セールスエンジニアとは？仕事内容や給料、向いている人の特徴など
セールスエンジニアはその字の通り、「セールス」する「エンジニア」、つまり営業もでき、エンジニアとしての知識もある人のこと。メインの仕事は「営業」です。
その際に多いのが、「営業では商品について詳しいことがわからない」あるいは「実際の作業は別の人が来て行う」というパターンではないでしょうか。
しかしセールスエンジニアなら営業としての交渉ができる上に、製品などに関する専門的な話をすることも可能。
そのため重宝される存在なのです。
この記事では、セールスエンジニアについて、その仕事内容や収入面、資格や未経験からの転職方法など、詳しく紹介していきます。
セールスエンジニアの業種と仕事内容
セールスエンジニアは、主にIT企業や機械メーカーなどで活躍する、エンジニアとしての知識を持って提案・交渉ができる人。
セールスエンジニアが扱う製品は、ソフトウエアなどのITシステムや機械設備など多岐に渡ります。クライアント企業の持つ課題を解決できる自社製品を提案するのです。
セールスエンジニアには、クライアント企業が抱えるさまざまな課題、要望に応えられる知識や、管理・デモンストレーションなど作業的なスキルが必要。
さらに、クライアントから仕様変更などの要望があった場合には製造担当者を説得したり、仕様や納期工程を詰める調整などを行ったりもします。
近年では海外発展するメーカーも増えており、海外クライアントへの説明・交渉などが必要になることもあります。
エンジニアの知識を持った提案営業、といったところですね。
セールスエンジニアの仕事に役立つ資格とは
セールスエンジニアは、資格を持っていなくてもなれる職種です。
とは言え、スキルを証明できる資格は持っていて損はありません。資格のための勉強がスキルアップにつながるだけでなく、持っていれば転職にも有利となる可能性がありますよ。
ここでは4つの資格を紹介します。
基本情報技術者試験
エンジニアとしてのより深い知識やスキルを身につけるには、まずしっかりと基礎を固めなくてはいけませんよね。
「基本情報技術者試験（FE）」は、「ITエンジニアの登竜門」と言われる試験。
基本的な段階の試験ですし、国家資格である「情報技術処理技術者」の試験の1つとして認知度も高く、IT業界では持っている人も多いため、転職に特別有利だとは言い切れません。
しかし、持っている人が多いということは、逆にないと不利になる可能性もあるのです。
応用情報技術者試験
「応用情報技術者試験（AP）」は、文字通り「基本情報技術者試験の応用編」と言える試験。
ワンランク上を目指せる内容で、より幅広い知識での提案、課題に対する戦略の立案ができるようになります。
ITストラテジスト試験
上の2つの資格よりさらに高度なITの知識やスキルが必要とされるのが「ITストラテジスト試験（ST）」。
「ストラテジスト（戦略家）」の名の通り、企業の経営戦略に沿った高度なIT活用を提案、推進する人を対象にした試験です。
セールスエンジニアとしてソリューション提案などに役立つほか、ITコンサルタントなどへのキャリアアップにも役立ちます。
詳しい情報は公式サイトで確認してみてくださいね。
セールススキル検定
「セールススキル検定」は、営業職としてのさまざまな知識、能力を測れる検定試験です。
営業に必要なマナーやクライアントとの関係構築、目的を達成するためのコミュニケーションなどの能力が問われます。
合格者からは、試験勉強を通じて顧客ニーズを引き出す会話術が身についた、仕事に自信がついた、などの声も。
また、転職する上では自分を企業に売り込むための営業スキルとして役立てることも可能です。
セールススキル検定は、セールスコーチング協会が実施しています。 1級から3級まであり、3級は誰でも受験可能。合格率は約80％です。
営業職に関する資格については「営業の仕事・転職に有利な資格とは？業界別のおすすめ資格も解説」の記事でも紹介しています。
セールスエンジニアの年収・給与はどのくらいなのか？
セールスエンジニアは営業職でありながら、より深い知識やスキルを活かした提案などを行う仕事。
そんなセールスエンジニアはどれくらいの収入が見込めるのか、気になるところですよね。
セールスエンジニアの年収についての統計はないため、求人情報の給与欄を確認してみました。
多くの求人が450万円～700万円という給与設定あるいは想定年収でセールスエンジニアを募集しています。
低いところでは300万円、最高1200万円というところもありました。
エンジニアの知識と営業力の両方が必要なことからも想像できる通り、システムエンジニアや社内エンジニアの求人よりも給与は高めです。
セールスエンジニアにはエンジニアまたは営業経験が必要
セールスエンジニアの求人でも、「未経験可能」という企業はあります。
ただし、そういった求人を見てみると、エンジニアとしての経験やIT系の営業経験が必要なものがほとんど。
セールスエンジニアとしてすぐに活躍するには、開発系のエンジニアなど、知識がすでにある人がベストです。
どんなに勉強を頑張ったとアピールしても、独学で得た知識だけでの採用は難しいでしょうね。
セールスエンジニアには、ただ知識があるだけではなく、最適な解決策を提案したり、高度な要求に対しても何らかの答えを出せる人でなくてはいけません。
実践経験がなければ、クライアントのニーズに沿うことは難しいと考えられているのです。
エンジニアと聞いてまず思い浮かべるのは「システムエンジニア」ではないでしょうか。「システムエンジニア（SE）の仕事内容は？未経験から高収入も期待大」の記事を読んでみてください。
セールスエンジニアの適性とは
上で説明した高め設定の給料や、ややハードルの高い募集要項などから見ても、セールスエンジニアは誰にでも簡単にできる仕事ではないとわかりますよね。
では、どんな人がセールスエンジニアに向いているのかも確認しておきましょう。
- 向上心、知識欲が強く、勉強が苦にならない人
- 人に頼られることを喜びと感じ、前向きに応えられる人
- 空気が読め、会話から本音や課題を読み取れる人
- 丁寧でわかりやすい説明ができる人
エンジニアの中には、コミュニケーションが苦手だという人もいます。しかしセールスエンジニアは「営業」なので、人との関わり合いは避けて通れません。
それどころか、より高度な知識と会話力でクライアントのニーズを満たし、信頼関係を得る必要があるのです。
ハードルは高いですが、今後もセールスエンジニアの需要はますます高まる可能性大。
現在エンジニアの人も営業の人も、給料アップ、キャリアアップのできる転職先としてセールスエンジニアを選ぶのは賢い選択だと言えます。
セールスエンジニアの仕事探しには、ITに特化した転職サービスが便利。よりよい職場を見つけましょう。
営業には、ほかにもさまざまなスタイル、手法があります。「営業ってどんな仕事？種類と仕事内容、必要な能力や役立つ資格を解説」の記事も参考にしてください。
セールスエンジニアはエンジニアのキャリアアップにおすすめ
営業ならではの「ユーザーの声を生で聞ける環境」で、自分の知識や課題解決、状況分析能力を活かしてクライアントの役に立つことができるのが、セールスエンジニアとしての大きなやりがいです。
しかしセールスエンジニアに転職するには、まったくの異業種、未経験からでは難しいのが現実。
おすすめなのは、現在プログラマーやシステムエンジニアなどIT関連の技術職に就いている人で、人とのコミュニケーションも得意な人です。
給料アップ、キャリアアップのためにセールスエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。
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