転職するなら地元?Uターン、Iターン、Jターンそれぞれの違い

転職するなら地元?Uターン、Iターン、Jターンそれぞれの違い

転職を考えている方の中には、何らかの理由で今現在働いている土地を離れることも検討しているという方も少なからずいるのではないでしょうか?

そのような今住んでいるのとは別の土地に移り住む形での転職を指す言葉としては、UターンやIターン、さらにはJターンなど、様々なものがあります。

求人情報の中にも『Uターン歓迎!』などと書かれているものも見つかりますよね。ただ、これらの〇ターンという言葉は、種類が多く、なかなか紛らわしく感じてしまう方もいるでしょう。

それぞれの言葉が表す意味や違いが正しくわからないと、求人情報も正しく探すことができないかもしれません。

そこでここでは、代表的なUターン、Iターン、Jターンを中心に、転居を伴う転職のパターンの違いやメリット・デメリットなどについて、詳しく解説していきたいと思います。

Uターン・Iターン・Jターン…それぞれの現象の意味とは

UターンやIターンというのは、そもそもは人口還流現象と呼ばれる人の流れの動きを表す現象を指す言葉です。なお、それぞれのアルファベットは、地図上での人の流れに近い形を当てはめたものです。

まずは、Uターン・Iターン・Jターンそれぞれの現象の意味を確認しておきましょう。

Uターン

生まれ育った土地から、別の地方に移住し、さらに再び生まれ育った土地に戻る形で移住すること。基本的には、地方→都市部→地方という流れになる。

Iターン

生まれ育った土地から、まったく別の土地に移り住むこと。基本的には、都市部→地方という流れになる。

Jターン

生まれ育った土地から、別の地方に移住したのち、生まれ育った土地の近郊に戻ってくること。地方→都市部→地方の中規模な都市という流れになることが多い。

いずれの場合にも、都市部から都市部、あるいは地方から別の地方というように、同程度の都市機能を持つ地域間で移住することはあまりありません。

イメージとしては田舎から都会へ、都会から田舎へというように、はっきりとタイプの異なる地域への移住を指すことがほとんどです。

他にもあります!Oターン・Vターンってどういう意味?

Uターン・Iターン・Jターンの他にも、転職活動を進める際に見かける人口還流現象関連のキーワードはいくつかあります。

例えば、Oターンというのは、Uターンして地元に戻ったところから、さらに再び以前住んでいた都市部に戻ることを指します。

Vターンと言って、生まれ育った土地から別の地域に移住したのち、今度は地元ではないまた別の土地に移るという現象もあります。ほとんどの場合、地方から都市部、そして地方という流れをたどることになります。

これらのキーワードは、Uターン・Iターン・Jターンの3つに比べるとまだ新しく、認知度もそれほど高くはありませんが、転職に関して情報を集めていると見かけることがあると思います。

スムーズに情報収集を進めるためにも代表的な3つの現象と合わせて正しく覚えておきましょう。

それぞれ字面が似ているうえに、地方から都市部へ行ったり、逆だったり、また地方へ戻ったり、なんとなく紛らわしいですね。
UターンとIターン、そしてJターン、すべて出発点こそ違いますが、最終的には地方(地元)に行きつくのが特徴ですよ。あとはアルファベットの形に注目して覚えましょう。

おさえておきたいUターン・Iターン・Jターンの違い

冒頭でご紹介したUターンとIターン、そしてJターンの3つの人口還流現象を転職に当てはめてみると、それぞれの転職スタイルの違いは明らかです。

まずUターン転職では、進学などを機に地元から都市部に移住して、そこでそのまま就職したところから、再び地元へと戻る形で転職することを指します。Uターン転職のポイントはやはり、生まれ育った地元に帰ることができるという点にあります。

勝手知ったるなじみ深い土地での生活を求める人には、Uターン転職は最適な方法と言えるでしょう。また、家族の介護など家庭の事情で地元に戻らなければならないケースでも、Uターンする形での転職をすることになります。

