転職活動が有利な時期とは?実は人によって違う最適なタイミング!

今のお仕事に不満があったり、物足りないところがあったりする人は、決して少なくないですよね。そんな方々には、「転職しようかな…」という思いが頭をかすめることもあるでしょう。
でも、働きながら転職活動をするのは簡単ではありませんから、どうせなら最も有利なタイミングで効率的に転職を果たしたいものです。では、転職しやすい時期とはいつなのでしょうか?
企業側の採用が増える時期が一番転職しやすいようにも思えますが、それは転職希望者が増えて競争が激しくなる時期でもありますから、必ずしも最適なタイミングとは言えません。
また、今のお仕事の在職期間や、ボーナスの前後、女性なら特に結婚や出産の時期など、個々の事情によっても有利な転職のタイミングは異なります。
そんな様々な事情を踏まえ、どのような人がどのタイミングで転職するのが最善なのか、じっくり考えていきましょう。
転職が有利になる時期とは?求人が増えるのはいつ?
まずは、全体的な傾向として、転職活動が有利に進められる時期があるのか、あるとすればいつ頃なのかを見ていきましょう。
求人や採用が増えるのはいつ?
まずは、企業側が求人や採用に意欲的になるのはいつ頃なのかを、確認しておきましょう。
こちらは、1年のうちで途中採用が増加するのはいつかを示すグラフで、1月を1.0とした場合の数値です。これによると、3月と9月にピークが来ていること、そして6月にも採用が活発になっているのが分かります。
採用が増える時期は競争も激しくなる
冒頭でも少し触れましたが、企業側の求人や採用が増える時期なら、転職しやすいと思われますよね。しかし、求人が増えるということは、それに応募する人も増える時期ということなので、競争率は高くなるとも言えます。
したがって、求人が増える時期が必ずしも最適な転職のタイミングというわけではないことは、頭に入れておきましょう。
とはいえ、そもそも求人がなければ転職は無理なわけですから、それが増える時期に狙いを定めて転職活動をするというのも、決して悪い選択ではありません。
ただし、その場合は多数の応募者の中から選んでもらえる人材になるべく、早い段階から時間をかけてきっちりと準備をしておくようにしましょう。
準備しやすいタイミングとは?
採用が増える時期に転職を目指すならば、入念な準備が必要であることをお伝えしました。でも、働きながら転職準備をするには、時間のやりくりがなかなか大変ですよね。
なので、3月や9月といった採用が増えるタイミングで転職したい方は、休日が多くて時間がたっぷり取れる時期に、転職準備を始めることをおすすめします。
すなわち、3月の採用を希望するなら年末年始、9月の転職を目指すならゴールデンウィークの頃から、職務経歴書をまとめはじめるなどの準備をしておくとよいでしょう。
自分が転職するのにかかる期間から逆算して転職の時期を考えるのもおすすめです。転職期間は年齢や転職方法によっても変わりますよ。詳しくは次の記事を参考にしてください。

転職における穴場のタイミングとは?
一方、準備に時間が取れないという方や、競争相手の少ない時期に転職をしたいという方もいらっしゃるでしょう。そのような方々は、5月、11月~1月といった採用が少なくなる時期が穴場です。
この時期の採用には、以下のような特徴があります。
- 募集を目立たせるため、求人が活発になる時期を避ける企業がある
- 新卒の研修が落ち着いた時期に採用したいという企業がある
- 退職者の埋め合わせや人手不足のための急募が多い
募集が多い時期だと、転職希望者側も一件一件の募集をじっくり検討するのも大変で、つい流し見してしまいがちです。
そんなふうに多数の募集に埋もれないようにすべく、あえて採用が少ない時期に求人をかける企業も少なくないんです。特に、中小企業やベンチャー企業にはその傾向が見受けられます。
また、急な退職者や新体制での人手不足を補うため、できるだけ早く採用を決めたいという企業が多いのも、この時期がねらい目である理由の一つです。
スキルよりもタイミングが合った人を採用する確率が高まるのもこの時期ですので、そこに期待をかけてみるのもよいでしょう。
また、業種によって繁忙期が違い、それによって求人や転職希望者も増減するので、必ず希望の職種の求人動向をチェックするようにしてくださいね。
現職の状況によっては転職しない方がいいタイミングもある!
一般的に転職活動に有利な時期についてお伝えしました。では逆に、転職しない方がよいタイミングはあるのでしょうか?実は、現在のお仕事の状況によっては、すぐに転職すると不利になりかねないタイミングもあるんです。
それはどんなときなのでしょうか?さっそく見ていきましょう。
こんなときの転職はちょっと待って!
