「サザエさん症候群」とは?実体験にもとづいてその症状と対策を解説

日曜の夕方「サザエさん」の放送が終わるころ、「どうしようもなく気分が落ち込んでしまう」「決まって体調が悪くなる」。

そんな人は「サザエさん症候群(シンドローム)」かもしれません。

かく言う筆者も、以前は「サザエさん症候群」でした。

テレビで「サザエさん」のエンディングテーマが流れると、条件反射のように、何とも重く憂鬱な気分になっていたのです。

同じようにつらい思いをしている人や、「もしかしたら自分も?」と心当たりがある人のために、「サザエさん症候群とは何か」「どんな症状で、どんな対策方法があるのか」経験者の目線でお伝えします。

サザエさん症候群の症状とは?身体的症状が現れる場合もある

「サザエさん症候群」とは

日曜の夕方から夜にかけ、次の日(つまり月曜)から始まる仕事のことを考えて気分が落ち込んだり、体調が悪くなったりする症状の総称。

この「サザエさん」とはもちろん、言わずと知れた国民的テレビアニメのことです。

「休日があと少しで終わる」と誰もが意識し出すのが日曜の夕方。

ちょうどその時間帯に放送されているため、番組には何の落ち度もないのに、こんな不名誉な名前が付いてしまいました。

どうして「サザエさん」なんですか?
その時間に「サザエさん」を見ている人が多いということでしょうね。
私は別の番組を見ていますが、その時間にはやはり憂鬱になります。
土日休みでなければ、違う曜日に症状が出ますからね。それも含めて「サザエさん症候群」と呼ばれているんですよ。

月曜日に仕事が始まることへの憂鬱な気分をあらわす言葉として、他にも「ブルーマンデー症候群」や「月曜病」などがあります。

ただし英語の「Blue Monday」とは、「1年で最も憂鬱な日」のこと。アメリカやイギリスなどでは一般的に「1月の第3月曜」がそれに当たります。第2月曜や最終月曜を言うことも。

なぜその日が、1年で一番憂鬱な日なんですか?
クリスマスから新年にかけての休暇が終わってしまい、季節的にも日が短く晴天が少ないのが、ちょうどこの時期だからです。
海外では、「サンデーナイトブルー(Sunday Night Blues)」や、「マンデーブルー(Monday Blues)」、「マンデーモーニングシンドローム(Monday Morning syndrome)」などが「サザエさん症候群」「月曜病」と同じ意味で使われています。

「サザエさん症候群」の症状はストレス症状と共通する

人によっては、サザエさん症候群で身体的症状があらわれる人もいます。

「サザエさん」をきっかけに強いストレスを感じ、いわゆる「うつ病」の初期と同じような症状があらわれるのです。

「サザエさん症候群」の主な症状
  • 気分が憂鬱になる
  • 不安や恐怖を感じる
  • 涙が出る
  • 眠れない
  • 胃が痛む
  • 頭痛がする
  • 身体がだるい
  • 熱が出る
  • 食欲がなくなる

精神的な症状だけでなく、胃痛や発熱など身体的症状があらわれる人も。

筆者の場合は、「サザエさん」のエンディングテーマを聞いた途端に「もう日曜が終わってしまう・・・」と憂鬱な気持ちが一段と強くなりました。

発熱や頭痛などの身体的な症状はなかったです。

【実録】「サザエさん症候群」が過ごす金曜の夜~月曜の朝

週末から月曜の朝にかけて、ずっと仕事のストレスを引きずっていた筆者の当時の様子を振り返ってみます。

「サザエさん症候群」の週末
曜日 時間帯・行動・心理状態
金曜日 夜:
寝るのがもったいなくて、夜遅くまで起きている。
土曜日 朝:
いったん目を覚ますも「よし!土曜日だ」と二度寝。
日曜日 朝:
「はっ!」と目覚め、日曜だとわかり心の底からほっとする。しかし「休みはあと1日・・・」と心に暗雲が立ち込める。

昼:
「休みがもうあと半日しかない」とブルーになる。でも「まだ大丈夫。まだ夜までには時間がある」と自分に言い聞かせる。

18:30:
「サザエさん」が始まるが、「まだ大丈夫」と思う。

19:00少し前:
「サザエさん」のエンディングテーマが始まった途端、重苦しい、憂鬱な気分になると同時に、月曜までのカウントダウンが始まったような焦りを感じる。

夜:
一旦気持ちは落ち着き、「まだ大丈夫」といい聞かせる。

深夜:
23時に始まる番組のテーマ曲に反応し、憂鬱な気分が最もひどくなる。

同時に「もう逃げられない」ような気分になる。

「サザエさん」をきっかけに症状があらわれますが、「明日になったら会社だ」「仕事に行きたくない」という気持ちが、暗く重くのしかかったまま、刻々と時間が過ぎていきます。

