【男女別】結婚を機に転職する場合に有利なタイミングと理由、注意点

「転職と結婚のどちらを先にすべきか悩む」「結婚を機に転職する場合、転職理由をどう説明すべきかわからない」そんな悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。
女性と男性では、結婚を機に転職する場合のベストなタイミングが異なります。
また結婚が転職のきっかけだとしても、面接では退職・転職理由に結婚の話を入れるのは避けるべき。
この記事では結婚を機に転職する場合のベストなタイミングや注意点を、男女別に体験談を交え紹介しています。
履歴書や面接で伝えるべき志望動機・退職理由も解説しているので、参考にしてください。
【女性】結婚1年前が転職にベストなタイミング!その理由とは
「結婚を控えているから」「結婚の予定はないけれど、将来は結婚・育児と仕事を両立したいから」このような理由で転職を希望する女性もいます。
結婚前後での転職にベストなタイミングは、おおむね結婚1年前です。
その理由は次のとおり。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
結婚後は「すぐに産休・育休を取るのでは」と懸念され転職が難しくなる
実際に結婚と近い時期に転職した女性は、不安を抱えたり不利益を被ったりしています。
・結婚直後に転職活動をしたが、正社員の面接で「結婚しているけど出産の予定は?」「今後子どもが生まれても仕事を続けていけますか?」など育児に関する質問をされ、結果不採用になることが多かった。(26歳)
企業にとっては、せっかくお金と時間をかけて採用した人材が入社後すぐ産休・育休に入ってしまうのは大きな痛手。復帰したとしてもその後数年間、時短勤務になる可能性もあります。
企業によっては、そのために再度求人募集をかける必要が出てくることも。
これらのリスクから、若い女性や結婚を控えた女性の採用を避ける企業もあるのです。
そのため結婚前に転職活動を行ない、内定をもらっておくのがベター。志望動機や転職の理由は、結婚と関係のない「長く働きたい」というアピールを盛り込んだものにしましょう。
転職後1年以内は育休の取得ができない!育休取得は計画的に
「結婚したら、ゆくゆくは出産も視野に入れたい」と考える女性の場合、気になるのが育休制度。
育児休業については、労使協定※により「入社後1年以上であること」などの条件がある企業が多いんですよ。
使用者と労働者の過半数による労働組合(組合がない場合、労働者の過半数代表者)との間で結ばれる、書面による協定のことです。
また雇用保険法により育児休業中は「育児休業給付金」が支払われますが、「育児休業開始日前2年間に、通算して12カ月以上の被保険者期間が必要」など、さまざまな給付条件も。
育児休業の取得を考えても、結婚1年前には転職しておくのがオススメです。
育児休業給付金をもらえる条件や金額について「育児休業給付金とは?もらえる条件や申請方法をチェックしておこう」で詳しく紹介しています。
結婚半年前からは結婚の準備が忙しく、仕事との両立が難しい
結婚式の準備は、おおむね半年前頃から本格化します。休みがすべて結婚式の準備で終わることも珍しくありません。
実際忙しくなると、婚約者も自分もピリピリしてしまうもの。そのうえ結婚式までに多くのことを決める必要があるため、意見がぶつかり喧嘩をしてしまうカップルもいます。
転職と結婚の準備が重なってストレスとなり、楽しいはずの時期に険悪なムードになるのは避けたいもの。
転職を結婚の1年以上前にしておけば、結婚式の準備にもゆとりができます。
入社前に結婚式を挙げたり、親族挙式にしたり、入籍・転職後しばらく時間を置いてから挙式したりと、解決策は多くありますよ。
女性が結婚関連で転職に踏み切る理由やきっかけは?
女性が結婚に関連した理由で転職に踏み切る場合、主なきっかけは次の2つ。
- プロポーズ・入籍
- 周りの結婚・出産に触発された
それぞれ当サイトのアンケートに寄せられた経験者の声を紹介します。
