのです。

高級な飲食店などでは、調理師の資格がなければ採用しないという店もたくさんあります。

国家資格は転職にも有利ですので、「調理師として第一線で活躍したい」「修行を重ねて将来的には自分の店を持ちたい」と考えている人は、調理師免許を持っておいたほうがいいでしょう。

調理師免許のメリット2つめは「より高い給与が期待できる」こと。

職場によっては、調理師資格がある人とない人では給与の額が変わったり、資格ありの方が昇給されやすかったりもします。

月5,000円などの資格手当がもらえるお店もありますよ。

職場を探すときは、給料の額だけでなく資格手当の有無なども見ておきましょう。

調理師の職場を6つ紹介~自分に合った働き方ができる

調理師の仕事場には、次のような場所があります。

調理師の職場
  • カフェやレストラン
  • 小中学校などの給食センター
  • 企業の社員食堂
  • 老人ホームや介護施設
  • 保育園
  • 結婚式場

それぞれの職場について、何が違うのか説明していきますね。

カフェやレストランは最も就職しやすい職場

調理師の募集が最も多いのは、カフェやレストランなどの飲食店です。

働く時間帯が選びやすい半面、小さなお店などでは、接客もしなくてはならないことも。

ホテルなど調理師がたくさんいる職場では、分業制が取られ、調理や新メニューの考案に集中できる可能性もあります。

ただ、規模の大きな店になると、食材の量や調理器具の重さなどが体に大きく負担となることも多いですよ。

小中学校などの給食センターは早朝から出勤する必要も

学校給食を調理する職場では、勤務開始時間が早朝になることもしばしば。

朝が早い分、他の職場より早く帰れる傾向にあります。

夕方からの時間をたっぷり使いたい人にはおすすめの職場です。

私の知り合いの調理師にも、給食センターに就職した人がいました。

しかし、忙しすぎてトイレに行く時間もなく、調理器具や材料が重くて体が辛く、女性ばかりの職場で精神的にもキツい、と言ってすぐに辞めてしまったんです。

同じような職場が多いようなので、ぜひ改善を期待したいですね。

企業の社員食堂は各種手当が充実している可能性大

企業の社員食堂で働く場合は、調理だけではなく献立を考えるのも仕事の1つ。

応募には調理師資格が必須であることが多いですが、残業手当や皆勤手当などの待遇がしっかりしているというメリットは見逃せません。

大企業ほど給与面での待遇もよくなります。「しっかり稼ぎたい!」という人は、社員食堂の求人を探してみましょう。

老人ホームや介護施設では栄養士と力を合わせていく

栄養管理が重要な老人ホームや介護施設には、必ず栄養士がいます。

食事の栄養面を考えることは栄養士の仕事ですが、それを料理として形にするのは調理師の仕事です。

調理には、栄養士の指示に従う必要があります。

老人ホームなどだけでなく、入院設備のある病院でも同様です。

栄養の管理や献立作りは栄養士に任せ、調理師は栄養士の考えたレシピ通りに調理します。

保育園は子どもたちの「食育」に携われる場所

保育園は、カフェやレストランのような「味」にこだわる職場とは違い、味はそれほど重要視されません。

気をつけなければならないのは、子どもが喜ぶメニュー作りやアレルギーへの配慮です。

特にアレルギーは命に関わることもあるため、他の職場以上に気が抜けません。

しかし、小さな子どもたちの「食育」に携われる職場。子ども好きな人にもピッタリの職場と言えるでしょう。

また、女性が多い職場ですので、妊娠や子育てなどに一定の理解を示してもらえます。

コース料理を提供する結婚式場ならスキルアップも可能

調理師としてのスキルアップを狙うなら、コース料理を提供できる結婚式場がおすすめです。

お客様の要望に合わせて、提供する料理を変える結婚式場も多くあります。そのため、さまざまな料理を作れるチャンスがあるのです。

華やかなスイーツやケーキを作る機会が多いのも、結婚式場で働く魅力と言えます。

調理師の仕事に就く前に知っておきたいこと

飲食業界にも、他の業界と同様に「人材不足の波」が押し寄せています。

飲食は人々の生活に欠かせないため、一度足を踏み入れれば生涯活躍できる業界といっても過言ではありません。

しかし、辞めてしまう人が多い業界でもあります。

調理師として働くなら、調理師の苦労なども知っておきましょう。

調理師の仕事のデメリット:長時間立ちっぱなしで重労働

調理師の仕事は重労働。次のような苦労があります。

調理師の主な苦労
  • 下積み時代は食材の下処理や皿洗いなどの作業がほとんど
  • 膨大な調理の知識や技術を身につけなくてはならない
  • 低温または高温での作業場で長時間働き続けなければならない
  • 同じ姿勢での単調作業が続くことも多い
  • 機械化が進まず、人の手で行う作業が多い
  • 拘束時間が長い上に忙しい
  • 24時間営業、深夜営業などへのシフト対応で身体に負担がかかる

調理師の仕事には、体力的な負担も大きいです。

業務時間のほとんどを厨房で過ごす調理師は、常に立ちっぱなし。

座る暇はなく、立ち続けて調理などを行います。食材や器具も予想以上に重いので、身体に負担がかかり続けるのです。

調理師の仕事の幅を広げるには:貪欲に経験を重ねていく

苦労もたくさんありますが、調理師は「おいしさ」を追求するクリエイティブな仕事。やりがいを感じて働く人は多く、可能性にもあふれています。

貪欲に学ぶ意欲を持ち、新たな技術を身につけ磨くこと、経験を積み重ねていくことで、仕事の幅は大きく広がるのです。

調理師の仕事の幅を広げる方法
  • 自分のお店を持つ
  • 有名店のオーナーになる
  • 料理教室を開く
  • SNSや動画サイトで自分の技術を発信する

今は、これまで以上に個人の技術や経験がお金に変わる時代です。

調理師としての知識や技術を使って、独立・開業したり、新たなビジネスを起こしたりする可能性も。

自分のペースで好きなように働くことも、夢ではありません。

自分だけの、あるいは卓越した調理技術や知識を身につけて、可能性を広げましょう。

転職を考える調理師の人必見!知っておきたい注意点や成功ポイント」の記事も参考にしてください。調理師におすすめの転職サイトも紹介しています。

調理師の仕事は職場によって目的や注意点が異なることを覚えておこう

「調理師」を名乗れるのは国家試験に合格した人のみ。資格がなくても調理の仕事はできますが、持っている方が飲食関係の転職や昇給に有利です。

調理師のやりがいは、自分の腕やセンスでたくさんの人を元気にしたり喜ばせたりできること。

結婚式場や三ツ星レストランなどで華やかな料理を作るイメージもありますが、病院や介護施設など職場によってはまったく異なる工夫も必要になります。

活躍の場は多いので、それぞれの特徴を踏まえて自分に合った職場を選びましょう。

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