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ニートは脱出できる!社会復帰のハードルを下げる5つのコツを解説

「ニート」とは「学校や仕事に行っておらず、求職活動もしていない若者」を指す言葉です。

多くの場合、本人は苦しい思いや焦り、不安を抱えて暮らしていて、「ニートを脱出して働きたいけど、何から始めたらいいのか分からない」と悩んでいます。

この記事では、ニートを脱出して働く方法、それもできるだけ心身への負担を減らしてストレスなく就職活動を進める方法を紹介します。

記事の後半では、相談できる窓口や、ニートの就職に強い転職エージェント(無料で相談できる転職のプロ)についても具体的に紹介していますので、ぜひ活用してください。

「ニート」の定義とは?フリーター、引きこもりとはどう違う

「ニート(NEET)」は英語で「Not in Education, Employment or Training」の略で、日本語に訳すと「教育、仕事、トレーニングのいずれにも属していない」という意味です。

政府が統計などで使う「ニート」の定義は、『15歳から34歳で、非労働人口のうち家事も通学もしていない人』。

つまり、次のいずれにも当てはまる人です。

「ニート」に当てはまる人
  • 年齢は15~34歳
  • 仕事に就いていない
  • 働く意思がない、あるいは意思があっても仕事を探す活動をしていない
  • 家事や通学もしていない
この定義で見ると「働きたくても病気などで働けない人」もニートに含まれることになります。

しかし一般的には、そういう人をニートとは呼びませんね。

「ニート」と言うと、やはり良くないイメージを持つ人が多いもの。

憲法で国民には「勤労の義務」があるなどの背景から、働かないことが「怠慢」と見なされることが主な理由と考えられます。

「ニート」と「フリーター」の違いは何ですか?
総務省による「フリーター」の定義は、「15歳から34歳で、男性は卒業者、女性は卒業者でかつ未婚の人のうち、アルバイトもしくはパートで働いている(もしくは働くことを望んでいる)人」です。

つまり仕事や求職活動をしていない(する意思もない)状態は「ニート」、アルバイト・パートで働いている(もしくは働く意思がある)状態は「フリーター」と呼ばれます。

じゃあ、「ニート」と「引きこもり」の違いは?
厚生労働省によれば、「引きこもり」の定義は「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6カ月以上続けて自宅にひきこもっている状態の人」です。

ですので、仕事ではなくても普段から外出している人は「引きこもり」に当てはまりません。

ニートになる原因の多くが「挫折」、長引く理由は「無気力」

「就職活動が氷河期と重なってなかなか内定がもらえず、無職期間が長引くうちに意欲を失った」「就職はしたものの、職場の人間関係で大きなトラブルがあり、働くのが怖くなった」「就職した会社がブラック企業で、心身を壊して退職した」・・・

ニートになる原因やきっかけは、人によってさまざまです。多くの場合、本人は挫折や苦しい思いを経験し、働くことへの意欲や自信を失っています。

そして一度ニート状態に陥ると、そこから抜け出して働くことは、想像以上に難しく思えてしまうのです。

「就職活動をしても、また落とされるに決まってる」

「社会復帰しても、新しい職場でうまくやっていける自信がない」

こうした不安が積み重なると、やがて「どうせ頑張ってもうまくいかないんだ」という無気力の状態に陥るケースが多く、ニート状態は長引きやすくなります。

しかし経済的にも精神的にも、ニートを永遠に続けることは困難です。「このままではいけない、抜け出したい」と思う人も多いでしょう。

ニートを脱出し就職するには?ハードルを下げる5つのコツ

「ニートから抜け出そう」「就職活動しよう」と思ったら、この記事を読んでくれている、気持ちが熱い「今」動き出すのがおすすめです。

ニートの状態が長引けば長引くほど、就職へのハードルは上がります。気持ちの上でのハードルも、選考ではじかれる確率も上がってしまうのです。

さまざまな職種で人手不足が叫ばれる今の日本は、職探しをする人に有利な状態。

求人サイトを見たり、転職エージェントに登録してみたり、そういった「簡単ですぐにできること」からでOKです。ぜひ「今から」始めましょう。

とは言っても、最初の一歩が大変なんですよね・・・。
就職のハードルをできるだけ下げる工夫をするのも大切です。そのコツをご紹介しましょう。

【ハードルを下げるコツ】その1:短期のアルバイトから始める

ニートからいきなり正社員を目指すのはハードルが高いもの。

環境の急な変化は心身のプレッシャーが大きいですし、企業は正社員に即戦力を求めるため、「現在無職」の人は採用されにくいです。

働く環境に慣れるためにも、いきなり週5日フルタイムで働くことを目指すのではなく、まずは「週1〜2回」や「1日限定」など、比較的気軽にできるパートやアルバイトから始めてみてください。

