退職前の引き継ぎは円満退職に必須!流れやポイントを解説します
転職先や退職日が決まれば、もう退職後のことで頭がいっぱいになりがちですよね。
しかし、退職する前にやるべき重要なミッションがあります。それが「後任者への引き継ぎ」です。
退職するなら円満に退きたいもの。後の人に自分の仕事を引き継ぐことは、社会人として当然の責任です。
退職後に「あの人のせいで本当に困る!」などと言われないよう、引き継ぎをしっかりして、すっきりと旅立ちましょう。
この記事では、そんな引き継ぎの重要性や流れ、ポイントなどを解説していきます。
後任者への引き継ぎはなぜ必要?その理由を解説
自分がしてもらえなくて苦労したのなら、次の人にはそんな苦労をさせないように引き継ぎをちゃんとするのが大人というものです。
退職するにあたって、自分の仕事を後任の人に引き継ぐのは当然のこと。
理由は大きく次の3つです。
- 仕事は会社の一員として行っているものだから
- 退職という個人的な理由で、他の人に迷惑をかけてはいけないから
- それまで自分が構築してきた仕事のやり方などが無駄になるから
自分がしている仕事は、会社の一社員として与えられたもの。お金や機密事項にも関わります。1人で勝手に始めて勝手に終わっていいものではありませんよね。
たった1人ですべてをこなしている人もいるかもしれませんが、多くは社内の誰かと関わって仕事をしていますし、その会社の一員として取引先や顧客とやり取りしています。
引き継ぎをせず自分がいなくなれば、社内外の人にも迷惑がかかるだけでなく、会社の信用問題にもなりかねません。
周りから見た、自分の社会人・業務担当者としての評価も下がってしまいます。
具体的には何が問題?引き継ぎをしないことで生じるリスク
では、引き継ぎをしないことで後任の人やクライアントなどにどんな迷惑がかかるか、具体的に見ていきましょう。
引き継ぎをせず辞めてしまうと、後任者には次のようなことがわからず、仕事がスムーズに進みません。
- どの仕事がどこまで進んでいるのか
- 商談や取引の相手が誰なのか、担当者が誰なのか
- 仕事をどんな風に進めていたのか
- 今後はどのような予定を組んでいたのか
- 必要な書類はどこに保管されているのか
- 過去にどのクライアントにどんな提案や話をしていたのか
同じことを繰り返ししたり質問したりすると、後任担当者はクライアントなどに「引き継ぎをちゃんとしていないのか」と責められたり叱られたりする可能性が高いです。
相手側も、「約束の時間に連絡がない」「それは以前Aさんと話が済んでいるのに」「Aさんからは◯日までにできると聞いていたのに」などの不満がたまっていくことに。
引き継ぎをしていないことで、さまざまなトラブルに発展する恐れがあるのです。
それは避けたいところですよね。
そもそも「引き継ぎは義務じゃない」と思ったら大間違い
これは、労働契約法(第二条)上の義務であり、民法(第一条)上の義務でもありますよ。
就業規則に、退職前の引き継ぎについて記載のある会社も多いです。
故意に引き継ぎをしなかったことで会社に損害を与えるようなことがあれば、会社から損害賠償を請求される可能性も、ゼロとは言えません。
ただ、社会人として「義務だから仕方なく引き継ぎをする」というのでは責任感の低さを露呈するようなもの。
自分のためにも、これまで何をどうしてきたか、どのような工夫をしてここまで進めてきたのかをしっかり引き継いでおきましょう。
引き継ぎはどう行う?後任への引き継ぎの流れやポイント
実際に引き継ぎをすることになった場合、何から始めればいいのでしょうか。
ここでは引き継ぎの流れをおさえておきましょう。
まずは引き継ぎの大まかなスケジュールを立てる
退職までの通常業務と引き継ぎ、このどちらにも支障のないよう、あらかじめ大まかでもスケジュールを立てましょう。
遅くとも退職3日前には引き継ぎが完了するように逆算して考えるのがおすすめです。
1、資料や名刺などの整理
2、引き継ぐ案件や情報の整理
3、業務マニュアルの作成
4、後任者への口頭説明
5、後任者とともにあいさつ回り(メールや電話でも)
