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ホワイト企業に転職したい!その特徴や見分け方、注意点を徹底解説

ホワイト企業に転職したい!その特徴や見分け方、注意点を徹底解説

働くなら、パワハラや違法労働が横行するような「ブラック企業」ではなく、働きやすい環境が整った「ホワイト企業」がいいに決まってますよね。

「ホワイト企業で働ける人なんて、どうせ一握りの人だけでしょ」と諦めていませんか?

この記事では、自分に合った「ホワイト」な企業を見つけるために、ホワイト企業の定義や特徴、見分け方などを解説していきます。

ブラック企業を選ばないようにするのはもちろんですが、ホワイト企業への転職を目指して知識をつけておきましょう。

ホワイト企業がわかるデータやランキングを紹介

「ホワイト企業」という呼び方は、ブラック企業の対義語として生まれました。

もともとネットスラングで明確な定義がありませんが、主な基準は「働きやすさ」です。

「ホワイト企業」と言われるのはどんな会社なのか。それを知るもっとも簡単な方法が、公表されている企業のデータやランキングを見ることです。

信頼性の高い資料としておすすめできるのが、国の各省によって認定されている次のような認定制度。

ホワイト企業の判断基準にできる、国の主な認定制度
  • 「安全衛生優良企業公表制度(ホワイト企業マーク認定)/厚生労働省
  • 若者の採用や育成に積極的「ユースエール認定制度」/厚生労働省
  • 女性の活躍を推進「えるぼし認定」/厚生労働省
  • 子育てサポート企業「くるみん・プラチナくるみん認定」/厚生労働省
  • 職場の安全と労働者の健康を守る「健康経営優良法人認定制度」/経済産業省
  • 「新・ダイバーシティ経営企業100選・100選プライム」/経済産業省
「ダイバーシティ」って何でしたっけ?
確か「多様性」っていう意味ですよね?
ええ。ダイバーシティとは、障害を持つ人やそうでない人、性別や雇用形態などを問わず、さまざまな人が活躍できる社会をいいます。

この認定制度は、障害者雇用はもちろん、各種の法令を守り、社会通念上の問題がない企業を認定するものです。

ただし、こうした国の認定制度は、企業自身が申請して、各省の認定を受ける仕組み。

積極的な取り組みをしていること、重大な法律違反がないこと、といった条件が整っていることを証明し、申請した企業のみから認定されるものです。

そのため、申請せず認定されてないホワイト企業も数多くあると考えられます。

「ホワイト企業」かどうかを知る、民間の調査ランキングも参考にしましょう。

例えば「東洋経済新報社」では、次のようなさまざまなランキングを発表しています。

東洋経済新報社によるランキングの例
  • 新卒の「3年後定着率」が高い会社ランキング
  • 給料が高くて残業が少ない211社ランキング
  • 有給が取れて年収も高い会社 トップ200
  • 東大・早大出身者の就職後満足度ランキング

たとえば入社3年後の定着率が高いということは、辞める社員が少ないということ。その他は見ての通り、誰もが希望する会社の条件に当てはまるものですよね。

ただし「就活生の人気企業ランキング」といったものでは、「ホワイト企業かどうか」の参考になりません。

これはあくまで「入社したい」と希望や憧れを持つ人が多い会社のランキングで、実際に働きやすいかどうかはわからないのです。

ホワイト企業の特徴とは?「有名大企業=ホワイト」ではない

では、「ホワイト企業」とは具体的にどんな会社のことを言うのか、まずは主な特徴を見ておきましょう。

「ホワイト企業」の主な特徴
  • 離職率が低い(定着率が高い)
  • 給料が高く安定している
  • 労働基準法を遵守している
  • 福利厚生が充実している
  • 有給休暇が取りやすい

