転職の適性検査(能力検査・性格検査)の種類とその対策について解説
新卒の採用試験で受けたことのある人も多い、能力検査や性格検査などの「適性検査」。転職においても多くの企業で取り入れられています。
適性検査を行う目的は、募集している仕事への適性があるか、会社の社風などに適応できそうか、などの判断材料とするためです。
適性検査のメリットは、何と言っても判断の「客観性」。
面接官の主観や面接される側の建前にとらわれず判断でき、見えなかった部分が見えてくることもあり、中途採用にも有効だと考えられているのです。
この記事では、適性検査の種類やその特徴などについて説明していきます。
「適性検査」の種類とその特徴
「筆記試験」に適性検査が含まれているケースもあります。
適性検査は、各企業で問題を作っているのではなく、外部の検査を導入して行っています。
適性検査の主な種類と大まかな特徴一覧
適性検査には、性格や心理的な特性を見る検査(性格検査)と、思考力やコミュニケーション、スキルの習得などについての特性がわかる検査(能力検査)があります。
性格検査のみを受けるケースもあれば、性格検査と能力検査の両方を受けるケースもあります。
適性検査として主に利用されているのは、次のような試験です。
検査名 | 特徴 |
---|---|
SPI (SPI3が主流) |
・仕事や会社への適応のしやすさを5段階で評価 ・検査時間は約60分 (性格検査 約30分、基礎能力検査 約35分) |
玉手箱 | ・知的能力とパーソナリティを総合的に判定 ・検査時間は約50分 |
GAB | ・知的能力とパーソナリティのほか、職務やマネジメント適性などを予測 ・検査時間は約90分 |
CAB | ・SE・プログラマーなどコンピュータ職の適性を判断 ・バイタリティやチームワークなどの特性も ・検査時間は約95分 |
SCOA(スコア) | ・「基礎能力」「パーソナリティ」「事務能力」の3タイプのテストがある ・検査時間は35~65分 (テストのタイプによって異なる) |
TAP | ・能力問題と性格検査の両方を受ける「総合タイプ」が主流(検査時間:60分) ・性格タイプのみ(15分)、総合タイプの短縮版(30分)もある |
クレペリン検査※1 | ・1ケタの足し算で、作業量や誤答、作業曲線で「働きぶり」を判定 ・検査時間は約50分 |
YG性格検査 ※2 |
・簡単な質問に「はい」「いいえ」「わからない」のいずれかで回答 ・12項目の尺度で性格の特性を判定 ・検査時間は約30分 |
中でも特に有名なのは「SPI」検査ではないでしょうか。
運営するリクルートによると、SPIには40年以上の実績があり、年間5,800社が中途採用の適性検査として活用していると言います。
「玉手箱」や「GAB」、「CAB」などは日本エス・エイチ・エル株式会社によるテストツール。他にも営業職向けの「SAB」や事務職向け「OAB」など、さまざまな種類の適性テストがあります。
あくまで作業量やその質をみるために使われる手段なんです。
適性検査の受験方法は主に4つ
適性検査の実施方法(受験方法)は、検査によって、あるいは企業の選択によって異なります。
実施方法 | 概要 |
---|---|
インハウスCBT | 各企業のパソコンで受験 |
テストセンター受験 | 指定の試験会場で受験 |
WEBテスト | 自宅などいつ・どこでも実施可能 |
ペーパーテスト | 会場や企業でマークシート受験 |
どうしたらわかりますか?
企業に問い合わせることも、止めておくのが無難です。
一部大企業であれば、新卒の採用ページに適性検査の名称が書かれていることもあります。
しかし中途でも同じ検査を利用するかどうかはわかりませんし、中途採用でどの検査を利用するかは書かれていないことがほとんどです。
インターネットで情報が出ている可能性もありますが、個人の発信する情報は最新でなかったり事実でなかったりする可能性があるので気をつけましょう。
「適性検査」への対策方法、おすすめの事前準備を紹介
適性検査はその名の通り「適性」を見極めるためのもの。そのため、問題も「勉強しておけば点数が上がる」という性質のものではありません。
しかし対策法がまったくないわけではありません。
この章では「能力検査」と「性格検査」それぞれの対策法を紹介します。
能力検査への対策:市販の対策本などを利用して問題に慣れておく
書店では、適性検査についての対策本が数多く売られています。
対策本などでどんな問題が出るのかを見て「どんな試験か全くわからない」という不安を払拭しておきましょう。
時間に制限があるので、スピード感も大切。問題をパッと見て何を求められているのかを即時に判断する練習も役立ちそうです。
どの検査を受けるのかがわからない場合は、「SPI」や「玉手箱」など、よく利用されている検査の対策本を利用することをおすすめします。
「SPI」を実施するリクルートによれば、全く同じ問題が出ることはまずなく、類似の問題には削除要請をしているとのこと。
対策本の利用について、事前学習をした人とそうでない人では、事前学習の効果に顕著な差は見られなかった、という検証結果もあります。
何もしないで不安でいるよりは、対策本で慣れておくのがおすすめですよ。
性格検査への対策:企業の求める人材をしっかり把握しておく
性格検査に関しては、「企業ニーズの把握」が重要なポイントです。
求人情報や企業の公式サイトには、「求める人物像」やビジョンなどが書かれていますよね。
その内容を読んで理解しておくことで、性格検査でもある程度「模範的な回答」が予測できる可能性があるのです。
また、回答する際には、嘘やごまかしを疑われないよう「全体の回答に矛盾がないようにする」ことも大切です。
ただ、無理をして適性を合わせようとするのはおすすめできません。
自分を曲げて転職することは、入社後に「社風が合わない」「向いてない」と後悔する可能性を高めることになります。
回答に一貫性がないなど、嘘やごまかしを見抜かれてしまったら、評価も下がります。
その場合は、一般常識問題や時事問題、その職種に必須のスキル(英語や簿記など)の試験があることも想定しておきましょう。
性格などで他の社員と雰囲気が合わない、募集している業務には向いていない、などと判断されれば、面接などで印象が良くても不採用になることはあります。
それに、その仕事や会社「には」合わないというだけで、あなたを否定しているわけではないんです。
不採用だったとしても、コロン太さんに合う仕事や会社は別のところにきっとあります。
適性検査は「仕事や職場が」自分に合うかどうかの検査でもある
「この人は我が社に馴染めそうか」「この仕事に向いているか」などの判断を、より客観的にするために取り入れられています。
主に「能力を測る検査」と「性格をタイプ別に判定する検査」とがあり、その種類もさまざま。転職では特に、どの会社がどの適性検査を利用しているかもわからないことがほとんどです。
対策としては、能力検査には対策本で回答の練習をすること、性格検査には企業ニーズを把握しつつ、自分に正直に答えることをおすすめします。
不採用になっても、原因が適性検査かどうかはわかりません。しかし適性検査で「合わない」とわかりミスマッチを防げることは、応募する私たちにとっても良いことなのです。
あまり気負いせずに臨みましょう。
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