ネイリストの仕事ってどうなの?仕事内容やメリット・デメリットなど
特に女性に人気の職業の1つ、「ネイリスト」。
人をキレイにするお手伝いができて、センスやスキルによって評価を得ることもできる、魅力的な仕事ですよね。
華やかなイメージがありますが、ネイリストの仕事には地味な作業や細かい作業も多く、楽しいだけとはいかないのが現実。
ネイリストになってから「思っていたのと違う」と感じてしまう人も多いのです。
この記事では、ネイリストの仕事内容やそのメリット・デメリットを解説します。
気になる給料や資格についても紹介しているので、ぜひ読んでみてください。
ネイリストの仕事とは?意外と地味な仕事もある
爪に模様やカラーリングをし、「きれい」「かわいい」「かっこいい」とお客様を喜ばせる、エンターテイメント性の高いネイリスト。
一見すると華やかな仕事に見えますが、そればかりではありません。
基本的にはお客様の爪を美しく保つ仕事
ネイリストは、爪に関するスペシャリストとも言えます。カラーリングやアートだけでなく、もともとの爪を「なめらかに美しく整える」というのも重要な仕事のひとつです。
ネイルケア | ・ファイリング(爪を整えるやすりがけ) ・バッフィング(爪表面をなめらかに) ・キューティクルクリーン(甘皮処理) |
---|---|
ネイルアート | ・カラーリング(マニキュア等の塗布) ・ジェルネイル(爪のコーティング) ・スカルプチュアネイル(爪の長さ・形を変える) |
ネイルリペア | ・爪やジェルネイルなどの部分補修 ・場合によって巻爪や深爪の矯正、修正 |
サロンによって異なることもありますが、基本的にはこうした爪に関わる美容的なサービスを行うのがネイリストです。
これ以外に、ハンドマッサージなどをメニューに取り入れているサロンもあります。
また巻爪の矯正などは、医療的な治療が必要か、そうでないかという状況判断も行います。最適な方法を提案するのもネイリストの重要な仕事です。
お客様は美しくなりたくてネイルサロンに来るのです。健康に害を及ぼすようなことがあってはいけません。
電話対応から備品管理まで!店内環境を整えるのも仕事
「ネイリストだからネイルのことだけしていればいい」というわけではありません。
基本的にネイリストはサロン(店舗)で働き、組織の一員として求められる作業を行います。中には当然、雑務もあるのです。
- 電話受付(予約、問い合わせ対応)
- 店内清掃、レイアウト管理
- 備品管理、発注
- ネイルチップ(見本)、カタログ、ポップ、チラシなどの作成
- ビラ配りなど店外宣伝
- ブログやHPの作成、更新
- 顧客情報の管理
業務の優先順位はサロンによって異なります。役職や担当によって仕事が分担されていることもありますが、基本的にはこうしたサロンワークはスタッフ全員が行います。
サロンだけじゃない!ネイリストが活躍する場所
ネイリストとして働く場所は実はさまざま。ニーズが昔より高くなっていることもあり、今やネイリストの働き口はサロンだけにとどまりません。
- ネイルサロン
- 美容室、エステティックサロン
- 美容学校(ネイリスト講師など)
- 病院や施設(訪問サロン)
- 個人サロン(独立開業)
最も多いのはネイルサロンでの勤務ですが、最近は美容室やエステなどでもネイリストとタイアップするところが増えています。
また、病院や施設といった一見ネイルとは無関係な場所でも、近年「気持ちのリフレッシュ」として希望する人にハンドマッサージやネイルの施術を行うところもあります。
ネイリストの職場として、サロン勤務の次に人気があるのは独立開業することです。
ネイリストは比較的狭い場所でもできる仕事のため、自宅をネイルサロンとして開いたり、小さな事務所を借りて1人で始めたりする人も少なくありません。
ネイリストの仕事のメリット
ネイリストとして働きたいけど、仕事のやりがいや苦労などはどうなんだろう?と気になる人もいますよね。ここでは、ネイリストのメリットやデメリットをチェックしてみましょう。
ネイリストのやりがいはこれ!必要とされる喜びを感じる接客業