将来は正社員を目指すとしても、短時間または短期の仕事で体を慣らし、段階を踏んで社会復帰していく方がストレスを減らせます。

【ハードルを下げるコツ】その2:在宅ワークを始める

在宅ワークを始めるのも、ハードルを下げるには賢い手です。

WebライターやWebデザイナー、プログラマーなど、パソコン1つあればできる仕事も、世の中にたくさんあります。

『クラウドワークス』や『ランサーズ』といったクラウドソーシングサイトで、自分にもできそうな仕事を探してみましょう。

「向いている」と感じたら、そのまま在宅ワーカーとして働き続けることも可能です。

また、そこで得た「できる」「認められた」という自信が、就活する自分の背中を押してくれるかもしれません。

小さな成功体験を重ねていきましょう。

在宅ワークの種類を紹介した記事もあるので読んでみてくださいね。

【ハードルを下げるコツ】その3:生活リズムから立て直す

生活リズムが乱れていて「働きたくても気力が出ない」という人は、まず規則正しい生活をすることに集中しましょう。

昼間に働くためには、夜型の生活を改めて睡眠リズムを整えるのが最優先です。

身体と心の健康のためにも、まずは「早寝早起き」を目指しましょう。

いきなり「朝6時に起きる」なんて大きな目標を立ててしまうと挫折しやすいので、「就寝時間を毎週30分ずつ早める」など、小さな変化を積み重ねるのがコツです。

また、規則正しい食事や軽い運動(散歩やストレッチ)なども、生活リズムの改善に役立ちます。

【ハードルを下げるコツ】その4:事前準備をしっかりする

社会復帰のための事前準備をしっかりと行って、自信を回復させてから転職活動をするのも効果的です。

たとえば、Word・Excel・PowerPointなどオフィスソフトを学ぶのも良いでしょう。全国の商工会議所などでもパソコン教室を開いています。資格を取得すれば履歴書にも書けますよ。

またハローワークの職業訓練などでビジネスマナーを学べば、社会人としての自信がつき、面接への心理的ハードルも下げられます。

資格取得と就職活動、どちらを優先すべきですか?
ニートの方の場合、どちらが良いかは一概には言えません。

思いきって求人に応募する「勢い」が重要な場合もありますし、資格取得で自信がついて就職活動がスムーズになる場合もあるでしょう。

ただ、「資格があれば転職に有利」とは言い切れません。業務に合った資格でなければ意味がないとも言えますので、資格に頼りすぎるのは避けましょう。

「スキルに自信がなく、応募する勇気が出ない」という人や、「履歴書に書けるスキルが何もない」という人にはおすすめです。

【ハードルを下げるコツ】その5:面接での質問対策を考えておく

就職の採用面接では「前の職場を退職した理由」や「無職の期間に何をしていたか」について質問されます。

この質問に対する答えは、事前に用意しておきましょう。

嘘をつくのはよくありませんが、働く意欲が疑われるような答えでは採用されません。前職を辞めた理由や時期は伝えた上で、「自分なりに前向きに取り組んできたこと」を伝えられればベストです。

ニート期間に成長したこと、挑戦したことなどをリストアップし、面接に備えておきましょう。

「以前の職場でこんな挫折をしたので、自分の目指す方向性を改めて見つめ直していた」

「自分のスキルが足りないと感じ、まずは資格を取得すべきと思い勉強をした」

もし過去の自分について反省していることがあれば、率直に伝えるというのも1つの手です。

その上で、考え方がどのように変わったのか、自分がどうなりたいのか、なぜそこで働きたいのかなどの思いを伝えましょう。

【ハードルを下げるコツ】その6:転職エージェントを活用する

「何から始めたらいいのか分からない」「うまくできる自信がない」そんな人には、無料で利用できる転職エージェントへの登録をおすすめします。

転職エージェントとは、プロ視点からアドバイスをくれたり応募のサポートをしてくれたりするサービスのことで、求職者の強い味方。

一般的な転職エージェントには、即戦力を求める企業の求人が多いです。しかし「ハタラクティブ」「JAIC(ジェイック)」「DYM就職」など、ニートの就職に比較的強い転職エージェントもあります。(次の章で詳しく紹介します)

