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管理栄養士の給料はいくらくらい?収入アップに役立つ資格なども紹介

食事の栄養指導や栄養バランスの整った献立の作成など、栄養面での指導、管理を行う「管理栄養士」。

活躍の場は病院や福祉施設、企業などと幅広く、それぞれの職場で専門知識が活かせるやりがいのある仕事です。給料の額も気になるところですよね。

政府の統計によると、平成30年の栄養士の平均月給は23.9万円~28万円でした。

この記事では、管理栄養士の給料について、平均給料のほか、収入アップに役立つおすすめ資格などを紹介します。

管理栄養士の平均給料は?政府の調査データ2つから紹介

管理栄養士の平均給料はいくらくらいでしょうか。実は、「管理栄養士」の給料については、政府や関連団体による公式なデータはありません。

そのためここでは「栄養士」の給料に関するデータを紹介します。

栄養士の給料は平均23.9万円~28万円、管理栄養士は資格分がプラスされる

政府の統計結果から推測する栄養士の月給の平均は、23.9万円から28万円です。

これは、2つの統計結果を合わせたもの。

まず人事院による「平成30年 職種別民間給与実態調査」の結果、栄養士の1カ月の給料は281,300円でした。

単純に12倍して1年分を計算すると、約337万5千円。ただしこれにはボーナスは含まれません。

別の資料でも見てみました。

厚生労働省による「2018年 賃金構造基本統計調査」では、栄養士の1カ月の給料は239,600円、ボーナスなど1年間に受け取る特別給与の額は約58万円。

これを年収に換算すると、約345万5千円です。

地域別で見ると、東京都の平均月給は301,900円、ボーナスは約80万円で、他の都道府県より断トツで多いです。

統計によって対象となる人や人数が違うため、人事院の統計と厚労省の統計では平均の数値も異なっています。

これは栄養士のお給料なんですよね?管理栄養士のお給料とはどう違うんですか?
管理栄養士になるには、栄養士の資格を持っていることが前提なんです。つまり管理栄養士の方がより高い知識を持っているので、より高い給料がもらえますよ。

基本給にプラスされているところもあれば、管理栄養士の資格に対して月に8千円~1万円の手当がつくところもあります。

仕事内容ってどう違うんですか?
栄養士は栄養バランスなど健康な食生活のためのアドバイスを行います。

管理栄養士は国家資格です。より専門的な知識で、栄養指導に関する指導・管理を行ったり、病気やケガを負った人に必要な栄養指導などを行ったりするんです。

ちなみに、栄養士の給料は正社員と非正規社員でも大きく年収が異なる傾向にあります。

一般の事務などと同様、非正規の場合はボーナスが出ないのが一般的です。

しかし上で紹介した厚労省の統計によると、栄養士のボーナスは20代で平均31万円、50代では80万円を超える結果となっています。それが、正規と非正規で差がつく大きな要因です。

管理栄養士としてより給料が高いのは大企業や公務員

管理栄養士に限ったことではありませんが、職場によっても給料に違いがあります。転職によって給料アップを目指すなら、どんな職場が狙い目なのでしょう。

規模の大きい職場では高収入が得られる可能性が高い

栄養士の給料は、勤務先の規模が大きいほど高い傾向にあります。

そのため、従業員の多い、大企業への就職が高収入への近道です。

こちらも厚労省の調査結果があるので紹介します。

従業員が99人以下の場合の平均給料が229,500円なのに対し、従業員が1,000人以上の場合は、255,000円という結果でした。

ボーナスに関しては、この調査では99人以下の職場の方が逆に4万円ほど高いです。

しかし年収に換算してみると、1,000人以上の規模の場合で約362万円、99人以下の場合は約335万円と、年間27万円ほどの差があるのです。

公務員として働く管理栄養士なら安定性も高い

病院に勤める管理栄養士や栄養士も多くいます。病院の場合は、公立か民間病院かによっても給料が異なります。

公立の病院や学校、保健所、保健センター、保育園などで働く管理栄養士は地方公務員。

公務員は定期的に昇級もあるため、長く働けば年収もアップしていきます。

一方、民間の病院や医療施設は、勤務先によって給料に差が出ます。中には高い給料を設定している施設もありますが、公的施設より低い年収となるケースが多いです。

近所のドラッグストアにも管理栄養士さんがいるみたいなんですが、ドラッグストアに勤務する場合のお給料ってどれくらいなんですか?
仕事内容やお店によってさまざまですが、規模の大きなドラッグストアで20万円以上、といったところです。

管理栄養士として収入アップを目指したい!その方法とは

大企業や公務員のお給料が高いのはわかりましたけど、どちらも入社は狭き門ですよね・・・。

ほかに、管理栄養士の資格を活かして高いお給料をもらう方法はないんでしょうか?