ネイリストは、仕事を通じて「人から必要とされる喜び」や「人をキレイにして喜ばれるやりがい」を感じることができます。
自分ならではのネイル技術やセンスによって、それぞれのお客様にぴったりなケアやカラー、アートを施すことができたとき、「ありがとう」「またお願いします」と感謝されることが大きなやりがいとなるのです。
また、こちらの思いやりがお客様にダイレクトに伝わるのも、ネイリストの仕事の魅力のひとつ。
ネイリストの思いやりや気遣いによってサロンの居心地が良ければリピーターになってくれる可能性も高まりますし、指名してくれるお客様も増えます。
スキルアップの幅が広く長くモチベーションを維持できる
ネイルは多くの女性が関心をもつものですし、誰でも一度はマニキュアを塗ってみたことがあるのではないでしょうか。
評価が高ければ報酬アップの期待もできます。その評価を上げるには、ネイル技術の進化やデザインの流行などに置いていかれないよう日々練習する、オリジナルの新しいアートを考えるなどの努力が必要です。
そういったことがモチベーションの維持に繋がり、「長く続けていきたい」と思うネイリストも多いのです。
要チェック!ネイリストの仕事のデメリット
ネイリストの仕事には、デメリットもあります。辞めたいと思うきっかけともなる可能性も大きいので、あらかじめ知っておきましょう。
女性が多い業界ゆえのいざこざも
ネイリストは女性が9割、あるいはそれ以上です。
顧客ニーズも女性ネイリストに軍配が上がりますし、ネイルに興味を持って働きたいという人の大半は女性です。
そのため、女性が多い仕事ならではのメリット、デメリットも。
同性同士、あうんの呼吸でわかりあえる面もあれば、全く理解できない陰口や嫌がらせが横行する職場もあるのです。
ネイリストに限ったことではないのですが、女性が多い職場ということでのストレスは覚悟しておくことをおすすめします。
土日祝日の休暇が取りにくい、急用でも休みにくい
ネイリストはサービス業。接客の仕事なので、基本的には土・日が「書き入れ時」です。
お客様の大半は土日に集中するため、土日の休日はほぼ取ることができません。
また、指名が入る可能性があるので、当日の急な欠勤は取りにくいです。
原則としてお客様は「1人のネイリスト」のために時間を調整し、お金を払って来店のお約束をされています。
こちらの都合でキャンセルする場合には、ネイリスト個人はもちろん店の信用もなくしてしまいかねません。
こうしたことが起きないよう健康管理も徹底しなくてはなりませんし、「お客様が最優先」の気持ちは常に持っておく必要があります。
個人ではプライベートと仕事のオン・オフが切り替えにくい
サロン以外(美容室など)で施術する業務委託の形で働く人や独立開業をしている人に「あるある」なデメリットが、「オン・オフの区別がつけにくい」ということ。
また、独立開業しているネイリストも同様で、特に最初のうちはお客様の都合に合わせて開店すると形にしてしまう人もいます。
さらに、技術練習や接客スキルの勉強など空き時間にやっておきたいことが多いため、ついつい休みの日にも働いてしまうこともあるのです。
ネイリストならではの肉体的な負担もある
「ネイリストは座り仕事だし、重い荷物を持つこともなくて楽そう」と思いがちですが、サロンワークは決して楽な仕事ではありません。
次のような、体に負担がかかることもあるのです。
- 客の手や爪を整えるため無理な姿勢を取る
- 集中して長時間同じ姿勢を取り続ける
- 細かい作業を何時間も続けて目を酷使する
- 薬剤の匂いを四六時中顔の近くで嗅ぐ
肉体的な辛さの度合いは人によって違いますし、「慣れてしまえば大丈夫」という経験談も耳にします。
しかし慣れるまでの数カ月〜半年間程度は、こうした肉体的な疲労が毎日起こるものと覚悟が必要です。
ネイリストの給料ってどれくらい?未経験は見習い期間あり
ネイルを施してもらう料金は決して安くないので、ネイリストの給料も高いのでは?と思う人もいるかもしれません。
しかしネイリストなどの技術職は、なりたての時期は特に「研修期間」として給料が安く設定されていることが多いです。
求人情報などから見るネイリストの平均収入は?
