大企業に転職したい!メリット・デメリットと転職方法を解説
それに、大企業で働くことは人によってメリットもあればデメリットもあるんです。
この記事では、大企業から中小企業まで転職経験の多い筆者が感じた「大企業に転勤することのメリット・デメリット」を紹介し、大企業への転職に成功するためのポイントを紹介していきます。
大企業の求人を探す方法についても紹介するので参考にしてくださいね。
大企業に転職することの主なメリットを紹介
近年は大手企業でも経営破綻するなど、「大企業だから絶対安泰」とは言えなくなってしまいました。
しかし大企業への社会的な信頼度の高さは、そこに勤めている人には依然として大きなメリットです。
それ以外にもメリットはたくさんあります。ここでは、転職して大企業に入った場合の主なメリットを紹介します。
大企業には、まず収入の多さや充実した福利厚生に期待する人も多いですよね。それだけでなく、分業による仕事のしやすさなども大企業のメリットと言えます。
それぞれのメリットについて見ていきましょう。
大企業は月給あるいはボーナスの水準が高い
まずは気になる給料について。大企業は、中小企業に比べ賃金水準が高い傾向にあります。国税庁による「平成28年分 民間給与実態統計調査」の結果を見てみましょう。
従業員数 | 1年間の平均給与 |
---|---|
30人~99人 | 469万9千円 |
500人~999人 | 565万3千円 |
5000人以上 | 637万5千円 |
従業員数の多い企業ほど平均給与が高いことがわかります。
次は資本金からみる企業規模別の平均給与の比較を見てみましょう。
資本金額 | 1年間の平均給与 |
---|---|
2000万円未満 | 435万7千円 |
5000万円以上1億円未満 | 487万2千円 |
10億円以上 | 706万1千円 |
資本金額別でみても、資本金が高い企業ほど給与が高いですね。
また、給与は特別高くないけれど、ボーナスの額が多いという企業もあります。
この統計はあくまで全社員を対象にした平均額なので、転職者と新卒者では賃金規定が違ったり、男女で差があったりすることも念頭においてください。
大企業は福利厚生が充実している
福利厚生は、企業が従業員の定着や満足度を上げるため、給与とは別に提供するサービスや制度を言います。大企業には福利厚生も充実している会社が多いです。
主な福利厚生(社会保険を除く法定外福利)をみてみましょう。
福利厚生については求人情報でも確認できるので、応募前にチェックしておきましょう。
大企業は仕事の分担がはっきりしている
中小企業では「人手が足りない」「1つひとつの仕事量が少ない」などの事情から、ひとりで何役もの業務をこなすことがありますよね。
その点、大企業は人も多く仕事の量も多いので、業務は完全に分担されていることが多いです。
そのため、1つの業務に集中できますし、専門的知識も深まります。
大企業はコンプライアンス意識が高い
近年とくに、社会での信頼度を上げるため「コンプライアンス(法令順守)」に力を入れている大企業が多いです。
また社会からはコンプライアンスと同時に企業倫理も求められます。
そのため、パワハラなど労働者の悩みを解消するための社内委員会の設置や、セミナー受講などの取り組みを行うようになりました。
知り合いなどでお目当ての企業や業界に勤める人がいないか探して、詳しい話を聞いてみましょう。
大企業なら異動や転勤で人間関係をリセットすることができる
全国に支店や営業所などを展開する大企業では、数年おきのペースで部署異動や転勤となることも多いです。
社内の人間関係や取引先、お客様との関係がうまくいかなかった場合には、異動や転勤が環境をリセットするきっかけになります。
異動や転勤によって、人間関係に悩んでも転職せずに解消できたり、仕事がつまらないと感じても、新鮮な気持ちで業務に取り組むことができたりするのです。
また、大企業への転勤において、転勤は人によってはデメリットでもあるのです。次の章で紹介します。
大企業に転職することの主なデメリットを紹介
転勤したくない人は大企業には不向きかも?全国展開で転勤は避けられない
大企業では全国どこにでも、何度でも転勤となる可能性があります。前の章では、異動や転勤のメリットは「環境がリセットできる」ことだと説明しました。しかし、人によっては転勤がネックとなることも。
転勤先の新しい環境に慣れるのに毎回ストレスを感じたり、子どもの転校などの問題が発生したりする人もいます。
転勤の周期の目安は2~3年。そのたびに人間関係を一から構築したり、新たな仕事を覚えたりすることが苦痛になる人もいるのです。
また家族のいる人には、引っ越しや転校など家族への負担もかかります。単身赴任する人もいますが、どちらにしても金銭的・精神的負担は避けられません。
大企業では一個人の意見は通りにくい
従業員の数が多く、事業規模も大きいのが大企業。長い歴史を経て現在の社風・体制に落ち着いている会社も多いです。
業務上で「こうしたい」という希望やアイデアがあっても、1社員の声ではなかなか組織は動かせません。
業務体制が確立されている分、仕事がやりやすいのはメリットですが、大企業のなかには新たな取り組みや改革に保守的な、古い体質の会社もあるのです。
大企業での出世はなかなか難しいことも
大企業では、役職の数が少ないなどの理由で出世競争が激しく、新卒から同じ会社に勤める「生え抜き社員」でも出世できるとは限りません。「同期が出世したのに自分だけ出世できない」という人もいます。
選考時の「学歴フィルター」や出身大学別の派閥「学閥」が存在するなど、学歴がモノをいう世界でもあるため、学歴が出世の妨げとなることもあるのです。
