営業職への転職は未経験からでもOK!業界選びのポイントなど解説
営業マンはビジネスの最先端で自社商品やサービスを売る立場。どんな会社にも欠かせない重要な存在です。
求人情報でも「営業社員募集」という記述をよく見かけるので、営業職に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、営業の経験がない人にしてみると「未経験からでもできるのか」「どんなスキル、資格が必要なのか」と疑問に思うこともあるでしょう。自身の能力が営業向きかどうか不安に感じることもありますよね。
この記事では営業に求められるスキルや営業職のデメリット、さらに営業職への転職を考えている際に役立つ業界選びや注意点などをご紹介します。
営業職に興味がある人、どんな営業スタイルがあるのかわからない人はぜひ参考にしてください。
未経験からでも転職しやすい営業職、求められるスキルを解説
実は営業職は未経験からでも転職しやすい職種。「未経験者歓迎」「未経験可」と書いてある求人もたくさんあるんです。
そうは言っても、営業職に求められる能力やスキルがあるのもまた事実。
そこでまずは自己分析を行い、自信に営業に有利な能力やスキルがあるかを確認してみましょう。
- コミュニケーション能力
- 提案力
- ヒアリング力
- 情報収集能力
営業は「人と接する仕事」「人と会話する仕事」です。そのため、まず必要なのは「コミュニケーション能力」。初対面で「話しやすい人だな」と思ってもらえる人は営業向きです。
次に「提案力」。提案力とは自社も顧客にもメリットになることを提案する力。相手に合わせた提案方法を考え、相手の理解度を確認し、わかりやすい言葉で伝えることが大切です。
また、クライアントに合わせた提案をするには、顧客ニーズを正確に把握するため「ヒアリング力」も必要です。
相手が困っていることや求めていることを会話の中で引き出す、顧客自身も気が付いていない「隠れニーズ」を会話の中で引き出していくことができれば、営業マンとしてのスキルも高いと言えます。
さらに、「情報収集力」も求められる能力のひとつです。自社の商品・サービスについてだけでなく、業界の知識、競合の他社情報など、クライアントとの会話につながる知識や情報は身につけておきたいところ。
「趣味の話題で盛り上がり、スムーズに営業トークに入れた」「時事ネタで笑い合って距離が縮まった」など、一見仕事とは無関係な話が営業に役立ったなんてこともよくあるケースです。
営業は好奇心が旺盛な人、情報通の人ほど、チャンスや活躍の場が広がる仕事でもあります。
転職する前に知っておきたい、営業職のデメリットを徹底チェック!
どんな仕事にもメリットがあればデメリットもあります。第一線で活躍できてやりがいも多い営業職の場合、デメリットとしては以下のような点があげられます。
- 断られることが多い
- 過程よりも結果が重視される
- 「目標」「ノルマ」のプレッシャーがある
- 顧客からクレームを言われることがある
- 仕事と休みの線引きがしにくい
- 体力的につらい
営業は「商品を売る」「契約を取る」のが仕事ですが、必ずしも「話を聞いてもらえる」「契約が取れる」とは限りません。
営業の種類にもよりますが、断られることもたくさんあり、時には会ってもらえないことや門前払いされることだってあります。
また、営業は「どう頑張ったか」「どんな営業をかけたか」という過程よりも、「契約が何件取れたか」「目標を達成したか」という結果重視の世界。
そのため、努力が結果につながらないときはモチベーションが下がったり、プレッシャーに押しつぶされそうになったりとストレスを抱えることもあるでしょう。
さらに、会社の窓口的な役割も担うため、顧客から直接クレームを言われたり、退勤後や休日でも仕事の電話が入ったりすることもあります。外回りが多いということで体力も必要です。
営業に向いていない人の特徴!自分は営業向きかを確認しておこう
苦労して営業職に転職した後で「こんなはずじゃなかった」なんてことにならないよう、自分が営業に向いているかどうかも合わせて確認しておくことをおすすめします。
次のような人は、残念ながら営業には向いていません。
- 人とのコミュニケーションが苦手な人