全国の求人情報サイトの募集要項から、地域別にネイリストの求人を絞り込んで見てみました。5件分の平均給料を算出したのが次の表です。
地域 | 正社員(月給) | アルバイト(時給) |
---|---|---|
北海道 | 14.5万円〜25万円 | 850円〜1900円 |
関東 | 15万円〜28万円 | 900円〜1500円 |
東海 | 14万円〜22万円 | 870円〜1500円 |
関西 | 15万円〜25万円 | 850円〜1350円 |
九州/沖縄 | 14万円〜23万円 | 850円〜1500円 |
給料には経験値も大きく影響するので、始めたばかりの人は必然的に給料が最低の基本給に近くなります。
正社員で1日8時間、週5〜6日の勤務の場合、基本の月収額はかなり低いと言わざるを得ません。
指名を獲得すれば収入も飛躍的に伸びますが、指名がなくなればその分少なくなるので、常に顧客をキープしておかなくては、というプレッシャーもかかるのです。
必須資格は実はなし!しかし歓迎・優遇される資格はある
ネイルサロンの求人には「未経験、無資格OK」という記載もたくさんあります。
実はネイルは医療行為ではないため、法律上で必携の資格はありません。
技術があり客観的に見て「上手」であれば、誰でもネイリストとして名乗りを上げられます。
しかし、昨今の日本では「他者から認定された技術に対価を支払う」風潮が強く、資格を取得している人の方が安定した顧客を得やすい傾向。
そのため「資格取得者優遇」という求人も多くなっています。
ネイルの仕事には、主に次の2つの資格があります。
INAネイルスペシャリスト技能検定
・学生/初心者:A級
・プロフェッショナル:PA/AA/AAA級
・ネイルの基礎知識
・公衆衛生消毒の知識
・爪周囲の人体知識
・カラーリング等の技術試験
80点以上(100点満点中)
・PA:15%
・AA:13%
・AAA:12%
★★★★★(AA/AAAの場合)
JNECネイリスト技能検定
・基礎:3級
・プロ:2級
・トップレベル:1級
・サロンワークの知識、リペア、アート
・エクステンションを含めたネイルの総合的なレベルチェック
80点以上(PA/AA/AAA共通)
・3級:88.7%
・2級:41.5%
・1級:38.7%
★★★★(2級の場合)
どちらも日本で働くネイリストに有利となる民間資格ですが、級(レベル)が上がれば難易度も高くなるため、働きながらの取得を目指すネイリストも多くいます。
サロンによっては、資格取得支援制度を設けて習得を推奨するところも増えています。
求人を見るときには、資格取得を応援する制度があるかどうかもチェックポイントとして見ておきましょう。
ネイリストの転職におすすめの転職サイトを紹介
ネイリストの求人探しなら、次のようなネイリストの転職に強いサイトを利用するのが効率的です。
転職サイト名 | 特徴 |
---|---|
マイネイリスト | <求人情報サイト> ・求人数:約700件 ・求人の約7割が「未経験OK」 ・求人の情報量が豊富 ・スカウト機能あり ・@コスメのグループ会社運営 |
ネイルキャリア | <求人情報サイト・転職エージェント> ・求人数:1,000件以上 ・「未経験OK」の求人は約3割 ・一都三県、関西、和歌山、福岡の求人が豊富 ・スカウト機能あり |
アットネイルズ | <転職エージェント> ・求人数:約750件 ・求人の約6割が「未経験OK」 ・一都三県に求人が集中 ・会って面談可能 ・セミナーや就職説明会を開催 |
NAILIST JOB (ネイリストジョブ) |
<求人情報サイト> ・求人数:約360件 ・求人の約8割が「未経験OK」 ・求人のないエリアが多め ・スカウト機能あり |
ネイリストキャリア | <転職エージェント> ・求人数:約230件 ・求人の約7割が「未経験OK」 ・求人の情報量が多い ・スカウト機能あり |
イットネイルジョブ | <求人情報サイト> ・求人数:約310件 ・「未経験OK」の求人は約4割 ・東北エリアの求人がない ・イットネイルの求人板サイト |
地域によっては求人数が少ないこともあるので、2~3のサイトを併用するのがおすすめです。
また、大手総合型の転職サイト・エージェントもチェックしてみましょう。
「転職エージェントって何?」という人はこちらの記事も読んでみてくださいね。
華やかなネイルの世界で活躍するには影の努力が必要
ネイリストという職業には華やかで優雅なイメージがありますよね。
でも実際には、地道で細かい作業が多いため体に負担がかかるほか、サービス業に共通する「休日が取りにくい」といったデメリットもあります。
また、技術面ではスキルアップのための技術講習が必要だったり、資格取得のために自主的に勉強したりするなど、時間的な余裕がないことも。
しかし努力し続ければ、身につけた知識や技術でお客様からの「信頼」や「感謝」という素晴らしい評価をもらえるようになります。
そして、ネイリストはお客様からの評価が給与の増額や特別手当といった形で還元されやすい仕事でもあるのです。
影の努力を惜しまず、長く楽しく働ける人気のネイリストを目指しましょう。
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