自己PRの書き方を例文つきで解説!ポイントを押さえて転職しよう
自己PRを書くときに重要なのは、企業の求める人物像にマッチした経験やスキルをアピールすることです。
ただ単に、自分の経験やスキルをアピールするだけでは不十分。たとえ優れたスキルを持っていても、応募先企業で求められるスキルでなければ、アピールポイントにはなりません。
当記事では、自己PRを書くときの3つのポイントと基本の書き方を解説。「事務職・営業職」、「未経験」「第二新卒」「フリーター」に分けて、自己PRの例文とポイントについて紹介します。
『自己PR』作成時の3つのポイント!書き方は2つのタイプから選択
自己PRは「企業が求める人材」にマッチする、自分の強みやアピールポイントを書きましょう。
「企業がどのような人材を求めているか」を調べるためには、募集要項はもちろん、企業のホームページやインタビュー記事、社長のブログやFacebookなどを活用してください。
多くの企業が求めるのは、次のような人材です。
- 自分で考えて積極的に行動できる人
- 課題を解決する能力がある人
- リーダー候補として活躍できる人
- 周囲とのコミュニケーションが円滑にできる人
- 向上心・好奇心を持って意欲的に取り組める人
仕事上での経験を整理すること。今までの経験や身につけたスキル、強みなどを分析します。
それでは「自己PR作成の3つのポイント」と「自己PRの2種類の書き方」から説明します。
『自己PR』を書く際の3つのポイント!
応募先企業が求める人物像と自分の強みを把握できたら、次のポイントを盛り込んで自己PRを作成してください。
- 前職でやってきたこと・得意なこと
- 仕事の成果と具体的なエピソード
- 応募先企業でどのように貢献できるか
まずは、前職でやってきたこと・得意なことや身につけたスキルなどを書きます。あわせて仕事に対する考え方やこだわっていることなどをアピールするのもよいですね。
成果は数字で表して、客観的に判断できるようにしましょう。
抽象的な表現は、第三者(採用担当者)が判断しづらいのでNGです。
OK例:「目標達成率が112%」
そして応募先企業で自分がどのように貢献できるかを、その強みや成果などと絡めてアピールしてください。
自己PRの書き方は2つのパターンから選択!基本ルールをチェック
自己PRの書き方には、基本的に次の2つのパターンがあります。
- 項目に分けて書く
- 文章で書く
「職務経歴書」は項目ごと、文章のどちらで書いても大丈夫ですが、「履歴書」の場合はスペースが限られるので文章で書くのがおすすめ。
「項目ごと」と「文章」、それぞれの書き方は次のとおりです。
→自己PRの内容
(転職先でも役立つ経験、スキルなど)
【タイトル】
→自己PRの内容
(自分の強み、仕事に役立つ長所など)
【タイトル】
→自己PRの内容
(転職先でどう貢献できるか、など)
- 項目は2~3つ程度
- 文字数は項目ごとにA4用紙に2~3行程度(約120文字)
タイトルは【商材知識と提案力】【顧客ニーズへの柔軟性】【コミュニケーション能力】などのように、アピールポイントと内容がひと目で伝わるように書きましょう。
→自己PRの内容
- 【自己PR】と書くか【タイトル】を記載
- 文字数は5行程度
文章の場合、タイトルには【自己PR】と書くか、【仕事への熱意と前向きな姿勢】というようにアピールしたいポイントを書いてください。
最も注意したいのは、履歴書と職務経歴書で内容にズレがないようにすること。自己PRの信頼性がうすれてしまうので、内容には一貫性を持たせましょう。
履歴書と職務経歴書の違いについては、次の記事で解説しています。
また文章の作成時に「自己PR」と「志望動機」を混同してしまう人も。志望動機の書き方については、次の記事をご覧ください。
職務経歴書や履歴書に書いた自己PRについて、面接の際に質問を受けることもあります。面接時の自己PRの伝え方について知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
次の章からは自己PRの作成例を紹介します。当記事で紹介するのは、項目ごとに分けた自己PR文です。
【事務職・営業職】自己PRの例文と書き方のポイント!
この章では、次の職種に転職する場合の例文を紹介します。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
【事務職】自己PRの例文と書き方のポイント!