今すぐ転職したいと思っても、以下のようなときに転職するのは少し控えた方が良いかもしれません。
- もうすぐ昇進できそうなとき
- 資格を取ろうと考えているとき
- 現職の勤続年数が短いとき
- 現職の勤続年数がもうすぐ10年または20年を超えるとき
該当する部分がある方は、転職の準備はともかくとして、今すぐ退職してしまうのはやめておいた方がよいでしょう。その理由を、以下にひとつずつ詳しく見ていきましょう。
昇進してからの方が有利!
今のお仕事でもうすぐ昇進できそうとか、役職に就ける可能性があるとかいうタイミングでの転職は、あまりおすすめできません。転職においては、昇進してからの方が有利になるからです。
しかし、昇進してすぐに転職というのはNGです。昇進して少なくとも1~2年はその地位で頑張って、ある程度の実績をあげてから転職をすれば、昇進前よりも高い評価を得られるのは間違いありません。
もちろん、「そんなに待てない」という方は昇進前に転職をしてもよいのですが、昇進後よりは条件的に不利になり得ることを頭に入れておきましょう。
資格取得は転職前がおすすめ
責任のある仕事をさせてもらえなかったり、仕事量が少なかったりすることが不満という人もきっと多いですよね。それを解決すべく、キャリア形成において役に立つ資格を取ることを考えている人も、いらっしゃるのではないでしょうか。
そんな人は、転職前に資格取得をしておいた方が何かと有利です。
資格はスキルを表すとても分かりやすい指標ですから、転職先からの評価も高まり、それだけ採用の可能性もアップします。
また、今の仕事をつづけながら資格の勉強をするのは大変だから、退職後に本腰を入れて勉強して資格を取り、それから転職活動をしようと考える方もいるかもしれませんが、これはあまりおすすめできません。
退職してから勉強となると、ブランクがあいてしまいます。ブランクは極力少なくした方が転職活動においては有利なので、在職中に資格を取ってから転職活動をする方が望ましいと言えます。
現職の勤続年数が短いと不利に!
新卒で入社して3年目以内で転職する人を「第二新卒」と呼びますが、この場合は転職先もほとんど未経験として採用することが多いため、これまでとは異なる業種に転職を希望する場合は少しでも早い方が良いケースもあります。
しかし一般的には、勤続年数が短いにもかかわらず転職活動をすると、採用してもまたすぐ退職されてしまうのではないかと思われてしまいがちです。特に、短い期間に何度も転職をしていると、どんどん評価が下がっていきますのでお気を付けください。
短い在職期間で転職活動をする場合は、応募書類や面接などにおいて、なぜその転職が必要なのか、きちんと説明できるように準備をしておきましょう。
失業保険の給付日数も考慮してみよう
転職活動そのものとは直接的に関係しませんが、失業給付という点においては、もうすぐ勤続10年または20年を迎えるタイミングにある人も少し気を付けた方がよいのです。
というのも、在職期間(雇用保険の被保険者だった期間)によって、以下のように失業手当の給付日数が変わるからです。
被保険者期間 | 給付日数 |
---|---|
1年未満 | 支給されない |
1年以上10年未満 | 90日 |
10年以上20年未満 | 120日 |
20年以上 | 150日 |
これは、自己都合退職に適用される条件であり、倒産や解雇などの会社都合による退職はまた別の条件が定められています。
これを見るとわかるように、10年または20年を超えるか否かで、それぞれ30日も給付日数が変わってしまいます。あと少しで被保険者期間が10年または20年になるという方は、それを待ってから退職した方がより余裕を持った転職活動が可能となります。
また、自己都合退職の場合、1年未満で退職してしまうと失業給付が受けられませんので、この点も合わせて考慮し、転職のタイミングを見計らいましょう。
失業保険の給付日数や手続き方法などについては「失業保険をもらえる期間や受給資格・金額の計算方法など徹底解説!」で詳しく解説しています。
早いうちに転職したほうが新しい仕事を覚えやすい気もしますが、在職期間が短いと不利になってしまうのですか?
より有利に転職を果たすためには、現職での評価を上げておくことも大切なんですよ。そうすれば、転職先にアピールできることも増えますからね。
ライフイベントから考える最適な転職のタイミングとは?
家の購入、結婚や出産などといった人生の一大イベントは、仕事にも大きな影響を与え得るものですよね。このようなライフイベントと転職のタイミングは、どのような関係にあるのでしょうか?最適なタイミングを考えてみましょう。
自宅を購入するなら転職前に!