また、複数の企業が合併して新たに1つの会社となった場合は、元の会社別の派閥ができて社内事情がより複雑になります。
お互い「元〇〇(会社名)」という意識が強く、人間関係は上辺だけ。出世にも明らかに差がありました。
もう1つ重要なのは、「大企業=ホワイト企業」とは限らないということです。
ブラック企業に転職しないように、次の記事も読んでおいてくださいね。
中小企業から大企業への転職は難しいと覚悟しておこう
大企業への転職は、簡単とは言えません。それを裏付けるデータもあります。
まず大企業では、従業員のほとんどが新卒からの「生え抜き社員」で占められ、中途採用された人の数が少ないです。
厚生労働省による「平成27年度転職者実態調査」でも、「従業員が多い企業ほど転職者の割合が低い」ことがわかっています。
しかも従業員1,000人以上の大企業の場合、数少ない中途採用者の約半数が有期契約での採用なのです。
しかし希望の持てるデータもあります。平成27~29年に転職者を採用する予定のある企業のうち、「転職者と新卒者のどちらを優先したいか」を尋ねた結果です。
注目したいのは、「(転職者と新卒者の)どちらとも言えない」という回答が最も多いこと。
事業所 | 転職者優先 | 新卒優先 | どちらとも言えない |
---|---|---|---|
大企業 | 14.85% | 26.05% | 59.1% |
中小企業 | 31.6% | 15.67% | 52.73% |
大企業:従業員300人以上、中小企業:従業員299人以下
そのチャンスを掴むためのポイントを、次の章で紹介します。
大企業への転職を成功させる3つの必須ポイントを紹介
前の章では大企業に転職するメリットやデメリット、転職の難しさについて説明しました。ここからは、大企業を目指すなら必ずおさえたい「3つのポイント」を紹介します。
ビジネスマナーをしっかり身に付けておこう
ビジネスメールの基本ルールや敬語の使い方、挨拶などのマナーは確実におさえてください。
大企業の求人ほど、応募者が殺到します。書類選考や面接の時点で「マナー不足」と判断されれば、即不採用となる可能性が高いです。
しかし中途採用の場合、マナーは「できて当たり前」。誰も教えたり注意してくれたりはしません。
即戦力となる人材だとアピールしよう
大企業に転職するなら、専門的な知識や経験、スキルで即戦力になれる企業を探しましょう。
厚生労働省の「平成27年度 転職者実態調査」による「企業が転職者を採用した理由」を見ると、管理職や専門職、技術職では「即戦力」を最も重視したことがわかります。
事務や販売・その他の仕事については、「離職者の補充」という回答が最も多いですが、それでも次に「即戦力」が選ばれています。
高いコミュニケーション能力を身につけておこう
帝国データバンクによる平成27年の「求める人物像」に関する調査では、事業所規模が大きいほど「コミュニケーション能力の高さ」を求める企業が多いとわかりました。
この3つは大企業に転職するために必要ですが、それ以外にやっておきたい転職活動について、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
大企業の求人情報の見つけ方!5つの方法を紹介
大企業の求人情報がどこにあるのかわからない人もいますよね。ここでは求人の探し方を5つ紹介します。
- 企業のホームページを閲覧する
- ハローワークで紹介してもらう
- 転職フェアなどのイベントに参加する
- 転職エージェントに登録し、非公開求人を紹介してもらう
- ダイレクト・リクルーティングを利用する
希望の企業がある人は、まずは公式ホームページで「採用情報」「求人情報」を見てみましょう。
厚生労働省の「平成27年度 転職者実態調査」でも、転職者の募集方法について、従業員1,000人以上の企業に最も多かった答えが「自社のウェブサイト」でした。
従業員1,000人未満の場合は、ハローワークが最も多く利用されているという結果に。ハローワークも選択肢の1つに加えるとよいでしょう。
電車の中吊り広告などで開催情報をチェックして、参加してみるのがおすすめです。
希望の企業が決まっていないなら、転職エージェントを利用すれば大企業の非公開求人※を紹介してもらえる可能性があります。
求人情報誌や転職サイト、企業のホームページには公開されない求人のこと。詳しくは次の記事で説明しています。
「転職エージェントって何?」という人は次の記事を読んでみてください。
また、自分の経歴やスキルの情報を登録して、企業から直接スカウトされるのを待つ「ダイレクト・リクルーティング」を利用するというのもおすすめです。
「現在応募はしておりません」というそっけない返信も覚悟はしておいてください。
おすすめの転職サイトやエージェントについては、こちらの記事で紹介しています。
その他の転職方法についての記事もあります。なかなか見つからない場合は、いろんな方法を試してみるのも1つの手です。
大企業への転職に挑戦するなら即戦力をアピールしよう
大企業には、業務の流れや体制など、環境が整っている会社が多いです。また近年では「従業員の働きやすさ」を重視し、組織で取り組む企業も増えてきています。
しかし中小企業に比べ出世しにくい、意見が上に通りにくいなど、大企業ならではのデメリットも存在。大企業に多い転勤は、メリットにもデメリットにもなり得ます。
大企業に転職するなら、そのメリット・デメリットを知ったうえで、即戦力として採用されるスキルや経験をアピールすることが必須です。
転職先を探すときには、企業の公式サイトはもちろん、大企業の非公開求人を持つ転職エージェントなども利用して、効率よく転職活動を進めましょう。
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