仕事を辞めて貰えるのは失業手当だけじゃない!知って得するお金の話

仕事を辞めて貰えるのは失業手当だけじゃない!知って得するお金の話

仕事を辞めたあとは、失業手当を貰うためにハローワークへ行く人がほとんどです。

じつは退職後にハローワークから貰えるお金は、失業手当以外にも、さまざまなものがあります。

これらのお金は失業手当と同様に、ハローワークで申請しなければ、支給対象であっても、貰えません。

当記事では、仕事を辞めてから貰えるお金の種類や内容を解説します。

妊娠してから「仕事を辞める」「仕事を続ける」それぞれの場合で、貰えるお金の違いも紹介。

今後の働きかたに悩む人は、ぜひ参考にしてください。

仕事を辞めてから貰えるお金を知って賢く利用しよう!

会社を辞める前の日まで一定以上のあいだ雇用保険に加入していた場合、辞めた後に雇用保険から手当が貰える制度があります。

よく知られる「失業手当(基本手当)」のほか、仕事を辞めてからハローワークで貰えるお金は次のとおり。

受給資格や条件はそれぞれ異なります。

仕事を辞めて貰えるお金とその内容
内容 貰えるお金
失業中の生活を安定させるために貰えるお金 基本手当
公共の職業訓練を受けるために貰えるお金 技能習得手当
病気やケガで働けないときに貰えるお金 傷病手当
季節的(短期的)に働く人が失業したときに貰えるお金 特例一時金
日雇い労働者が失業したときに貰えるお金 日雇労働求職者給付金
失業者の早期再就職を図るために貰えるお金 就職促進給付
再就職に向けてスキルアップする人が貰えるお金 教育訓練給付金
60~65歳の人が失業や再就職したときに貰えるお金 高年齢雇用継続給付
各制度を選択すると、その詳細が書かれたページへすぐ移動できます。
正社員じゃなかった人は貰えないんですか?
いいえ、パートやアルバイト、日雇いなど短期間で働く人も、条件を満たせば受給できますよ。

労働時間や雇用契約の期間などによって、対象かどうかは異なるんです。

雇用保険には入っていても、期間が短いと貰えないんですか?
ええ、基本手当の場合、被保険者期間は原則として12カ月以上必要です。

辞めた会社の前にも雇用保険に加入していた期間がある場合、ブランクが1年以内であれば通算することも可能。ただし、その間に失業手当などを受け取った場合は通算対象にはなりません。

それぞれ貰えるお金について、詳しく見ていきましょう。

【仕事を辞めて貰えるお金その1】
基本手当(失業手当)

仕事を辞めて貰えるお金のうち、すぐ頭に浮かぶのが「雇用保険の基本手当(失業手当)」ではないでしょうか。

この基本手当は「働く能力の有無」「雇用保険加入期間」などの条件をクリアすれば、受けることができます。

妊娠・出産、病気やケガなどで、すぐに働けない場合は、基本手当を貰えません。

ただし延長制度を利用することで、働ける状態になってから受けることも可能です。

基本手当(失業保険)の受給資格やもらえる期間、金額について、次の記事で詳しく解説しています。

【仕事を辞めて貰えるお金その2】
技能習得手当

「技能習得手当」とは、失業手当を貰っている人が「公共職業訓練等」を受ける場合に支給されるお金のこと。

職業訓練にはパソコンや簿記、医療事務、介護、プログラミング、機械、電気などのさまざまなコースがあります。

このような講座を受けるための「受講料」はもちろん、「交通費」「移転費」なども、国の制度によって支給されるのです。

職業訓練を受ける場合に、ハローワークから貰えるお金は次のとおり。

仕事を辞めて職業訓練受講のために貰えるお金
貰えるお金 内容 金額
受講手当 各職業訓練コースの受講料 日額:500円
上限:20,000円
通所手当 自宅から職業訓練の受講場所へ、通うための交通費 上限:月42,500円
寄宿手当 職業訓練受講のために家族と別居し、寄宿していた期間に支給される 月額:10,700円
移転費 職業訓練受講※のため住所変更が必要な場合、本人と家族に支給される 移動距離や交通費、親族随伴の有無により異なる
※ハローワークの紹介で遠方の企業へ就職する場合も対象
各手当を受けるには、ハローワークでの申請が必要です。