- 清潔感がない人
- プレッシャーに弱い人
- ストレス耐性がない人
- 完璧主義の人
- プライドが高い人
- プライベートを優先させたい人
ずばり言うと、営業は人に好かれてナンボの仕事。
そのため、人との会話やコミュニケーションが苦手な人、人に良い印象を与えない「清潔感」のない人は不向きです。
また、目標やノルマなど常に「数字」に追われるので、プレッシャーに弱い人、ストレスを感じやすい人は精神的に参ってしまうことも。
プラン通りに進めたい完璧主義の人や、譲歩したり頭を下げたりできないプライドが高い人も、営業職は難しいと言えます。
残業も多く勤務時間も不規則になりがちなので、プライベートを優先させたい人も壁にぶつかりやすいでしょう。
営業職を目指す人へ、転職先の選び方と注意点
営業の求人はたくさんの業界から出ているので、業界選びをするのにも迷ってしまいがち。とは言え、残念ながら「万人に共通するおすすめの業界」はありません。
営業は商品やサービスの良さを人に伝える仕事。まずは自分がそれらの知識を身につけることが必要になってきます。そのとき、自分が魅力を感じる分野なら、勉強するのも人に伝えるのも前向きに取り組みやすいでしょう。
次の章では、営業への転職先の選び方について詳しく説明していきます。
営業未経験でも転職しやすい業界とは
営業職が活躍する数多くの業界の中でも、「未経験者OK」の求人が多いのは次のような業界です。
- 不動産
- 建設
- 人材
- 広告
- IT
- 商社
取り扱うものについても注目して見ていきましょう。
有形商材を扱う営業職として特に「未経験者OK」の求人が多いのは不動産業界。戸建・マンション・アパートなどの賃貸仲介営業や売買仲介営業のほか、近年はリフォーム市場も拡大していることもあり、リフォーム営業の求人数も増えています。
人材派遣会社などの人材業界も、「未経験者可」の求人が多い業界のひとつ。営業は求職者と企業の橋渡し的な立場に立って、人材の紹介を行います。
人材派遣の場合は対象がモノではなくヒトなので、覚えることは他の営業に比べて少ないですが、人材派遣先でのトラブルにも対応する必要があります。
広告業界の営業には2種類あります。ひとつは広告代理店の営業としてクライアントとメディアとをつなぐ仕事。もうひとつは自社でメディアを持っているメディア運営企業の営業として広告戦略を展開していく仕事です。
どちらにしても、社外のクライアントとコピーライターやデザイナーなど社内の制作チームの架け橋としての働きが求められるので、コミュニケーション能力はもちろん高い情報伝達スキルや対応力が必要です。
商社の営業マンの仕事は商品をメーカーから仕入れてお客様に卸すというもの。自社製品を持っていない分、取り扱う商品について常に勉強する前向きな姿勢が求められます。また、商品が変わればクライアントも変わるので、コミュニケーションスキルや商談力も必要です。
営業に転職するなら知っておきたい、営業スタイルの特徴と違い
営業職と一口にいっても、そのスタイルは相手によって大きく2つに分けられます。
クライアントが企業である場合の営業を「B to B(Business To Business)」、個人や一般家庭を相手とする営業を「B to C(Business To Consumer)」と呼びます。
営業スタイル | 取扱商品・サービス | 特徴 |
---|---|---|
B to B (法人営業) |
人材・広告・ ITシステム・電子部品など |
・1件あたりの金額が高額 ・大規模で中長期的に続く案件が多い ・リピーターが多い |
B to C (個人営業) |
車・住宅・ 保険・クレジットカードなど |
・顧客人数や訪問件数が多い ・購入決定までの期間が短い ・単発の関係になることが多い |
会社同士の取引になる法人営業は、取引金額が高額で規模も大きめです。そのため、営業としての幅広い知識とフットワークの軽さのほかにも、クライアントとの関係を密で深いものとする営業力も求められます。
相手が企業なので、極端な無理難題を言われる可能性も低く、休日出勤などの可能性も低いでしょう。
一方、個人営業のクライアントは個人や家庭です。基本的に相手に合わせてスケジュールを組むので、出勤時間の変更や休日出勤が必要な場合も。
