看護師派遣のメリット・デメリット!おすすめの派遣会社も紹介
「派遣として働くメリットってなに?」「注意点がないか気になる・・・」と、派遣で働くか悩んでいませんか?
派遣には、「高時給で柔軟な働き方が可能」「人間関係のトラブルに巻き込まれづらい」などのメリットがあります。その一方で「研修がほとんどない」「経験・年齢に応じて給料が上がらない」などのデメリットも。
当記事では、派遣看護師のメリットとデメリットを解説。
また派遣に対応している看護師向けの転職サイト6社の特徴を、一覧で解説します。
「派遣で働くか迷っている」「看護師にはどんな派遣会社があるの?」と考えている人は、ぜひ当記事をご覧ください。
看護師が派遣として働くメリット!4つのポイントをチェック
派遣看護師とは、派遣会社のスタッフとして、派遣先となる病院・施設で働く看護師のこと。
雇用契約を結ぶ相手は、派遣会社です。給料の支払いはもちろん、社会保険・福利厚生などの加入手続きも、派遣会社が行います。
派遣看護師には、次のようなメリットが。
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
【派遣のメリット1】派遣はパートよりも時給が高い!
派遣はパートと比較して、時給が高いと言われています。では実際にどれくらいの差があるのか、求人情報をもとに調査しました。
地域 | パート看護師の時給 | 派遣看護師の時給 |
---|---|---|
東京 | 1,200~2,100円 | 1,600~2,200円 |
大阪 | 1,400~2,100円 | 1,500~2,100円 |
名古屋 | 1,200~2,000円 | 1,500~2,100円 |
福岡 | 900~1,600円 | 1,200~2,200円 |
最低時給は「パート」の方が低く、最高時給は「派遣」の方が高いことがわかりますね。
ただ大阪に限っては、派遣とパートの最高時給が同じです。
【派遣のメリット2】希望に合った働き方が可能
派遣の大きなメリットは、希望にあった働き方ができること。「週2~3日だけ働きたい」「空いた日だけ働きたい」など、家庭やプライベートを重視したい人に向いています。
派遣の期間は、1日単位~3年までと幅広いです。
また1日単位の仕事は「単発」や「スポット」と言われ、空いた時間に働くことが可能。副業としても人気です。
ただ単発で働くには、次の条件があるので注意してくださいね。
- 年収500万円以上である
- 世帯年収500万円以上である※
- 雇用保険適用外の学生である
- 60歳以上である
単発派遣について詳しくは、看護師専門の転職サイト「スーパーナース」の記事で解説しています。
また派遣会社によっては「看護師 賠償責任保険」の保険料を負担するところもありますよ。
【メリット3】勉強会や委員会は出席しない傾向・サービス残業もなし
派遣スタッフは派遣会社が仲介するため、しっかりと残業代や深夜手当が支払われます。
勤務先は、勉強会などで発生する給料を負担に感じるという背景も。
そのため派遣スタッフは、勉強会や委員会には出席しない傾向にあるのです。
【派遣のメリット4】人間関係のトラブルを避けやすい
「派遣される」という意味では、派遣スタッフは外部の人間とも言えます。また働く期間も決まっているので、勤務先の職員と一定の距離を置くことが可能。
そのため派遣スタッフは、人間関係のトラブルに巻き込まれにくいのです。
「人間関係のトラブルに関わりたくない」という人は、派遣という働き方を選択肢にいれるといいでしょう。
派遣看護師にはデメリットも!働く前に知っておこう
この章では、派遣のデメリットを解説します。
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
【派遣のデメリット1】医療機関で働くには条件あり!
看護師の派遣はもともと禁止されていましたが、2003年から少しずつ緩和されました。
とはいえ「医療機関」で派遣看護師として働くには、2019年現在も条件があります。
まず労働者派遣事業がどこを「医療機関」と定めているのか見てみましょう。
病院/助産所/介護老人保健施設/
医療を受ける人の居宅で行われるもの
「医療機関」で派遣として働く条件は、次のとおり。
- 紹介予定派遣※
- 産前産後・育児・介護休業の代替
派遣社員として一定期間(最大6カ月)働いたあと、派遣社員と派遣先の希望が一致した場合、直接雇用に切り替えられる制度のこと。
この条件のいずれかに当てはまれば、医療機関で派遣として働くことが可能です。
また次のような「医療機関でない職場」は、条件に関わらず派遣が認められています。
- 特別養護老人ホーム
- 有料老人ホーム
- デイサービス
- 社会福祉施設(障害者支援施設など)
- 保育所
また「訪問入浴介護」や「介護予防訪問入浴介護」は、医療を受ける人の居宅で行う業務ですが、派遣が許可されています。
当サイトには「看護師の病院以外の職場」を解説した記事もあるので、チェックしてみてくださいね。
【派遣のデメリット2】同じ職場で働けるのは最長3年まで!