深夜になると、「早く寝なきゃ」という焦りと「でも寝たら次に目が覚めたときには月曜だ」という憂鬱さの入り混じった状態に。

「サザエさん症候群」だった筆者の月曜の朝
曜日 時間帯・行動・心理状態
月曜日 朝:
目覚まし時計より早く目が覚めるも、「まだ大丈夫」と二度寝。 「もう起きないと遅刻するよー!」という母親の声で飛び起きる。
夢の中でも会社にいたので、休んだ気がしない。

出勤前:
朝食や着替え、化粧を済ませ、いつでも出かけられる状態。しかし再び布団に入り、バスに間に合う時間ギリギリまで布団を被る。

通勤バス車内:
会社前のバス停に着くまで(約30分)車内で寝る。途中、何度も起きては現在地を確認して「まだ大丈夫」と目を閉じる。

今思い返しても、「化粧をして外出着のまま、ギリギリまで布団を被っている」というのはちょっと異常だったと思います。

「サザエさん症候群」の原因はズバリ「仕事のストレス」

休日も終わりに近づく「日曜の夕方」に、憂鬱や体調不良などの症状が出る「サザエさん症候群」。

「サザエさん症候群」の原因は「仕事に対するストレス」だと考えるのが自然です。

冒頭でもお伝えしたとおり、筆者もかつては「サザエさん症候群」でした。やはりその原因は仕事だと断言できます。

「仕事」と言っても、人によって「仕事内容」だったり「職場の人間関係」だったりで異なるでしょうね。
それ以外に原因は考えられないのでしょうか?
仕事が原因でないとしたら、「サザエさん」のタイミングで起こることの説明がつきません。

ただ「家から出たくない」「仕事の後、帰宅したら家事が待っている」などの理由を挙げる人もいます。

「サザエさん症候群」は、働く大人だけがなるものでしょうか?
いえ、学生にも「サザエさん症候群」は見られるんです。

その場合は「学校での人間関係」や「勉強」「部活」など、原因は学校へのストレスだと言えるでしょうね。

「サザエさん症候群」対策は、根本にある「ストレス」に対処すること

「もしかして「サザエさん症候群」かも」と思ったら、どうしたらいいのでしょうか。

ここからはその対策・対処法を説明します。

【サザエさん症候群の対策その1】ストレスの原因を知る

まずは「サザエさん症候群」となっている原因、つまり「自分にとって何がストレスなのか」を考えてみることです。

日曜の夕方、いったい何が自分を憂鬱にさせているのでしょう?自問してみてください。

「月曜日には、どんなつらいことが待っていますか?」

その答えが解決可能なものかどうかを具体的に、できれば客観的に考えてみます。

「仕事に行かなければならない」なら、「なぜ自分は仕事に行きたくないのか」。

例えば「仕事相手とうまくいかない」なら、アプローチの仕方を変えたり、先輩に相談したりすることで、事態は好転するかもしれません。

「女性ばかりの会社で雰囲気が悪い」なら、「これは仕事」と割り切って、他人を気にせず淡々と自分の業務をこなしていく、など。

客観的に考えるのが難しければ、現状を誰かに話して、意見を聞いてみるのもおすすめです。

ストレスの原因や感じ方は人によって違います。同じ境遇にあっても、ストレスを感じる人と感じない人がいるんです。

見方を変えれば、意識も変わったり、解決策が見つかったりする可能性がありますよ。

【サザエさん症候群の対策その2】ストレスをコントロールする

「サザエさん症候群」の原因であるストレスが、たとえば「上司の性格が自分と合わない」など、解決が難しい問題もありますよね。

僕の上司は気分にムラがあって、いつ怒鳴られるかビクビクしながら仕事をしなくてはならないんです。
そういう場合には、憂鬱な気分を少しでも和らげ、ストレスと上手く付き合っていく対策・対処法を見つけましょう。

大切なのは、不安感や憂鬱な気持ち、焦りなど、「サザエさん症候群」の症状だけにとらわれないように自分をコントロールすること。その主な方法は次の通りです。

「サザエさん症候群」対処法の例
  • 軽い運動をする
  • 規則正しい生活をする
  • 月曜に楽しいことを計画する
  • 何か集中できることをする
軽い運動をすることで筋肉がほぐれ心もリラックスできる

