【例文あり】転職面接での退職理由の回答例・答え方と注意点を紹介
転職の面接で、必ずと言っていいほど聞かれる「退職理由」。
「サービス残業が多かった」「人間関係に疲れた」など正直に答えてしまいそうになります。しかしそこは、あえて「ポジティブな理由」を答える方が好印象。
「ポジティブな理由って、どう言えばいいの!?」と悩む人に向けて、当記事では面接で使える退職理由を、ケース別に紹介します。
また面接で退職理由を答えるときの注意点や、面接官が退職理由を質問する目的も合わせて解説。転職の面接を控えている人は必読です!
ネガティブな退職理由をポジティブに変換!回答例をケース別に紹介
たとえ退職理由がネガティブなものであっても、面接ではポジティブに言い換え「転職先ではこう働きたい」という前向きな姿勢を見せることが大切です。
とは言え、無理に嘘をつく必要はありません。実際の理由を不満がちに言うのではなく、「こうしたいから転職した」という前向きな言い方に換えてみましょう。
次のようなポイントを踏まえて答えるのがポイントです。
- 不満の原因を掘り下げて考え、自分はどうしたいのかを明確にする
- 不満だったことを改善するため何をしたかを伝える
- 前の会社でできなかったことが、転職先ではできるという見解を入れる
この章では次のケースに分けて、例文と言い換えのコツを解説していきます。
それぞれ詳しくみていきます。
退職理由が人間関係(周囲との関係・社風・ハラスメントなど)の場合
人間関係が原因の場合、主な退職理由は次のようなものです。
- 上司や同僚とそりが合わなかった
- 社風が合わなかった
- パワハラ・セクハラを受けていた
この場合、自分以外の誰かを悪者にするのはNGです。面接官は実際の現場を知らないため、「責任を他人に押し付ける傾向にあるのでは?」と懸念される恐れがあります。
「誰かのせいで」という気持ちは抑えて、客観的な説明をするのがおすすめです。
チーム一丸となって仕事を進め、コミュニケーションを取れる環境で働くことが自身のやりがいや成長には不可欠だと強く感じ、転職で環境を変える決意をいたしました。
1の例では、転職先の企業が個人主義でなくコミュニケーションを重視する環境であることが前提です。求人情報や企業の公式サイトなどで確認しておく必要があります。
年齢や勤続年数に関係なく評価してもらえる環境で自分の力を活かしたいというのが、転職を決めた理由です。
御社のホームページを拝見したところ、実力主義・成果主義で、若い社員でも責任ある立場に就かれているのを知りました。ぜひ自分もそういった環境で働きたいと存じ、応募いたしました。
上司やリーダーなど上層部の意思決定によって現場の社員が動くこと。
トップが現場の声を聞こうとしない、一方的な判断がなされる、という意味合いで使われることも多い。
退職理由が労働条件(残業・給与・通勤時間・転勤など)の場合
労働条件に関しては、次のような理由で退職を考える人が多いです。
- 残業・サービス残業が多すぎた
- 給与が低かった
- 通勤時間が長かった
- 転勤を命じられた
- 自社商品やサービスに不満があった
条件面が退職理由だとストレートに伝えるのは避けましょう。業務より条件重視の人だと見なされ、印象が悪くなるおそれがあります。
この場合は、条件面の不満を「転職先でどのように働きたいのか」という観点に変えて話すことがポイントです。
企画・開発として業務に携わりたく会社に打診しましたが叶わず、転職を決意しました。
環境の変化(結婚・出産・介護など)により退職した場合
結婚・出産・介護といった環境の変化で退職を考える人も多いです。この場合は事実をそのまま伝えても問題ありません。
しかし特に出産や介護などの場合、会社や面接官によっては次のような疑念を持たれる可能性があります。
- 入社しても、すぐに辞めてしまうのでは
- 労働時間に制限があるのでは
- 急な休みや遅刻・早退が多くなるのでは
環境の変化で退職した場合、これらの疑念をカバーする説明が必要です。
次のような内容を、退職理由と合わせて伝えましょう。
- 「会社に貢献したい」という意欲がある
- 急な欠勤や遅刻・早退するようなことはない
- 何かあってもサポートしてくれる人がいる
「自分の都合だけを優先するわけではない」ことを匂わせるのがポイントです。
結婚後も仕事を続けることは夫も賛成しています。経験を活かせる新たな職場を探しておりましたところ御社の求人を拝見し、応募させていただきました。
退職理由だけでなく、転職先への志望理由にもつながっていく内容です。
環境に変化があっても現在は仕事に支障がないこと、労働意欲が十分にあることを伝えましょう。
現在は近くに兄弟が住んでおり負担が減ったため、気力・体力ともに回復し、支障なく働ける状態です。
前職の経験に加え、介護の知識や経験でもお役に立てるものと存じます。
この例では、介護知識や経験が役に立つ仕事であることが前提です。同じように、自分の経験や知識と、転職先の業務との接点を見つけると、志望動機も説明しやすくなりますよ。
病気が原因で退職した場合の回答例
病気による退職の場合は、その事実を説明し、前向きな印象づけができるようにしましょう。
療養期間中にスキルアップのための行動をしていると、なお良いです。
前職の経験やスキル、資格知識を活かして御社に貢献できればと存じます。
健康面で業務に支障がないこと、経験やスキルを活かせることをアピールしましょう。
でも、お金もないから働きたくて・・・。自分が働けると思ったら「完治しました」と言っても大丈夫ですよね?