しかしこれ以外にも、人によって職場に重視することってありますよね。

何より「自分が」働きやすい会社でなくては意味がありません。まずは、職場に何を求めるか、どんな職場で働きたいかを考えてみましょう。

企業を選ぶ際には、既存のランキングや「ホワイト」「優良」といった言葉だけに頼らず、自分でも企業研究をしておくことが大切です。

ホワイト企業は求人情報でわかる?失敗しない見分け方のコツ

転職先を選ぶのに欠かせないのが求人情報のチェック。この限られた情報からも、「ホワイト企業かどうか」「ブラック企業ではないか」を見極める必要があります。

ホワイト企業には若手や女性をサポートする制度が多い

求人情報では、「社員へのサポート体制がいかに充実しているか」に着目しましょう。

ホワイト企業は従業員のために、どんな立場の人でも働きやすい制度を整えています。

特に、入社したての若手をしっかり育てる環境があるか、子育てなどで仕事を制限される可能性の高い女性に優しい制度があるか、は重要です。

ホワイト企業にある制度の例
  • 社員留学制度
  • 社内公募制度
  • 社員交流セミナー
  • 十分な研修期間
  • メンター制度
  • フレックスタイム制
  • 育児・介護のための時短制度
  • 半日単位の有給休暇制度
  • 出産や育児の休暇・休業制度

メンター制度とは、先輩社員による新入社員のサポート体制のひとつ。よりきめ細やかな社員の指導・育成が可能です。

どんな制度を取り入れているかによって、企業が社員の教育に積極的か、社員の働きやすさを尊重してくれているか、などがわかります。

また、こういった制度がしっかり機能しているかも重要なポイント。制度だけあっても、名ばかりでは意味がありません。

どうやって調べるんですか、それ?
育児で時短勤務をしている人はいるのか、など、面接で直接聞いてみるのがおすすめです。

有給の取得率は、前の章で紹介した四季報にも掲載されていますよ。

また、ホワイト企業は、社員同士の交流の場を設けることにも積極的です。

セミナーやクラブ活動、座談会、定例会など、新人が職場に馴染みやすい環境作りができているかどうかも、働きやすさの大きな指標となるでしょう。よりよい人間関係の構築にもつながります。

ただし、業務に関係のない研修や行事などに強制的に参加させるのは「ブラック企業」の特徴なので、強制でないかどうかは注意が必要です。

ホワイト企業は求人情報に甘い言葉だけを掲載しない

ホワイト企業には、求人情報の掲載内容にもブラック企業とは異なる特徴があります。

ブラック企業の場合、「高収入だと求人票に書いてあったのに、ボーナスがなくてトータルの年収は想像よりずっと低かった」なんてことも。

その点ホワイト企業なら、月収はそれなりでもボーナスが高く、結果として年収の額が他社を上回る可能性もあります。

残業が多い時期もある、など悪い条件を隠そうとせず、会社側から教えてくれるような企業こそが「ホワイト企業」です。

ホワイト企業は社員だけでなく求職者にも誠実な対応を取るため、業務内容を簡単そう・楽そうに見せかけたり、会社側に不利になるような情報を隠したりしない傾向が。

だから、「楽で簡単に高収入が得られる」といった甘い言葉で宣伝することもないのです。

手厚い福利厚生はホワイト企業の証し

また給与だけでなく、年間休日の数や各種手当の有無など、福利厚生がいかに充実しているかも、ホワイト企業かどうかの要チェックポイントの1つ。

福利厚生は「第二の給与」とも言え、その充実度によって会社が従業員をいかに大切に考えているかがわかります。

福利厚生の例
・住宅補助
・社員食堂
・家族手当
・その他手当
・ホテルや旅館、エンタメ施設の割引利用

たとえば社員食堂があれば、便利な上に年間でかなりの食費が浮くはず。食事で健康状態がよくなれば、医療費だって節約できます。

給与や賞与ばかりに目が向きがちですが、福利厚生にあるお金以外のメリットも意外とあなどれないんですよ。

メーカー業界にはホワイト企業が多い

実は業界にも、ホワイト企業が多い業界というのがあります。

よく知られているのは電力業界やガス業界、鉄道業界といったインフラ系の業界。ライバルが少なく、業界内の競争が他の業界に比べて激しくないのが特徴です。

また、そういった業界の大手企業では、労働組合の力が強いという特徴もあります。

ただ、転職で目指すにはややハードルが高いという側面も。

そこでおすすめなのが製造業。いわゆる「メーカー」です。

ホワイト企業が多いと言われているメーカー例
  • 医療機器メーカー
  • 化学メーカー
  • 食料品メーカー

メーカーには高い技術力や資金力が必要などの理由から、他社の新規参入が難しい分野が多いです。

そしてメーカーは、他の業界よりも前から「生産性の向上」に取り組んできました。ムダを省き、効率を良くし、利益を増やす。そのために、従業員が効率よく働ける環境の大切さを理解し、改善に取り組む企業が多いのです。