一方、Iターン転職では、生まれ育った土地でそのまま一度就職したのちに、それまで一度も済んだことのない全く別の土地に転職していくことになります。配偶者の転勤や転職に伴う形での他地域への転職もこのIターンに含まれます。

生まれ育った土地では見つからない職種や、今とは全く別の生活環境を求めているのであれば、Iターン転職を選ぶのがおすすめです。結婚や出産など、家族構成が変わったことをきっかけに、より整った環境を求めてIターンを選ぶ人も少なくありません。

Jターン転職は、前半の流れはUターン転職と同様ですが、地元の街にダイレクトに戻るのではなく、その周辺の主要都市など近郊地域が移住・転職の対象となります。

生まれ育った土地へのアクセスを確保しつつ、職種の選択肢の幅広さや生活の利便性もある程度重視したいという方に適した、比較的バランスのとりやすい方法と言えるでしょう。

3つの転職スタイルは全く違う特徴を持っているので、転職・移住に求めるものや、その理由によって、最適な選択肢は異なってきます。

字面はよく似ていますが、混同してしまわないように注意しましょう。

Uターン『就職』とUターン『転職』、何が違う?

同じUターンでも『転職』ではなく、『就職』とつくと、ニュアンスが少し変わってきます。

Uターン転職の場合、一度は地元以外の都市部で就職したのち、地元に戻って別の企業に転職するのですが、進学先などの都市部では就職せずに、卒業後そのまま地元に戻って仕事に就く場合は、Uターン就職ということになります。

別の土地に出るのは一緒でも、そこで一度でも仕事に就くか否かで『転職』と『就職』という言葉上の違いが出てくるので、覚えておきましょう。

地元へ戻るUターン転職やJターン転職は職種や働き方のイメージもつきやすいですが、Iターンの場合、どんな職種・働き方があるのか、あまりピンときません。
Iターンで地方に移住・転職する場合、農業や環境関係の仕事といった、自然豊かな地方ならではの職種を希望する方が多いようですよ。最近では、Iターン希望者を誘致する取り組みを積極的に行う自治体も増えています。

魅力は多いが案外難しい?地方で働くメリット・デメリット

都市部で働いていた状況から、UターンやIターン、Jターンの形で地方に転職することには多くの魅力があります。

その一方で、今現在住んでいる場所とは異なる地域での求職、そして移住には、デメリットや難しさがないわけではありません。

地方で働くことのメリットとデメリットについても、説明しておきましょう。

希望のワークライフバランスが手に入る!地方転職のメリットと魅力

地方転職の最大のメリットは、やはり住環境からガラッと変えることで、理想のワークライフバランスにより近づけることができるという点です。

具体的には、以下の2つがUターン・Iターン・Jターンに共通のメリット・魅力として挙げられます。

  • 都市部に比べて物価や家賃が安い
  • 通勤時間の長さや通勤ラッシュなど通勤の不便から解放される

地方と都市部を比べると、明らかに地方の方が物価や家賃の相場は安くなります。もちろん、それに伴って年収の相場も低くなってしまう可能性は高いのですが、それでも出費が減らせることは大きな魅力です。

土地などの相場も都市部より確実に下がるので、将来的にマイホームを建てるなどの見通しも立てやすいでしょう。

直近のライフワークバランスだけでなく、長期的な将来設計を念頭に置いて生活を考え直すことができるのも地方転職の大きな魅力です。

また、通勤の便が良くなるというのも地方に転職することの大きなメリットです。地方で働く場合、通勤時間が数時間にも及ぶということはほとんどありません。都市部のような通勤ラッシュとも無縁です。それだけでも、かなりストレスの緩和になりますよね。

さらにUターンやJターンと言った地元周辺に戻るタイプの転職の場合、他にも以下のような利点があります。

  • 生まれ育った土地・地域への貢献ができる
  • 家族と助け合える(介護・子育てなど)