転職エージェントは、そのほとんどが無料で登録・相談できます。「誰かに相談しながら進めたい」という人は、登録だけでもしておいて損はありません。

ちなみに、ニートの状態からでも就職しやすい職種はありますか?
営業、接客、介護といった職種は、人材ニーズが高く就職しやすいと言えます。

ただし、自分に合わない仕事を無理にしようとしてもなかなか続きません。まずは「自分が何をやりたいのか」「自分の得意分野は何か」といった基本的なことを見つめ直すことが大切です。

転職エージェントでは、そういった相談にも乗ってもらえますよ。

ニート就職の公的支援・相談窓口:3つのケース別にご紹介

「誰かに相談したい」「相談できる人が周りにいない」という人は、国や自治体が運営する相談窓口を利用するのも良いでしょう。

ケース1「働きたいけど、何から始めたらいいの?」

働きたいけれど「何から始めればいいのかわからない」という人には、次の窓口がおすすめです。

運営者 国が委託したNPO法人や企業
対象 15〜39歳の人とその保護者
内容 ・キャリアコンサルタントによる相談
・コミュニケーション訓練
・パソコンのスキルアップ講座 など
運営者 各都道府県
対象 15〜34歳が目安だが、地域によって異なる
内容 ・若者の就労支援を行う施設
・職業相談から紹介まで、1カ所で様々なサービスを受けられる

ケース2「引きこもりから抜け出したい」

現在引きこもりの生活をしていて「抜け出したい」という人には、こちらがおすすめです。

運営者 厚生労働省
対象 引きこもりに悩む人とその家族
内容 ・引きこもりからの脱却支援全般
・社会福祉士、精神保健福祉士、臨床心理士等に相談できる

ケース3「精神的に追い詰められている。誰かに話を聞いてほしい」

また、経済的理由や心身の不調で「追い詰められつつある」「話を聞いてほしい」と感じているなら、次の窓口も活用してみてください。

厚生労働省「電話相談窓口
運営者 厚生労働省
内容 ・こころの健康相談統一ダイヤル
・よりそいホットライン
・いのちの電話
など、各種窓口から自分に合うものを選べる

ニート脱却、また心身の健康を守るために、1人でがんばりすぎず、公的支援を活用していきましょう。

ニートの就職に強い「転職エージェント」も心強い味方!

1人での転職活動には、不安やわからないことも多いです。とくにニート脱却を目指すときには「相談できる相手がほしい」と思うもの。

自分では気づかない理由で「採用が決まらない」という場合もあるので、なかなかうまくいかないときには、ぜひ転職エージェントを利用してみてください。

ニート状態からの就職に強いおすすめの転職エージェント・転職支援サービスを紹介します。

サイト名 特徴
ハタラクティブ ・丁寧で時間をかけたカウンセリングが評判
・未経験者歓迎の求人が多い
・担当のアドバイザーがつき、面接練習をしてくれる
JAIC(ジェイック) ・5日間の就活講座でビジネスマナーなどが学べる
・書類選考なしで約20社の企業と面接できる
DYM就職 ・地方在住者でも利用可能
・18~35歳の既卒、第二新卒、社会人経験がない人向け
マイナビジョブ 20’s ・マイナビグループが運営
・未経験OKの求人が豊富
・第二新卒、20代の若手向け
ウズキャリ ・ITエンジニアなど無料の研修サービスあり
・就活サポートは平均20時間
・既卒、第二新卒、フリーター、社会人経験がない20代向け
第二新卒エージェントneo ・第二新卒、既卒、フリーター、20代限定
いい就職ドットコム ・一部企業で体験入社が可能
・未経験者の採用枠が多い
・既卒、第二新卒、フリーター、社会人経験がない人向け
就職Shop ・書類選考なしで面接可能
・大手リクルートキャリアが運営
・既卒、第二新卒、フリーターなどの人向け

また、自分で求人を探して応募するタイプの「転職サイト」もあります。20代専門サイト「Re就活」には、既卒・ニート・フリーター歓迎求人のコーナーがあるので、そちらもチェックしてみてくださいね。

1人で悩まず、便利な相談窓口・サービスを活用しよう!

就職や仕事でつらい経験をした人も多く、1人で悩みを抱え込みやすい「ニート」の状態。

この状態から脱出するために大切なのは、心身への負担をできるだけ減らして1ステップずつ進んでいくこと、そして「誰かに相談できる環境」を持つことです。

公的な相談窓口はもちろん、転職エージェントなど無料で利用できる便利なサービスを活用すれば、スムーズな就職・転職活動ができます。

「思い立ったが吉日」です。まずは自分のできることから始めていきましょう。

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