失業中の時間を利用して、スキルアップを図りたい人は、ぜひハローワークの「公共職業訓練」を活用してみましょう。

【仕事を辞めて貰えるお金その3】
傷病手当

「傷病手当」はハローワークで求職の申込みをしたあと、病気やケガで15日以上働けない場合に貰えるお金のこと。

僕知ってます。傷病手当金って、病気やケガで会社を休んだときに貰えるお金ですよね。
コロン太さんのいう傷病手当金は「健康保険」から支給されるもの。

じつは「ハローワーク(雇用保険)」からも、傷病手当が支給されるんですよ。

健康保険から貰える傷病手当金について「傷病手当とは?貰える条件や金額、申請方法について詳しく解説!」の記事で、詳しく解説しています。

雇用保険から貰える傷病手当は、失業手当の受給手続きをしたあと、病気やケガで15日以上働けない状態だった人が受け取れるもの。

自分の加入する健康保険から受け取る傷病手当金とは、まったく異なる制度です。

雇用保険の傷病手当は、病気やケガで働けない期間に、失業手当の代わりに支給されます。

そのため、傷病手当を貰える期間・金額は失業手当と同じです。

失業手当を貰う期間や金額の計算方法は、次の記事を参考にしてください。

「失業手当」「傷病手当」のどちらを受給できるかは、働けない期間によって決まります。

傷病手当・失業手当受給のしくみ
就労不能期間※ 手当の貰いかた
15日未満 失業手当を貰う
15日以上~30日未満 傷病手当を貰う
30日以上 傷病手当または失業手当の受給期間を延長してもらう
※失業手当の受給手続きをした日より
「傷病手当」と「失業手当」は、両方受け取れません。

30日以上働けない場合は、どちらの手当を貰うか選択する必要があります。

【仕事を辞めて貰えるお金その4】
特例一時金

「特例一時金」とは、スキー場や海の家、農業など、季節的または短期的に雇用される人が失業したときに貰えるお金のこと。

短期的に働く人は「退職前の2年間で働いた期間が12カ月以上ある」という、失業手当の支給要件を満たせません。

その代わりに、雇用保険から「特例一時金」を受けられます。

特例一時金が貰える条件は次のとおり。

仕事を辞めて特例一時金を貰う条件
  • 短期雇用特例被保険者である
  • 働きたくても仕事が見つからない
  • 退職日前より1年間に被保険者期間が6カ月以上ある
特例一時金の支給金額は、その人が失業手当を受けた場合に貰える日額の40日分です。

失業手当の日額の求めかたは、次の記事を参考にしてください。

「どうせ失業手当を貰えないから」といって、何もしないままでは、本来支給されるはずのお金を貰いそびれてしまいます。

短期的に雇用を繰り返している人は、退職後に「特例一時金」の支給対象かどうかを、ハローワークで確認してもらいましょう。

【仕事を辞めて貰えるお金その5】
日雇労働求職者給付金

「日雇労働求職者給付金」とは、日雇い派遣で働く人(雇用期間30日以内)が失業したときに、貰えるお金のこと。

短期的に働く人と同様、日雇い労働者は「退職前の2年間で働いた期間が12カ月以上ある」という、失業手当の支給要件を満たせません。

その代わりに受けられるのが、この「日雇労働求職者給付金」です。

「日雇労働被保険者」である人が、ハローワークで失業認定の手続きをおこなえば、失業期間中の給付金を受けられますよ。

給付金額は退職月より直前の2カ月間で「日雇手帳」に貼付された、印紙の種類によって、決められます。

印紙は1~3級までの3種類。日給が多いほど、等級の高い印紙が貼られます。

「日雇労働求職者給付金」1日あたりの金額は、次のとおり。

仕事を辞めて日雇い労働者が貰える給付金額
印紙の等級 給付日額
第1級 7,500円
第2級 6,200円
第3級 4,100円
「日雇労働求職者給付金」を受けるには、退職前2カ月間で26枚以上の印紙が必要です。

給付金を貰える日数は13~17日。退職前2カ月間に貼付された、印紙枚数によって決定します。

日雇い派遣の仕事を辞めたあとは、ハローワークで「日雇労働求職者給付金」を貰えるかどうか、確認してもらいましょう。

【仕事を辞めて貰えるお金その6】
就職促進給付

「就職促進給付」とは、失業した人の早期再就職を後押しするために、支給されるお金のこと。

おもに、次のような制度があります。

再就職手当
内容 失業手当の受給資格決定後に、早期再就職した人が貰えるお金
支給額 貰える失業手当の70%または60%
就業手当
内容 再就職手当の支給対象とならない職業に就いた人が、貰えるお金
支給額 働いた日✕30%✕失業手当日額
就業促進定着手当
内容 再就職先での賃金が離職前より、低い場合に貰えるお金
支給額 「離職前・再就職後の賃金」「出勤日数」より算出
常用就職支度手当
内容 中高年や障害のある人が再就職すると、貰えるお金
支給額 (失業手当の支給残日数)✕40%✕失業手当日額
広域求職活動費
内容 ハローワークの紹介で遠方の求人先を訪れる際に貰える、交通費や宿泊料
支給額 「移動距離」「訪問日数」によって異なる
短期訓練受講費
内容 1カ月未満の教育訓練を修了した場合に、貰えるお金
支給額 教育訓練経費の2割
求職活動関係役務利用費
内容 企業との面接や教育訓練受講の際に利用した、保育サービス費用の負担
支給額 保育サービス利用費の80%
(上限1日あたり6,400円)