都市部で就職しているうちにスキルや経験を身に着けておけば、地元に戻った時に何らかの形で地域の活性化に貢献するということも可能になるかもしれません。

生まれ育った大切な土地を盛り立てる力の一端になれる可能性があるというのは、非常に魅力的なことですよね。

地方というのは総じて若い世代が不足しがちですから、たとえ特別な技能がなくても、戻ってくるだけで少なからずその地域の力になることができるという考え方もあります。

また、慣れ親しんだ地元に帰ることの見逃せないメリットと言えば、実家の家族と助け合うことができるという点です。

介護の手助けをしてあげたり、逆に子育ての手助けをしてもらったりと、気兼ねなく頼り頼られることができる存在といえば、やはり家族を置いて他にはありません。

離れた土地だから難しいことも…地方転職のデメリットと注意点

地方転職の難しさは、まず転職活動の段階にあります。

都市部で仕事をしながら、遠隔地の地方への転職活動を進めるにあたっては3つの困難をクリアしなければなりません。

  • 求人情報を得るのが難しい
  • 面接などに出向く際に高額な交通費・宿泊費がかかる
  • 面接に出向く時間を融通するのが難しい

遠隔地からの転職活動は転職サイトやリクルートエージェントなどネットを中心に進めていくことになるため、どうしても得られる情報が限られてきてしまいます。

そもそも、地方に行くほど求人自体が都市部に比べて少なくなりますし、地元に戻るケースでは特に希望の職種が見つかるとは限りません。その中で納得できる求人情報を見つけるのは、なかなか難しいことでしょう。

うまく希望の求人が見つかって、選考が進んだとしても、遠方であれば面接に行くだけでバカにならないお金や時間がかかってしまいます。

地方転職の場合、転職活動をスムーズに進めていくというのは容易なことではありません。

さらに都市部から地方に移住すること自体、デメリットがないとは言えません。

まず、生活の利便性は現状に比べてほぼ確実に劣ることになるでしょう。商店や小売店の店舗数は、圧倒的に地方の方が少なくなります。交通網が発達していない地域であれば、生活の足を確保するために車を購入しなければならない…などの余計な出費が出てくることもあります。

また、Iターンという形で今まで縁もゆかりもなかった地域に転職する場合、その土地になじむことができるかどうかというのも大きな問題です。特に子どもがいる場合は、その土地や地域に早くなじませてあげることができるよう、多少の気遣いが必要でしょう。

移住を伴う転職では、よくも悪くも大きく環境が変わります。仕事面だけでなく、生活面のリサーチも十分にしておくことが大切です。
地方転職に興味を持ったとしても、今の仕事をつづけながら面接に行ったりするなんて、とてもできそうにありません…。
そうですね。面接の日程は急に決まることも多いですから、現職の内容次第ではかなり難しくなります。だから中には、先に現職を退職後、地方に長期滞在、あるいは移住して、腰を据えて仕事探しを始める人もいるんですよ。

ワークライフバランスから考える!自分に合った転職の形

一般的な、同じ土地で働き続けることを前提にした転職では、変わるのは仕事だけで、生活環境は現状を維持していくことになります。

一方で、UターンやIターン、Jターンと言った転居をともなう転職の場合、ワークライフバランスや人生設計、つまり、自分自身や家族がどう生きていくのか…という視点から考えることができるのが、最大の特徴であり、魅力です。

もちろん、仕事だけでなく住む場所まで変わるということは、簡単に決断できることではありません。しかし、現状の生活に疑問や不安を感じていたり、人生設計が理想と大きくかけ離れてしまっているというのであれば、前向きに検討する価値はあるのではないでしょうか?

転職という大きな転機は、自分のこれからの生活や人生についても一度真剣に考えてみるにも良い機会かもしれません。自分に合った転職の形を、ぜひ様々な観点から模索してみて下さい。