まずは身の回りを整理整頓します。引き継ぎが必要なものとそうでないものを選別してからすすめると、効率が良いですよ。
引き継ぐ案件の数・取引先の数などを考えていつまでにどこまで終わらせるかのスケジュールを決めたら、上司や後任担当者にそのスケジュールを確認してもらいましょう。
日数が足りなそうな場合は、優先順位をつけて「最低限ここまでは伝える」と決めておくとよいですよ。
引き継ぎが最後までできなかった場合も、ちゃんとした業務マニュアルがあれば安心です。
「いつ」「誰に」「どんな内容を引き継いだか」をチェックリストのように記載していき、終わったら上司に提出しておきます。
業務マニュアルにはなるべくたくさんの情報を記載する
引き継ぎで渡す業務マニュアルは、データで作るのがおすすめです。上司など社内の人と情報共有ができますし、次の人の引き継ぎにも応用できます。
ただし個人情報が含まれる場合は、扱いには十分な注意が必要です。
業務マニュアルには、次のようなことを記載しておきましょう。
- 各業務の目的
- 各業務の流れ
- クライアントに定期的な報告などが必要ならその期日や内容
- その業務に関係する社内外の関係者(と関係性)
- 過去のトラブル・対処法、そこから得たノウハウなど
- 顧客企業などの情報
- 資料や必要データの保管場所・保管ルール
業務の内容によって、案件ごと、クライアントごと、スケジュール一覧など、後任の人がわかりやすい・見やすいマニュアルを作ってあげてください。
たとえば経理の仕事なら、「毎日すること」「毎月すること」「毎年すること」に分けるとわかりやすくなりますよね。
営業であれば、単なる業務内容だけでなく、顧客の趣味や好物、性格など、自分が入手したちょっとした情報や相手とのコミュニケーションのコツなども教えてあげると親切です。
後任者とのコミュニケーションをしっかりと取る
マニュアルを作って説明するだけでなく、後任者とのコミュニケーションもしっかりと取りましょう。
自己都合で退職する場合、相手には「なぜ私が」「こんな時期に」「おかげで仕事が増える」など、さまざまなマイナス感情を持たれている可能性があります。
へりくだる必要はありませんが、できるだけ丁寧に対応するのがポイントです。
引き継ぎのスケジュールも勝手に組んで進めるのではなく、相手の都合を確認し、希望があれば尊重してください。
説明中は、わからない点がないかその都度確認しながら進めたり、質問があればその点をマニュアルに追記したりしましょう。
社外への引き継ぎ報告(後任者の紹介)も忘れずにしよう
顧客や取引先など社外の人へは、退職する旨を連絡するほか、後任担当者の紹介をしておくのが礼儀でありマナーです。
できるだけ、後任者と一緒にあいさつに行きましょう。
後任担当者が決まったら、まずは電話で連絡を入れます。その電話で、退職することや後任者のこと、改めて後日あいさつに行くことを伝えます。
あいさつには、菓子折りを持っていくのがおすすめです。これまでの感謝と担当が変わることへのお詫び、後任の紹介をしてください。
引き継ぎの連絡もなく退職してしまうと、個人だけでなく会社への信頼が損なわれます。相手に「ウチの会社は軽く見られてるんだな」と思われ、後任者は仕事がやりにくいでしょう。
営業であればその後の取引を別の会社に移されてしまう、なんてことも珍しくありません。
社外の相手にも、最後まで失礼のないようにしましょう。
最後まで誠実さを忘れずに行う引き継ぎこそ、円満退職の秘訣!
後任者やクライアントに迷惑をかけないよう、できるだけ丁寧に引き継ぎを行いましょう。
辞める理由が何であれ、行うべきことはきちんと済ませて立ち去るのが社会人としての常識です。
仕事でどんな工夫をしていたか、どれだけ頑張ってきたかを自分で振り返ったり、後任者に知ってもらったりするチャンスでもありますよ。
すっきりと次の職場に移るためにも、スケジュールを立てマニュアルを作り、完璧に引き継いで円満退職をしてください。
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次の人も同じように自分で工夫してやればいいじゃないですか。