そうですね。さらなるステップアップと仕事のフィールドを広げるために、管理栄養士の中でも専門性を高めたり、別の資格を取ったりするのがおすすめです。

管理栄養士の収入アップ方法:ステップアップとなる資格を取得する

管理栄養士も多くの職種と同じく、キャリアや知識・技術をアップさせることによって、収入をアップさせることができます。

管理栄養士からさらにステップアップできる資格を取得するといいでしょう。

収入アップが期待できる資格の1つに、「認定管理栄養士」があります。

認定管理栄養士とは、より高い知識・技術を持ち、高水準である管理栄養士・栄養士として認定される資格。次の8つの分野で「認定管理栄養士」が活躍しています。

認定管理栄養士の8つの分野
臨床栄養/学校栄養/健康・スポーツ栄養/休職管理/公衆栄養/地域栄養/福祉栄養(高齢者・障がい者)/福祉栄養(児童)
ちなみに、栄養士にも「認定栄養士」というワンランク上の認定資格がありますよ。
認定管理栄養士になるにはどうすればいいのですか?
日本栄養士会が行っている研修(生涯教育制度)で指定の単位を取り、申請する必要があります。

まずは自分が専門とする分野について自己評価をし、足りない知識などを補うことから始まるんです。

日本栄養士会の公式サイトに詳しい説明があるので確認してみてください。

また日本栄養士会では、さらに高度な専門性を持つ人を5分野で「特定分野管理栄養士」として認定しています。

特定分野管理栄養士の5分野
特定保健指導/静脈経腸栄養管理/在宅訪問栄養食事指導/スポーツ栄養/食物アレルギー

 
そのほか、特定の研修と試験に合格すると、次のような管理栄養士のスペシャリストになる道もあるのです。

管理栄養士のステップアップ資格
  • がん病態栄養専門管理栄養士
  • 腎臓病病態栄養専門管理栄養士
  • 糖尿病病態栄養専門管理栄養士
  • 摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士
  • 在宅栄養専門管理栄養士
このような高い専門知識を持つ管理栄養士の数は、まだ全国でそれぞれ100名にも達していません。

希少価値が高く、より高度な専門性の証明になるので、就職にも有利です。

管理栄養士の収入アップ方法:+αになる資格を取得する

管理栄養士の資格を活かしつつ給料を上げるには、管理栄養士の仕事に関係のある資格を取るのも1つの方法。次のような資格があります。

健康運動指導士

「健康運動指導士」は、一人ひとりに応じた安全かつ効果的な運動プログラムの作成や指導を行う専門家を目指す人のための資格です。

(公財)健康・体力づくり事業財団により、講習会や認定試験などが行われています。

管理栄養士や栄養士がこの資格を持っていれば、栄養と運動の両方から指導することができます。

栄養サポートチーム(NST)専門療法士

「栄養サポートチーム専門療法士」は、病院内で異なる職種の人がチーム医療を行う「NSY(栄養サポートチーム)」の一員として必要な知識や技術があることを認定するもの。

(一社) 日本静脈経腸栄養学会が認定する資格です。

資格取得には、まず管理栄養士や看護師、薬剤師、臨床検査技師などの国家資格を持っていることが条件に挙げられています。

また、資格を持っているだけでなく、5年以上の実務経験や合計40時間の実地修練を経た後、認定試験に合格しなくてはなりません。

NSTを設置する病院は多くニーズも高いので、より給料の高い医療機関への就職も狙えるのです。

NSTに関する資格には、(一社)日本病態栄養学会が認定する「NSTコーディネーター」などの資格もありますよ。

食に関する資格

栄養に限らず、食についての知識が身につく次のような資格を取るのもおすすめです。

栄養士以外の食に関する資格の例
  • 野菜ソムリエ
  • フードコーディネーター
  • 食育インストラクター
  • 薬膳コーディネーター
  • マクロビオティックマイスター、マクロビソムリエ

食品開発や食に関する事業に関わるなど、仕事の幅を広げることができるため、収入アップにつながります。

管理栄養士の収入アップ方法:フリーランスの管理栄養士になる

病院や企業の一員として働くのではなく、独立してフリーランスになるという道も。

フリーランスとして活躍できれば、会社組織の一員として働くよりも高い年収が見込めます。

栄養管理は健康だけでなく、美容においても重要なもの。管理栄養士として、ダイエットや栄養管理の方法などについて講演をしたり、セミナーを開催したりすることも可能です。

ただし、フリーで活躍するのは簡単ではありません。自分で仕事を獲得する必要がありますし、交渉などをする必要も出てきます。

フリーになるなら、管理栄養士としてのスキル以外も大いに必要なことを忘れないようにしてください。

管理栄養士の転職については「管理栄養士の転職を成功させるために!チェックしておきたいポイント」の記事で解説。管理栄養士についてのいろいろをまとめた記事「管理栄養士の仕事内容ややりがい、苦労とは?栄養士との違いも解説」もおすすめです。

管理栄養士としての専門性を高めることで給料アップも可能に

管理栄養士の平均月給は23.9万円から28万円、ボーナスを含めた年収に換算すると約337万円~345万円ほどです。

管理栄養士には活躍できる職場も多いですが、より高い給料をもらえるのは大企業に勤務する人や公務員。

とは言え簡単になれるものではないので、さらに別の資格を取るなどしてステップアップしたり、仕事の幅を広げたりして収入アップを目指すのがおすすめです。

営業スキルなどに自信がある人には、フリーランスとして活躍するという方法もあります。

管理栄養士としての資格をより有利に活用するためにも、キャリアを積んで実力を付けていきましょう。

※掲載の情報は2019年10月現在のものです。

 

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