お金の問題も大事ですが、健康はもっと大事です。お医者さんの言うことを聞いて、転職活動は完治してからにしましょう。
会社都合により退職した場合の回答例
会社の業績不振によって、倒産やリストラに遭ってしまう人も多くいます。
その場合、ポジティブに言い換えるのは難しいですが、次のようなポイントをおさえて説明しましょう。
- 倒産やリストラの事実
- 業績回復のために何をしたか
- 今後のキャリアビジョン
ただ単に「会社が悪い」と言うのではなく、「状況打開のために自分が行ったこと」や「今後に向けてのビジョン」を伝えることが大切です。
新規顧客の開拓を試みたり、チームで話し合って改善策を検討したりと自分なりに模索しましたが、これまで育ててもらった会社が倒産するのを目の当たりにしたことは非常に辛い経験でした。
御社では、これまでの営業経験を活かし、部署の方々とのチームワークを大切にして貢献できればと思っています。
それを踏まえた上で、「なぜその会社を辞めたのか」を改めて自分で考えてみてください。答える時は「何が嫌だったか」より「これからどうしたいか」を重視して答えるのがポイントです。
退職理由を考える上で気をつけておきたいポイントとは?
面接において重要な「退職理由」。少しでも面接官にいい印象を与えたいと思うのは当然のことです。
そのため「嘘をついてでも別の理由にすべき?」「どこまで素直に話せばいい?」など疑問や不安もありますよね。
この章では、退職理由を考える上での注意点と、知っておきたいポイントを解説します。
前職を悪く表現するのはNG!退職がやむを得なかった理由を明確に
特に人間関係や社風などに関しては、第三者にいくら説明したところでなかなか理解されないもの。本当は会社でなく転職者側に非があるのでは?と誤解されかねません。
「前の会社で(退職しなくとも)改善できたのでは」と質問されることもあります。
「なぜ前の会社で改善できなかったのか」という理由も、用意しておくようにしましょう。
企業側は、「同じような状況になってまた辞めてしまう」のを避けたいのです。その疑念を解ける回答をする必要があります。
ネガティブな退職理由。嘘をついても別の理由にすべき?
転職を考えている、転職活動をしている人の多くが「ネガティブな理由」により退職しています。
ネガティブな退職理由をそのまま話すと、マイナスの評価になることも。しかし、嘘の退職理由を作るのはNG。
嘘の理由からは、志望動機につなげることも難しいもの。志望動機も中身のないものに聞こえてしまい、評価が下がるおそれもあります。
また次のようなことは「経歴詐称」になるため、絶対にやめましょう。
- 休職時期があったのに「ない」と言う
- 解雇されていたのに「自己都合で退職した」と言う
この場合、経歴詐称が判明した時点で「内定取り消し」になる可能性もあるうえ、社員の場合は懲戒処分を受けることもあります。
嘘は嘘を呼び、結果的に自分を苦しめることになってしまいます。絶対に止めましょう。
どこまで退職理由を素直に話す?ボーダーラインとなる部分はどこ?
そもそも、どのような退職理由であれば素直に話すべきなのでしょうか。
ボーダーラインがわかっていれば、自分の退職理由がどちらに当てはまるかどうかを考えることもできますよね。
基本的に「ポジティブな転職理由」や「やむを得ない退職理由」であれば、素直に転職理由を話してもOKです。
- よりスキルアップをするため
- 経験を活かせる新たな業界・環境で働きたいため
- より専門的な業務をしたいため
- 会社が倒産したため
このような「前向きな理由で退職した」「やむを得ず退職した」場合は、志望動機にも繋げやすいですね。
対して、人間関係や条件面などへの不満といった「ネガティブな退職理由」の場合、ストレートに言うのは避けるべきです。上で説明したように工夫して答えましょう。
退職理由を面接官が必ず聞く意図を知っておこう
転職の面接でも、面接官はほぼ必ず「退職理由」を聞きます。
転職希望者が「前の職場の何が原因で退職したのか」は、採用する企業側にとって重要なポイントです。
- 退職理由が自社にも当てはまっていないか確認するため
- 転職希望者の人間性や仕事への姿勢を見るため
面接官が転職希望者に退職理由を聞く目的を、それぞれ詳しくみていきましょう。
退職理由が自社にも当てはまっていないか確認するため
なぜ転職希望者に、退職理由を聞くのか。
目的の1つは「退職理由が、自社にも当てはまっていないか」確認することです。
例えば前の会社を退職した理由が、「休日があまり取れないこと」だったとしましょう。
その会社も自由に休日を取りにくい場合「採用しても、同じ理由で退職する可能性が高いあ」と面接官が判断し、不採用にする可能性が高くなります。
転職希望者の人間性や仕事への姿勢を見るため
退職理由からは、その人の人間性や、仕事に対する考え方が見えてきます。
次のような退職理由の場合、面接官は「入社しても、人間関係で揉めてすぐ辞めるのでは」と考えます。
- 職場の環境が悪かった
- 上司に腹が立った
- 同僚と気が合わなかった
自分に非があったかどうかを考えず、「他人・環境のせいで自分が辞めるはめになった」というような態度の人を、採用したいと思う面接官はいません。
先程の章で紹介したように、退職した会社や元上司・元同僚を悪く表現するのではなく、「転職後に何をしたいのか」に重きを置いて話しましょう。
上司に伝える退職理由については、こちらの記事も読んでみてくださいね。
NGな退職理由を避け、ポジティブな意欲を前面に!
しかしそれを素直に言ってしまうと、面接官に「同じことがあったら、うちの会社も辞めてしまうのでは」「責任を他者に押し付けるタイプでは」と思われ、前向きな印象も与えられません。
本来の退職理由はネガティブなものであっても、「新しい職場ではポジティブに働きたい」と思いますよね。
その気持ちで退職理由を話せば、志望動機もより明確なものになり、面接官にも良い印象を与えられます。
退職理由は「不満」でも、ちょっと視点や言い方を変えて「希望」や「意欲」につなげ、前向きな転職であると面接官に印象づけましょう。
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