・転職前は残業や休日出勤が多かった。結婚を機に職種を変えて転職したことで、残業も減り休日勤務もなくなった。(28歳)
・サービス残業で終電まで働かされる環境が1年以上続き、そこから抜け出したくて結婚を機に転職した。(26歳)
・彼にプロポーズをされたため、結婚と引っ越しを機に転職した。(27歳)
また当サイトのアンケートでは、多くの20代後半の女性から「結婚や出産を考えたときに転職を決めた」という声が寄せられました。
・友人の結婚や出産が増え、私自身「将来この仕事を続けられるのか」と疑問に思い転職した。(28歳)
・毎日4時間程残業していたため、ほとんど家事もできなかった。結婚を前提に交際を始めたが「今のままでは結婚しても育児ができない」と感じ転職した。(25歳)
・前職は未婚または既婚でも子どものいない年上の女性のみだったので、産休・育休を取得できる自信がなかった。結婚後も働きたかったので、ワーク・ライク・バランスの取れている会社への転職に踏み切った。(29歳)
結婚を見据えた、または結婚前後で転職する際の注意点は「こちらの章」で解説しているので、ぜひ読んでみてください。
【男性】転職にベストなタイミングは家のローンを組んだ後
男性が結婚を機に転職するなら、住宅ローンを組んでからがオススメ。
銀行で住宅ローンを組む場合、勤続年数が審査項目に入っていることが多いからです。
国土交通省「平成28年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」によると、金融機関の97.2%が「住宅ローンの審査項目に勤続年数を含む」と回答しました。
同調査によると、必要な勤続年数は次のグラフのとおり。
1年以上の勤続年数を必要としている金融機関が過半数を超えていることがわかります。
このように結婚・転職・マイホーム購入を同時に行なおうとしても、すぐには難しいのが現実です。転職する前の勤続年数が長い場合は、退職前に住宅ローンを組んでおきましょう。
男性が結婚関連で転職に踏み切る理由やきっかけは?
- 転勤を避けるため
- 残業・休日出勤を減らすため
- 金銭的なゆとりを持たせるため
- 恋人の親に結婚を認めてもらうため
転勤が多い場合、子どもがその都度転校したり妻も仕事になかなか就けなかったりと、負担も大きいのは事実。家の購入も「転勤があるから」と二の足を踏んでしまいます。
また残業・休日出勤でプライベートな時間が確保できない場合、妻や子どもにも負担のしわ寄せがくるもの。
それらを避けるために転職する人もいるんですよ。
また家庭を持つと、独身時に比べなにかとお金がかかります。金銭的なゆとりを持つため転職に踏み切る男性もいるのです。
実際に結婚を機に転職した男性の声を見てみましょう。
・結婚・出産後は残業や転勤などの負担が大きいと思い、早めに転職した。(24歳)
・前職は休日もなく、家族と過ごす時間が取れないと思ったので、結婚前に転職した。(26歳)
・前職は残業や休日出勤が多かったので、家族と過ごす時間を確保するため結婚を機に転職した。(26歳)
・金銭的に少しでもゆとりを持った家庭にしたかったので、結婚を機に待遇のよい会社に転職した。(33歳)
また仕事内容や給料の額によっては、相手の親に結婚を反対される人もいます。なかには結婚のために夢を諦めて、転職する人もいるんですよ。実際の声を紹介します。
・前職が自営業だったため、相手の親から「生活が不安定だから」と結婚を反対された。結婚するために会社員に転職した。(37歳)
実際、結婚後に転職した男性からは、こんな苦労エピソードが寄せられました。
・失業保険は3カ月後でなければ手続きができないうえ、早くに転職先を見つけないと給料が出ないことが辛かった。家族がいたため、なおさら焦ってしまった。(27歳)
・転職をすることに妻から反対された。説得する材料を退職前から考えておくべきだった。(25歳)
転職に対して妻から反対されることは、「嫁ブロック」と呼ばれます。嫁ブロックの突破法については次の記事で紹介しているので、参考にしてください。