家を購入する際には、住宅ローンを組む人が多いですよね。住宅ローンの審査に通るには、最低でも1~2年以上勤続していることが条件となることがほとんどですので、転職直後、ましてや失業中には住宅を購入することは非常に難しくなります。
したがって、土地や家、マンションなどを買うことを考えている方は、今のお仕事を続けている間に住宅ローンを組み、その後転職活動をすることをおすすめします。
住宅ローンを組んでから転職をしても、返済さえきちんと行うことができればまったく問題はありません。しかし、転職先が見つかるまでに思った以上に時間がかかってしまうこともありますから、滞納せず返済していける目途を立ててから転職活動に踏み切りましょう。
結婚を考えているときの転職は?
結婚を機に転職する場合、女性は結婚の1年前、男性は住宅ローンを組んでからがオススメのタイミングです。
女性の場合、結婚後に転職活動をすると「すぐに産休・育休に入るのでは」と懸念されてしまう可能性も。男性の場合、先ほど説明したように転職後1~2年は住宅ローンを組みにくくなるため、住宅ローンを組んでから転職するのがオススメです。
結婚と転職のタイミングについては「【男女別】結婚を機に転職する場合に有利なタイミングと理由、注意点」の記事で詳しく解説しています。
転職するなら出産前?後?
したがって、転職直後でも出産のための休暇を取ることは可能です。しかし、育児休暇となると話は別です。
育児休暇は、男女どちらでも申し出によって子が1歳(保育所が見つからないなど事情がある場合は1歳6か月)になるまで取得できますが、それには以下のような条件を満たすことが必要です。
- 同じ事業所で1年以上継続して雇用されていること
- 子が1歳6か月に達するまで労働契約が継続されることが見込まれていること
※労使協定で規定がある場合
つまり、1年以上在職していて、育休後も引き続き同じところで働くことが前提なのです。ですから、転職してすぐに育児休暇をとることはできません。
女性の場合、産休だけ取って復帰できるならよいのですが、産後の状態は予測がつきませんし、転職してすぐに長期間の休みを取ることは、自分にも周囲にも負担がかかることです。
また、出産後に転職することをお考えの人もいるかもしれませんが、子育てしながらの転職活動は、なかなか大変なものです。
したがって、先に転職して1年以上勤続し、仕事の基盤を作ってから出産をする方が、何かとスムーズに進むと言えます。
ボーナスで損をしない転職タイミングとは?
どうせ転職するなら、現在の職場でも転職先でもできるだけ多くのボーナスがもらえるようにしたいものですよね。それを実現するには、まず現職でのボーナス規定がどうなっているのかを確認する必要があります。
6月と12月の年に2回ボーナスが出る企業が一般的ですが、この場合はそれぞれボーナス支給前の半年間が賞与算定期間になることが多いです。これを例にとると、ボーナスで損をしない理想的な転職スケジュールは以下のようになります。
↓
きちんと引き継ぎ業務を行う
↓
7月(または1月)に退職
↓
8月(または2月)に転職先に入社
↓
12月(または6月)に転職先でボーナス支給
ボーナスの支給時期や算定期間などは会社によって異なりますので、ご自分のケースに当てはめてタイミングを計算してみてください。
ボーナスをもらってから退職届を出すことに抵抗を感じる人も少なくないと思いますが、ボーナスは支給前半年間に対する評価ですから、受け取ってから辞めても何も悪いことはありません。
ボーナスをもらってからすぐに転職活動をしても、転職先でボーナスをもらえるとは限らないですよね?
その分、退職前に多くボーナスをもらうためにも、転職を考え始めたらますます評価される仕事をするよう心掛けたいですね。
キャリアや人生設計を考慮してベストなタイミングで転職を!
しかし、いつが最適なタイミングであるかは、一概には言えません。求人マーケットの状況、現職でのポジション、資格取得や自宅購入の予定、結婚や出産の希望の有無など、様々な要因によってベストな転職の時期は異なります。
もっとも転職しやすい時期を見逃さないためには、まず自分自身の状況を振り返り、今後どのような人生を送っていきたいかをじっくり考えることが大切です。ぜひ、最高のタイミングで転職を成功させてくださいね!



- DODA 第二新卒歓迎!働きながら業界トップレベルの技術を学ぶモノづくりエンジニア募集
- リクナビNEXT 約8割が未経験からのスタート!大手商社でグローバルに活躍できる人材を募集中!
- マイナビ転職 女性の働きやすさ抜群!有給消化率98%の有名メーカーで事務スタッフを募集中
- エン転職 フレックス制で自由な社風!未経験者OK!平日夜・土日面接OK
- @type 残業月20h未満/年休125日/定着率95%【入社祝金アリ】
求人が少ない時期の方が、ライバルが少なくて転職しやすいというのは盲点でした。
でも転職活動をする人が多い時期は、その分募集も多いのだから、確率的には変わらないんじゃないですか?