就職促進給付は「一刻も早く再就職したい」という人の強い味方です。

「再就職手当」「就業促進定着手当」を利用することで、失業手当を満額貰うより多くのお金が支給されることも。

再就職手当のお金は申請後、書類などに不備がなければ2週間ほどで振り込まれます。

認定日を繰り返して失業手当を貰い続けるよりも、短期間でまとまったお金を受け取れるメリットがありますよ。

【仕事を辞めて貰えるお金その7】
教育訓練給付金

「教育訓練給付金」とは、再就職におけるキャリアアップのため、教育訓練受講費の一部を国が負担してくれる制度。

失業中だけでなく、在職中に対象の講座を受講した場合も、給付を受けられます。

教育訓練給付金の対象となる、おもな講座は次のとおり。

仕事を辞めて貰える教育訓練給付金の対象講座

・医療事務
・AIエンジニア
・ペットトリマー
・美容学科
・製菓学科
・自動車整備

教育訓練給付金として貰えるお金は、訓練経費の20%です。

専門学校などに通って、資格取得を目指そうと思うと、何万~何十万円のお金がかかる場合もあります。

訓練経費がかかるほど「教育訓練給付金」も多く貰えるので、キャリアアップ検討中の人は、ぜひ活用してみてください。

【仕事を辞めて貰えるお金その8】
高年齢雇用継続給付

「高年齢雇用継続給付」とは、60歳以上65歳未満の人が失業や再就職した場合に貰えるお金のこと。

高年齢雇用継続給付には、次の2つの制度があります。

仕事を辞めて中高年の人が貰えるお金
制度 内容
高年齢雇用継続基本給付金 失業手当を受給せずに、再就職した人が貰えるお金
高年齢再就職給付金 失業手当を受給した後、再就職した人が貰えるお金
※60歳以上65歳未満の被保険者が対象

「高年齢雇用継続基本給付金」は定年退職後、嘱託やパートとして同じ会社で働き続ける場合も、支給の対象に。

給付金額は、「60歳達成時の給料」と「再雇用後の給料」を比較した「低下率」によって決められます。

現役時代に月給30万円貰っていた人が、再雇用後月給18万円にダウンした場合は、1カ月あたり27,000円の給付金が貰えますよ。

妊娠して仕事を辞めるよりも続けたほうが多くお金を貰える

家事や育児に専念するため、妊娠・出産を機に退職しようかどうか、悩む女性は多いです。

ただ妊娠してから仕事を辞めると、仕事を続けた場合に比べて、国や健康保険から貰えるお金は少なくなります。

下の表を見て、妊娠後「仕事を辞める」「仕事を続ける」それぞれの場合で、貰えるお金の違いをみていきましょう。

出産・育児で貰えるお金の違い
お金の種類 仕事を辞める 仕事を続ける
出産手当金
出産育児一時金 ◯※
育児休業給付金
児童手当
※健康保険被保険者のみ
退職後は、失業保険も貰えないのでしょうか?
ええ。妊娠や病気ですぐに働けない人は、失業手当の受給資格が認められません。

ただし失業手当の延長制度を利用して、働ける状態になってから受給することは可能です。

失業手当の延長制度について、次の記事で詳しく紹介しています。

結婚や出産後に仕事を辞めるメリット・デメリットを紹介している記事も、併せて参考にしてください。

仕事を辞めて貰えるお金を知って失業中の不安感を取り除こう

仕事を辞めて貰えるお金は失業手当以外に「再就職手当」「教育訓練給付金」など、さまざまなものがあります。

これらの制度を退職前に知っておくことで、失業中のお金に対する不安感を取り除くことが可能です。

また失業後に職業訓練を受けたり、早期再就職を検討したりと、働き始めるまでの期間を計画的に過ごせるメリットも。

妊娠を機に退職しようかどうか、悩んでいる人は「仕事を辞める」「仕事を続ける」それぞれの場合で、貰えるお金の違いを理解しておきましょう。

双方のメリット・デメリットを知ることで、自身の生活やニーズに合わせた、ベストな方法を選択できますよ。

※記載の情報は2018年12月現在のものです。
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