強いストレスを感じているときには、無意識に身体もこわばってしまっている状態です。

散歩程度でもいいので、適度に身体を動かして筋肉をほぐし、心もリラックスさせましょう。

気分がふさぎ込みがちな人は特に、気分転換も大切です。

私、週末になると「めまい」がします。「サザエさん症候群」でしょうか?
めまいや不眠などは、単なる運動不足でも起きやすいです。自分の症状の原因は何かを考えてみてくださいね。

規則正しい生活をすることでセロトニンの分泌を促す

精神を安定させる脳内物質「セロトニン」。セロトニンの分泌が低下すると、感情のバランスが不安定になり、不安やうつ症状などを引き起こしてしまいます。

セロトニンの分泌には「午前中に太陽光を浴びる」のが効果的なので、早起きをして朝日を浴びましょう。

「休日は夜遅くまで起きていて、昼間は寝ている」という人は、規則正しい生活にシフトしてみてください。

セロトニンの分泌には、ウォーキングやジョギングなど、リズムのある運動も効果的ですよ。太陽の光を浴びるため、外に出ましょう!
僕、運動は苦手なので、「ジョギング」なんてさらにストレスです・・・。
リズム運動は、ガムを噛むことでもいいんです。そこから始めてみましょう。

「仕事終わりの楽しみ」を作るなど楽しいことを計画する

「サザエさん症候群」は、月曜のことを考えると辛くなるもの。月曜の会社帰りや帰宅後に何か楽しいことを計画して、憂鬱な月曜日を乗り切りましょう。

私、月曜の会社帰りは映画を見る日にしようかな。
じゃあ僕は、月曜だけ深夜のラーメンを解禁にします!
いいですね。1日の終わりに楽しみがあると、気分が違いますよ。

趣味など集中できることを見つけて不安な気持ちを追い出す

「サザエさん症候群」で休日に不安感が強くなる人は、趣味など何か集中できることを見つけましょう。

不安な気持ちは暇なときにあらわれやすいもの。

その隙を作らないことも、不安にさいなまれない方法の1つなのです。

「サザエさん症候群」から始まる憂鬱な気分は、筆者の場合、一番つらいはずの就業時間にはなぜか消えていました。

おそらく就業時間中は業務をこなすのに集中し、憂鬱になる暇がなかったのでしょう。

【サザエさん症候群の対策その3】思い切ってそこから逃げ出す

「サザエさん症候群」の原因がわかっても、その解決法をどうしても見い出せないこともあります。

その場合、前の章で紹介した方法の効果は一時的なもので、根本的な解決にはなりません。

そんなときは思い切って、「今の状態から抜け出すこと」つまり転職を考えてみましょう。

ストレスに気づかないフリをして無理しすぎたり、誰にも言えずに悩みをどんどん深めてしまったりすると、強いストレスが慢性的に持続することになります。

慢性的な強いストレスは、深刻なうつ病や精神的ダメージ、身体の病気を引き起こすおそれもあるのです。

そうなる前に「思い切ってそこから逃げる」ということも、選択肢の1つとして覚えておいてください。

何を隠そう、筆者が「サザエさん症候群」を抜け出した方法は「退職」です。

解決方法をいろいろ考えたものの、「ここで自分にできる解決策はない」と思い至り、退職を決めました。

そのあと転職し、今では毎週楽しく「サザエさん」を見ています。エンディングテーマでブルーになることもありません。

僕も退職しようかな。早くここから逃げ出したいです・・・
いやいや、次の職場を見つけてから辞める方がいいですよ。

詳しくは「転職するなら在職中と退職後どっち?それぞれの注意点と選び方」で説明しています。

今は転職売り手市場です。求人情報が簡単に探せる転職サイトのおすすめを次の記事で紹介しているので、一度見てみてください。

転職活動に不安がある人は、一度転職エージェントに相談してみましょう。「転職エージェントとは?利用すべき理由とメリット・デメリット

「サザエさん症候群」は侮れない!最後は「転職」も視野に

かつて「サザエさん症候群」だった筆者が、経験を交えてその原因やいくつかの症状、ストレスにとらわれないための対処法を説明しました。

「サザエさん症候群」に悩む人はたくさんいますが、その程度は人によって違います。

単に「仕事行くの面倒だなー」程度なら、きっとほとんどの社会人が思うこと。問題なのは、深刻な憂鬱状態が長く続いてしまうことです。

まずはストレスの原因と向き合い、軽い運動や規則正しい生活など、「サザエさん症候群」への対策・対処法を試してみてください。

それでも辛くてどうしようもない場合は、思い切って転職するという方法もあります。

「心や身体を壊してでも、その会社に勤め続けなければいけないのか」、一度考えてみましょう。