扱うものにもよりますが、1件あたりの取引金額も限られるので、必然的に顧客人数や訪問件数も増えます。
たくさんの人とのコミュニケーションをしながらスピード感ある仕事、目標達成に向けた努力ができる人には、「B to C」をおすすめします。
営業に転職するなら知っておきたい、営業手法の種類と違い
営業の手法にも、大きく分けて「新規営業」「ルート営業(ルートセールス)」「反響営業」の3種類があります。
営業手法 | 特徴 |
---|---|
新規営業 | まだ取引のない相手に対して営業をかける。
会社を知らない人、自社商品やサービスに興味がない人に対しても営業を行うので、契約が取れないこともあるが、やりがいは大きい。 |
ルート営業 | 既存の取引先に向けて営業をかけ、契約の継続や追加発注の受注を行う。
同じ人に何度も会い、信頼関係を継続させる営業スキルが求められる。 |
反響営業 | 問い合わせいただいたクライアントへと出向き、提案をして契約に結び付ける。
取引希望の連絡を待つだけでなく、反響を起こすための活動も行う。 |
簡単に言うと、新規営業は数が必要で、ルート営業は質が問われます。
「未経験者OK」の求人が多いのは、多くの会社が行っている新規営業。とは言え、相手は初対面の人が多く、営業トークすら聞いてもらえないケースもあります。
新規営業には小さな失敗にめげない人、人が好きで会話やコミュニケーションに自信がある人がおすすめです。
ルート営業は同じ担当者に何度も会うため、大切なのはヒアリング力や提案力。そして一社一社のクライアントに寄り添い、困っていることはないか常に考え、丁寧にフォローするという姿勢です。
広く浅く付き合うよりも、限られたクライアントとじっくり向き合いたい人に向いています。
ルート営業について詳しくは、「ルートセールスは顧客の信頼が第一!仕事のやりがい、大変さも解説」の記事で解説しています。
貴重なクライアントを相手に、確実に契約に結びつける能力が求められます。
営業の求人探しで気を付けるべきポイント
最後に、営業の求人を探す前に知っておきたい注意点を紹介します。
- 営業手法やノルマの有無などは企業によってさまざまなので、なるべく詳しく調べておく
- 「営業手当」「みなし残業手当」「歩合制度」「インセンティブ」がある場合は内容を確認しておく
- 常に営業の求人を出している企業は、人の出入りが激しく離職率が高い可能性がある
営業の給料には、「営業手当」「みなし残業手当」「歩合制度」「インセンティブ」が含まれていることもあります。
「所定の勤務時間の給料としては十分だな」と思っても、時間外手当がすでに含まれていたりして、実質的に働きと収入が見合わない状態だったりすることも多いのです。
同じ営業でも、各種手当支給の有無などを含め、給料の規程は企業によって異なります。
年収の例や「年収◯◯◯万円も可能!」などと書かれている場合でも、飛び抜けて成績の良い数字のみアピールされている可能性もあるので鵜呑みにしないのがおすすめです。
また、「未経験可」「未経験者OK」として、いつ見ても求人情報を出しているような企業にも要注意。長時間労働、低賃金、ノルマのプレッシャーなど、何かしらの原因があって退職する人が多い可能性が高いです。
「未経験から営業に挑戦する際の重要ポイントとは?40代でも転職成功」の記事もぜひ参考にしてください。
営業の仕事探しには大手転職サイトなどいくつかを併用し、よりよい職場を見つけましょう。
ストレスも多い営業職。転職を希望するなら業界や企業選びは慎重に
しかし、ノルマのプレッシャーがあったり、クライアントとの関係に悩んだりと、営業ならではのストレスが多いのも事実。
営業スタイルや業界によっては、営業という職種そのものが合わずに辞めてしまう人もいます。
営業経験がなくイメージがしにくい場合は、未経験から営業に転職した人の体験談を読む、実際に営業をしている人の話を聞く、など、できるだけ具体的な情報収集をしてください。
じっくり検討して、あなたにぴったりの転職先を見つけましょう。
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