結婚を見据えた、または結婚前後の転職で大切なこと
結婚を見据えた、または結婚前後の転職では次の点に留意することが大切です。
それぞれ詳しく解説します。
育休・時短制度や残業の有無など、結婚後に重視すべき点を明確にする
結婚を機に、または結婚を見据えて転職をする場合は、まず結婚後の生活で重視する点を絞りましょう。
- 産前・産後休業や育児休業の取得実績がある
- 出産後も仕事を続けている社員が複数いる
- ノルマや残業が少ない
- 定時に退社できる
- 休日出勤や接待がない
- 転居を伴う転勤がない
実際に結婚後の生活を見据え、条件を絞り転職した例もあります。
将来どんな生活をしたいかを考え、譲れない条件を絞っておきましょう。
当サイトオススメの転職エージェントについては、次の記事で紹介しています。

エージェントによって得意分野が異なるので、利用する際は複数のエージェントを併用するのがオススメです。
転職エージェントを複数利用することのメリットなどについて詳しく紹介している記事もあります。

給与ダウンは生涯賃金に大きく差が出る!転職前に将来設計を立てよう
男女問わず働くうえで給与の額は大切なポイント。ワーク・ライフ・バランスだけを重視して収入をダウンさせてしまうと、生涯賃金に大きな差が出ます。
転職前に将来設計を立て、何歳でどれくらいの給与が必要なのか計算しておきましょう。
より好待遇での転職を成功させるために、次の記事も参考にしてください。

女性の場合は結婚・出産をきっかけに、専業主婦やパートタイマーにキャリアダウンする人もいます。
国税庁による「平成27年分 民間給与実態統計調査」によると、日本における平均給与は正規雇用の場合367万円です。
パートタイマーとして扶養控除適用の範囲内で働く場合、年収103万円以下に調整する人も多くいます。
65歳まで正社員で働いた場合と、29歳で結婚を機に退職しパート主婦になった場合の生涯年収を比較しました。
就業形態 | 生涯年収 |
---|---|
正社員 | 1億6,148万円(※1) |
正社員からパートタイマー | 6,644万円(※2) |
※2:年収367万円で22歳から29歳まで、30歳から65歳までは年収103万円で働いた場合
転職時に有利になる資格について詳しくは、次の記事をご覧ください。

女性の方はこちらもどうぞ。

またお子さんがいる女性の転職については「ママの転職・再就職!できるワーキングマザーになるための下準備」で詳しく解説しています。
結婚を機に転職する場合の退職理由と志望動機はポジティブに
転職の面接では、結婚については触れないのが無難です。
「育休制度が充実しているから」など、福利厚生の面ばかりを志望動機に入れるのは避けましょう。
面接官は「うちの福利厚生を利用したいだけなのでは」と感じてしまいます。
「残業や休日出勤が多く、結婚生活に支障をきたすと思ったため」「育休制度が整っていなかったため」など、退職理由をマイナスの方向から話すのもNG。
あくまで「キャリアアップのため」「より仕事の幅を広げたい」など、仕事への意欲をポジティブにアピールしましょう。
転職の履歴書や職務経歴書への志望動機の書き方は次の記事で詳しく解説しています。

面接での退職理由の回答例は次の記事をご覧ください。

結婚を理由に転職後すぐに退職する場合は、きちんと上司にお詫びをすることが大切です。
結婚を機に転職をするなら将来設計をしっかり立てておこう
女性と男性では、結婚を機に転職する場合の理由やきっかけが異なります。転職前に将来設計を立て、結婚後に重視すべき点を明確にしておきましょう。
育休制度やワーク・ライフ・バランスも大切ですが、それだけを重視して給与面をおろそかにすると、生涯賃金に差が出てしまいます。将来設計に合った条件の会社を探しましょう。
また志望動機や前職の退職理由は、仕事内容に焦点を当てたポジティブなものにするのがオススメ。
育休制度など福利厚生面ばかりを強調すると、面接官によっては心象が悪くなる場合があります。
しっかりと計画を立てて、よりよい転職先を見つけてください。



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