タクシー運転手の仕事内容や勤務シフト、メリット・デメリットを解説
タクシー運転手の仕事については、「運転以外に何かあるのか」「勤務時間はどうなっているのか」など、知らないことも多いですよね。
一般的なタクシー運転手の仕事は、お客さんをある場所からある場所まで送り届けるもの。
点検や洗車などの作業のほかは、運転や待ち時間など「営業」の時間です。
この記事では、タクシー運転手の仕事の1日の流れや勤務体系、仕事のメリット・デメリットなどを紹介します。
タクシー運転手に向いている人の特徴についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
タクシー運転手の仕事の内容と1日の流れ
タクシー運転手の仕事は、お客さんを希望の場所まで無事に送り届けること。
運転する以外にも、サービスとして、大きな荷物などをトランクに入れることもありますし、乗り降りに不自由のあるお客さんがいれば、支えるなどの手助けをすることも。
日々の業務として、車両の点検や洗車なども必要な作業です。
では、タクシー運転手の1日の仕事の流れを見てみましょう。
↓
朝礼、点呼、アルコール検査
車両点検・整備
↓
出発(出庫)
↓
運転業務(流しでの運転、駅や施設での客待ち、無線での配車指示受けなど)
↓
昼食、休憩
↓
運転業務
↓
夕食、休憩(仮眠)
↓
運転業務
↓
帰社(帰庫)
↓
点検、洗車
売上の納金
業務報告、日報への記入
休憩時間をいつ取るのかは、タクシー運転手自身で判断します。アルコール検査は、始業時と就業時の2回行われる会社も。
運転する車は他のタクシー運転手と共有のため、業務後には車内外の清掃も必ず行います。
ただし、普通免許を取ってから3年以上経っていれば、タクシー会社に入ってから二種免許を取ることもできます。
タクシー運転手に必要な免許について詳しくは、「タクシーの運転に必要な「二種免許」、受験資格や費用などを解説」の記事をご覧ください。
タクシー運転手の仕事はシフト制!その主な種類と違いを紹介
タクシーの仕事は、会社によっていくつかのシフト制で行われています。
主なシフトは次の3種類。
勤務体系 | 特徴 |
---|---|
隔日勤務 | ・1回の乗務で2日分の業務をこなす ・1勤務あたりの拘束時間が最大21時間 ・1回働くと、その翌日は必ず休める |
昼勤務 (昼日勤) |
・一般的なサラリーマンに近い勤務体系 ・他のシフトと比べて収入が少ない |
夜勤務 (夜日勤) |
・夜~明け方の勤務 ・深夜割増の時間帯があり、収入が多くなりやすい |
このほかにも「2車3人制」「定時制」など、さまざまな勤務体系を取っている会社があります。
タクシー業界では、「隔日勤務」が最もスタンダードな働き方です。
「隔日勤務」では1回の勤務で2日分まとめて働く形になるため、拘束時間が長いのが特徴。しかし、1日おきの勤務となり、休日も多く取れます。
24時間営業のタクシー会社の場合、隔日勤務の時間を人によって「朝6時から翌2時まで」「朝7時から翌3時まで」のようにずらしたりしています。
タクシー会社の多くは変形労働時間制を取っていて、週の平均労働時間が40時間を超えなければ問題ないんです。
また、次の勤務までは20時間の休息が必要とされているのです(いずれも労働大臣による告示)。
勤務体系によって、収入なども異なります。
つばめ自動車株式会社の公式サイトで紹介されている例を見てみましょう。
勤務体系 | 隔日勤務 | 昼勤務 | 夜勤務 |
---|---|---|---|
勤務時間 | 8時~翌5時 | 8時~19時 | 20時~翌7時 |
出勤日数 | 12日 | 24日 | 24日 |
月間休日 | 17~19日 | 6~7日 | 6~7日 |
平均月収 | 32万円 | 28万円 | 34万円 |
より高い収入を得られるのは夜勤務ですが、体には負担がかかります。
収入を重視するか、プライベートや休息時間の確保を優先するか、働き方が選べるのもタクシー運転手の仕事の特徴です。
タクシー運転手の仕事のメリット・デメリットはそれぞれ何か
ここでは、タクシー運転手の仕事にどんなメリットやデメリットがあるかを見ていきましょう。
まずはタクシー運転手のメリットから。
- 勤務体系を選んで働ける
- 営業するポイント(場所)や休憩のタイミングなどの融通がきく
- 社内の人間関係にわずらわされにくい
- 仕事が1日で完結する