ただし、メーカーならどの企業でもホワイトかというと、そうとは限らないので、会社ごとの見極めも必要です。

ホワイト企業でも「辞めたい」と思う人はいるもの

ホワイト企業とは、働きやすい会社のことだと冒頭で説明しました。

しかしよく考えてみると、何をもって「働きやすい」と感じるかは人によって異なります。

ホワイト企業は「誰にとっても働きやすい」とは限らない

満足度が高いはずのホワイト企業に勤めていても、不満を抱える人や「辞めたい」と思う人はいます。

その理由は、次のようなものです。

ホワイト企業を辞めたいと思う主な理由
  • バリバリ働けない
  • もっとキャリアアップしたい
  • 別の場所で自分の力を試したい
  • 仕事が自分に向いていない
  • 上司と合わない
  • 同僚と上手くいかない

これらの理由を大まかに分けると、「仕事への物足りなさ」「仕事への不向き」「人間関係の悪さ」の3つが問題となっています。

特に大企業では、業務が完全に分業化されていることも多く、単調でつまらないと感じてしまう人も。

職場の人数、同期の人数によっても、昇進しやすいかどうかは大きく異なります。そのため、努力してもなかなかキャリアアップできずに不満が募ることもあるのです。

ホワイト企業にいるのに不満だなんて。

サービス残業やパワハラ・セクハラばかりのブラック企業で耐えてる私たちから見れば、そんなの大したことではなさそうなのに・・・。

確かにそうかもしれませんね。

ただ、傍から見るとホワイト企業でも、何らかの不満は抱えながら働いている人の方が多いんです。

転職直後はホワイト環境に慣れず戸惑うことも

一方、いわゆる「ブラック企業」からホワイト企業へ転職した場合には、予想外の違和感を覚えるかもしれません。

ブラック企業からの転職者が感じがちなのが、「感覚のズレ」です。

それまで厳しすぎる環境にいた人、長時間労働や残業が当たり前の会社にいた人にしてみれば、怒号が飛び交うことなく、定時の就業時間にはすぐにみんなが退社し人がいなくなる、という状況にとまどってしまいます。

環境に慣れてしまえば肉体的にも精神的にもその方が楽だと感じる人もいれば、生ぬるい感じが性に合わないという人もいるでしょう。

「人との関わりが密な職場がいい」「個々で自由に動きたい」など、何に働きやすさを見出すかによって感じ方は異なります。

多くの会社はホワイト&ブラックのグラデーションカラー

「ホワイト企業」だの「ブラック企業」だのと分けて話をしていますが、実のところは、明確にどちらかに分けられる会社というのは少ないもの。

企業の多くは、ホワイトなところもあれば、「これってややブラックでは?」と感じるところもあったりして、いわば「白と黒、グレーのグラデーション」といったところでしょう。

ちょっと規則が厳しいから、ちょっと嫌なことがあったからと言って「うちの会社はブラックだ」と決めつけて転職を考えたりするのは、おすすめできません。

会社のいろんな部分に目を向けて、いいところも悪いところも冷静に判断しましょう。

そうすれば、転職先選びの軸や求める条件も決まりやすくなりますよ。

ブラック企業に悩まされている人は、こちらの記事も読んでみてください。

企業の情報を詳しく知るには、転職エージェントを利用するのも賢い方法です。

転職エージェントなら、それぞれの企業に出入りしていたりして、実情を知っている可能性も高いですよ。

ホワイト企業への転職は自分の「働きやすさ」を軸に

誰だって、ブラック企業よりホワイト企業で働きたいですよね。

実現させるには、まずホワイト企業、つまり「働きやすい会社」とはどんな会社かを考えてみてください。意外と、他の人とは違う条件があったりするものです。

政府や民間企業が発表している各社のランキングでも、ホワイト企業と呼ばれる会社を知ることは可能。

しかし、ホワイトと呼ばれているかどうかより、自分の希望条件に合うかどうかが重要なポイントです。

ホワイト企業の特徴をよく見分け、その中でも自分に合った会社を見つけましょう。

「誰にとってもホワイト」「どこを切ってもホワイト」は難しいので、妥協点を見つけることも必要です。

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