事務系の職務内容は、数字では表しにくいですよね。1日あたりの業務量や、業務改善のために工夫したこと、仕事上で貢献したことなどを記載しましょう。
応募する企業の仕事内容にマッチする経験をアピールしてください。
業務効率化のためExcelでのデータ管理を提案し、部署の残業時間削減に成功しました。
ツールの導入後は、業務にかかる時間を〇割削減することができました。慣例にとらわれず、より適した方法はないかを常に考えながら仕事を行います。
【明るく前向きに仕事をします】
常に「明るく前向きに」を意識して仕事をしています。それによって営業担当の方の精神的負担を軽減し、業務をスムーズにこなせる環境を整えられると考えています。
- 業務効率化の提案による成果を記載
- 仕事に対する姿勢をアピール
【営業職】自己PRの例文と書き方のポイント!
営業職は、実績を数字で表せる職種です。「主要顧客の取引増加率」や「前年比の売上目標達成率」「新規顧客獲得数」などの具体的な数字とともに、応募先企業の求める経験やスキルを書きましょう。
前職では、問題解決型の営業スタイルを心がけました。既存顧客へのヒアリングとフォローを丁寧に行い、積極的に解決策を提示。信頼関係が築けたことで、新規客の紹介も得られました。◯年度の新規開拓◯件中◯件は、既存顧客の紹介により獲得しています。
【提案力と商材知識】
提案力強化のため、商材について徹底的に勉強しました。その知識が認められ、半期に一度行われる営業職と技術職を交えた社内勉強会では、毎回プレゼンターを任されておりました。
【顧客ニーズに柔軟に対応】
前職で培ったヒアリング力と提案力は、貴社でもすぐに活かせるものと自負しております。貴社の製品の良さをより多くの人に知ってもらえるよう、貢献していけたらと存じます。
- 自分の営業スタイルと成果を説明
- 実績(成約件数・社内表彰など)を記載
『未経験』の職種に転職する場合の自己PRの例文と書き方!
未経験の職種へ転職する際は、次のポイントを自己PR文に書きましょう。
- 未経験の職種にも活かせる経験・スキル
- 積極的に学ぶ姿勢
前職での経験やスキルのうち、応募先企業で活かせるものをアピールしてください。積極的に学ぶ姿勢も欠かせません。
学んで成長しようとする意欲は大切ですが、単に「教えてもらう」という姿勢だけではNGですよ。
それでは未経験職に転職する場合の例文を見てみましょう。アプリケーションエンジニアへの転職を想定しています。
前職では商材の仕入れから提供までを担当し、納期や物流なども管理していました。チーム全体の動きを把握し、計画的かつ臨機応変に作業を進める力を身につけたと実感しております。計画を確実に遂行することで前年の達成率は◯%、毎年常に目標値を上回っています。
【積極的かつ柔軟に学ぶ姿勢】
現在は独学でRubyやPHPを勉強しており、アプリケーションの開発にも挑戦しています。未経験ではありますが、積極的かつ柔軟に学ぶ姿勢で職務にあたる所存です。
アプリケーションエンジニアはシステム設計やプログラム開発、動作テストなどを行うため、業務の進行に不可欠な計画性と適応力をアピールしました。
書き方のポイントは、主に次の2つです。
- 活かせる経験やスキルがあることをアピール
- 未経験職の就業に向けて勉強していることをアピール
職種や企業に合わせて、企業が求める人材にマッチする経験やスキルをアピールしましょう。
『第二新卒』として転職する場合の自己PRの例文と書き方!