派遣は法律で「最長3年」という期間制限ルールが、「労働者」と「派遣先」それぞれに決められています。
そのため派遣スタッフが同じ職場で働けるのは、長くても3年です。
また派遣先にも期間制限ルールがあり、前任の派遣スタッフが居た場合、後任の派遣スタッフは3年働けないケースも。
それなら先に紹介した「紹介予定派遣」という働き方はどうでしょう?
直接雇用を前提に、派遣社員として一定期間働けますよ。双方の希望が一致した場合、直接雇用に切り替えられるんです。
【派遣のデメリット3】研修はほとんどない傾向!即戦力が求められる
職場にもよりますが、派遣は即戦力を求められることが多いです。
派遣看護師は、ある程度の能力・経験を持っていることが前提。そのため研修は行わない傾向にあり、教育体制も万全とはいえません。
もちろんわからないことがあれば、都度質問はできますが、手取り足取り教えてくれる、という環境は期待しないようにしましょう。
【派遣のデメリット4】経験や年齢は給料に反映されない!賞与もなし
派遣の時給は、年齢や経験によってあまり変わりません。
そのためキャリアを積んでいっても、時給は上がらないことが多いのです。
また派遣はボーナス(賞与)もありません。この点は正職員と派遣の大きな違いです。
「ボーナスがほしい」「経験や年齢を給料に反映したい」という人は、派遣よりも直接雇用を選んだほうがよいでしょう。
派遣看護師におすすめの転職サイト!派遣会社6社の特徴一覧
この章では、派遣に対応している看護師専門の転職エージェントを見ていきましょう。
派遣会社によって、取り扱う求人案件や福利厚生などは異なります。
2つ~3つほど登録して、自分に合った派遣会社を見つけてくださいね。では派遣会社6社の特徴を一覧で紹介します。
転職エージェント名 | 特徴 |
---|---|
看護roo! (カンゴルー) |
・対応エリアは関東と関西のみ ・利用者の約8割は派遣が初めて ・看護賠償保険に無料で加入 |
レバウェル看護派遣 (旧:看護のお仕事派遣) |
・求人は関東・東海・関西に集中 ・派遣先の約8割は介護施設 ・求人の約半数が紹介予定派遣 |
MCナースネット | ・単発の派遣求人あり ・リゾート地の派遣求人あり※ ・給与の前払い可能 |
ナースパワー | ・単発の派遣求人あり ・リゾート地の派遣求人あり※ ・健康診断や予防接種などあり |
スマイルナース | ・ポイントサービスあり ・健康診断などあり ・厚労省が優良派遣事業者に認定 |
スーパーナース | ・単発の派遣求人あり ・求人は訪問入浴とデイサービスが多い |
転職エージェントの選び方については、次の記事で解説しているのでぜひご覧ください。
また看護師求人は、総合型の転職サイトに掲載されていることも。合わせてチェックしてみましょう。
派遣として働くならメリット・デメリットの両方を知っておこう!
派遣はパートよりも時給が高く、柔軟な働き方ができるのがメリット。
また勉強会などは出席しない傾向にあり、プライベートの時間を圧迫されません。派遣会社が間に入るため、残業代や深夜手当などもしっかりついて安心です。
また派遣スタッフは外部の人間ということもあり、人間関係のトラブルに巻き込まれにくいというメリットも。
ただ、「ずっと同じ職場で働きたい」「年齢や経験によって給料を上げてほしい」という人に、派遣は向きません。また派遣は即戦力が求められるため、しっかりとした研修は行わないことも多いです。
派遣として働く場合は、メリットだけでなくデメリットも知っておきましょう。