- 隔日勤務なら一般のサラリーマンより休日が多い
前の章で紹介したとおり、タクシー運転手の仕事は勤務体系が選べます。
またタクシー運転手は、一度会社を出発してしまえば、比較的自由に動けるもの。
営業区域内、勤務時間内であれば、どのあたりでお客さんを待つか、いつどこで休憩を取るか、などは自分次第。より売り上げを伸ばせる場所を選ぶといった工夫もできるのです。
上司と常に顔を合わせる必要がないので、上下関係のストレスも少なめ。
利用客をその都度目的地に送り届けるのが仕事なので、次回以降に仕事を持ち越すこともありません。
トータルで見るとタクシー運転手は一般的な会社員より多く休めるんですよ。
では、デメリットはどんなことでしょうか。
- 交通事故のリスクがある
- 収入は自分の売り上げ次第で安定しない
- 客とトラブルになる可能性がある
- 拘束時間が長い
- 体に負担がかかる
「車を運転する」という業務の性質上、交通事故のリスクは避けられません。安全に十分気を使っていても、巻き込まれてしまう可能性があります。
タクシー運転手の給料については、歩合制を取っている会社がほとんど。自身の売り上げが少ないと、収入も低くなるのは避けられません。
酔っぱらいや態度の横柄な人であれば、文句を言われたり暴言を吐かれたり。後ろから蹴られる、なんてこともあり得ます。
「隔日勤務」の場合は特に、1回の勤務で拘束される時間が長いのも大きなデメリット。
狭い車内で同じ姿勢、運転による緊張状態も続くため、肩や腰などにも負担がかかります。生活も不規則になりがちなので、体調管理をしっかりする必要があります。
タクシー運転手の給料については、「タクシー運転手の給料ってどれくらい?年代別やトラックとの比較も」の記事を読んでみてください。
タクシー運転手の仕事に向いている人の主な特徴を6つ紹介
タクシーの仕事は、接客も大きなウェイトを占めています。
たとえ運転が上手でも、タクシー業務に向いていなかったり、お客さんとトラブルを起こしてしまいやすかったりする人も。
運転手はタクシー会社の顔でもあるので、プロ意識を持って働く必要があります。
タクシー運転手に向いている人の特徴を紹介するので、当てはまるかどうかチェックしてみてください。
- 道を覚えるのが得意な人
- 臨機応変に対応できる人
- 気持ちの切り替えが上手な人
- 気配りができる、空気が読める人
- 丁寧な運転ができる人
- 自己管理ができる人
利用客の多くは、タクシー運転手を「その一帯を知り尽くした運転のプロ」と信頼しているもの。
メジャーな行き先でも知らなかったり、道を間違えたり迷ったりすると不信感を抱かれます。
また、渋滞を避けるため・時間に間に合わせるためなど、その日、その時間に最適な道を選んで走ることも重要です。
表情などからその場の雰囲気を察知する必要もありますよ。
とは言え、いいお客ばかりとは限りません。感じの悪い乗客やマナーの悪い車などに対してストレスを感じることも。
気持ちの切り替えも大事です。
もちろん、自己管理も重要なポイントです。
拘束時間が長いですが、休憩時間も食事も自己判断。給料が歩合制なので、体調不良などで働けなかったりすると収入に影響が出てしまいます。
「タクシーの求人サイトはどこを使うべき?おすすめをニーズ別に紹介」の記事もぜひ参考にしてください。
「運転が好きだから」という理由で運転手の仕事を探しているなら、バスやトラック運転手についても知っておきましょう。
「バス運転手への転職ってどうなの?仕事や免許、収入などについて解説」「トラック運転手になる!必要な資質や労働環境、収入や免許まで解説」の記事を参考にしてください。
タクシー運転手の仕事は働き方が選べる!必要なのは「プロ意識」
業務は主に運転ですが、車の点検や清掃なども欠かせない作業です。
働き方はシフト制で選べるタクシー会社がほとんど。
よりたくさん稼ぐには夜勤、休日を多く確保したいなら隔日勤務、など自分に合った働き方を選びましょう。
働き方や時間の使い方が選べるのはタクシー運転手のメリットの1つ。
ただ、給料が歩合制なので、楽はできません。売り上げを伸ばすための努力や自己管理も必要ですよ。
タクシーの仕事には運転スキルのほか、接客スキルも重要なポイント。
タクシー運転手として働くなら、双方を兼ね備えたプロフェッショナルを目指しましょう。
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