この章では、第二新卒※の人が転職する際の自己PRの書き方について説明します。
学校を卒業して就職後、約3年以内に転職を希望する人のこと。
詳しくは「第二新卒と呼ばれる時期はいつまで?第二新卒の意味と転職時の注意点」で詳しく解説しています。
自己PRを書く際のポイントは次のとおりです。
- 社会人としてのマナーや常識
- 活かせる経験や基本的なPCスキル
- 成長意欲、積極的に学ぶ姿勢
- 環境にすばやく適応できる素直さ
第二新卒の場合、採用担当者は「今後の成長性」をみる傾向にあります。
また新卒と違い、社会人としてのマナーや常識を備えていること、中途採用よりも新しい環境に馴染みやすい傾向にあることは、企業側にとって第二新卒を採用する大きなメリットです。しっかりアピールしてください。
入社後の活躍をイメージしてもらえるように、仕事上で工夫したことや仕事に対する意識など、具体的なエピソードも書きましょう。
ただし同じ業界・職種か、異なる業界・職種に転職するかで強調すべきポイントは変わります。
業界・職種の経験 | 伝えるポイント |
---|---|
同じ業界・職種 | 前職と応募先企業の違いを説明し、応募先企業でやりたいこと・実現できることをアピール |
異なる業界・職種 | 第二新卒ならではのフレッシュさや積極的な姿勢をアピール |
それでは、第二新卒で転職する際の自己PR例を見てみましょう。
前職では総務として、人事労務規程の改定に関わりました。労務に関する知識は、就業後や休み時間などに集中して勉強。半期後には社会保険の手続きなども円滑に行えるようになり、2年目には新人教育担当を任されております。
【コミュニケーション能力】
学生時代はフットボール部に所属し、副部長を務めました。練習メニューの考案や大会までのスケジューリングなど、裏方としてチームを支えることに注力。部長と部員の架け橋となるために、積極的に声がけするなどしてコミュニケーション能力を培いました。
この例文の中で重要なポイントとなるのは次の2点です。
- 仕事上で勉強したことと、その成果を記載
- 学生時代のエピソードからコミュニケーション能力をアピール
- 同世代のライバルに差をつける経験をアピール
3年以内に離職する第二新卒者は、3割程度といわれています。第二新卒者が転職のライバルとなることも多いため、通常は中堅社員が行うような「責任ある仕事」を任された経験があれば、かなり有効なアピールとなるのです。
例文では人事労務規程の改定に関わったことなどをアピールしています。
ですが、ただ単に学生時代の経験だけを書いただけでは、新卒と変わらないので注意してください。
第二新卒で転職をする際の、メリット・デメリットや転職の失敗パターンと対策などについては、次の記事で紹介しています。
『フリーター』から就職する場合の自己PRの例文と書き方!
フリーターから正社員として就職する際は、次のポイントを自己PRに盛り込みましょう。
- 就職に活かせるアルバイト経験
- 正社員を目指す理由
まずはアルバイトを通じて「どんな経験をしてきたか」「どう取り組み、成果を得たか」を頭の中で整理してください。
アルバイト経験で得たスキルや経験を、具体的なエピソードとともに伝えましょう。学生時代に努力したこと・現在勉強していることなども書くとよいです。
具体的なエピソードを入れることで、今後の働き方などを採用担当者がイメージしやすくなります。
希望する職種に最もマッチする経験や強みをアピールしてください。
それでは、自己PR文の作成例を見てみましょう。
書店のアルバイトでは、接客、在庫管理、書籍の受発注に加え、ポップ作成を行いました。ポップ作成では「その書籍の魅力をどう伝えれば購入につながるか」を意識しました。その結果、私がポップ作成をした書籍は、売上が平均◯%アップ、最高◯%に上りました。
【正社員に向けての抱負】
書店で経験した「顧客ニーズを把握し、商材の魅力を伝え、購入につなげる」というプロセスは営業職と共通するものと感じています。正社員経験はありませんが、これまで培った経験を活かし、職務に臨む所存です。
- 応募先企業で活かせる経験をアピール
- 正社員に向けての意気込みをアピール
正社員経験がない場合は「責任感」や「積極性」、「忍耐力」を不安視する採用担当者もいます。「責任感」「積極性」「忍耐力」が伝わる内容もあるとよいです。
フリーターから正社員になるための、履歴書対策や面接対策などについては、次の記事で解説しています。
自己PRは企業の求める人物像にマッチした経験・スキルを書こう!
自己PRでは、企業の求める人物像にマッチする自分の強みや経験などをアピールしましょう。
自己PRの書き方は、「項目ごと」「文章」の2種類があります。項目ごとに書く場合は、トピックを2~3つ程度。文章の場合は5行程度を目安に書きましょう。
また転職エージェントを通して、転職活動を行っている場合はキャリアアドバイザーから自己PRの添削を受けることができます。転職エージェントを利用している人は、キャリアアドバイザーのサポートも活用してください。
当記事で紹介した例文は、あくまで書き方の一例です。自己PRには、自分が実際に経験したことや強みなどを書いてください。あなたのオリジナルのエピソードを書いて、採用担当者の心に届く力強いアピールをしましょう。
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